RISC-VChiselで学ぶ はじめてのCPU自作
――オープンソース命令セットによるカスタムCPU実装への第一歩

[表紙]RISC-VとChiselで学ぶ はじめてのCPU自作 ――オープンソース命令セットによるカスタムCPU実装への第一歩

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B5変形判/336ページ

定価3,520円(本体3,200円+税10%)

ISBN 978-4-297-12305-5

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この本の概要

本書では,UCバークレーで開発されたオープンソースの命令セット(ISA)「RISC-V」を用いて,CPUの作り方を解説します。コンピュータアーキテクチャ,ハードウェアに関する知識があまりない方にも理解できるように基礎からわかりやすく学んでいきます。CPUとコンピュータアーキテクチャのしくみを解説したうえで,基本整数命令の実装から,CPUの高速化で活躍するパイプラインの実装,スーパーコンピューターでも活躍するベクトル拡張命令(SIMD),さらに,汎用CPUでは負荷の高い処理をより高速に実行するためにCPUへ追加可能なカスタム命令の実装までを行います。CPU設計に用いる基本言語としては,Velilogを抽象化したHDL(ハードウェア記述言語)であるChiselを利用しています。
CPUの自作範囲に関して,手順が煩雑なFPGAでの動作確認は行わず,ソフトウェア上でエミュレーションをゴールとしているので,ソフトウェアエンジニアの方にも取っ付きやすいものとなっています。
巻末には,昨今RISC-Vが注目されている理由を整理するため,RISC-Vのもたらす価値についてまとめています。

こんな方におすすめ

  • ソフトウェアエンジニアで,CPUや命令セットなどのローレイヤーを学びたい人
  • 情報,コンピュータ関連学部へ通う学生
  • RISC-Vに興味がある人
  • カスタムCPU,DSA(Domain Specific Architecture)に興味がある人

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CPUは何をしているのか?
コンピュータの頭脳と例えられるCPU。CPUを動かすためには,CPUが解釈して実行できる機械語の仕様を定めた,命令セットアーキテクチャと呼ばれるものが必要となります。

著者プロフィール

⻄⼭悠太朗(にしやまゆうたろう)

株式会社フィックスターズRISC-V研究所研究員。ウエストバーグ株式会社代表取締役。メディア事業や教育出版事業など複数の事業売却を経験。ビッグデータ解析,WEBマーケティングを軸に,⼀部上場企業からスタートアップまで幅広く業務⽀援を⾏う。また,⽴ち上げたD2C事業を1 年で年商5億円規模まで急成⻑させる等,toB/toC,有形/無形商材と幅広いビジネス経験を積む。PCメーカー経営をきっかけにコンピュータへの興味が膨らみ,現在はRISC-V 研究に携わる。著書に『現場のプロから学ぶSEO 技術バイブル』(マイナビ),『仕事の説明書〜あなたは今どんなゲームをしているのか〜』(土日出版)。


井⽥健太(いだけんた)

株式会社フィックスターズRISC-V 研究所研究員。⼤学院修⼠課程修了後,半導体後⼯程の装置メーカーに就職し,装置⽤組み込みソフトウェアの開発を⾏う。その後転職を経て,株式会社フィックスターズにて主にFPGA の論理設計とFPGA を制御するためのソフトウェア開発を⾏う。趣味は電⼦⼯作とマイコンプログラミングで,それに関連して雑誌記事の執筆や同⼈誌の発⾏などを⾏っている。著書に『基礎から学ぶ 組込みRust』(C&R研究所)。