RISC-VとChiselで学ぶ はじめてのCPU自作
――オープンソース命令セットによるカスタムCPU実装への第一歩
――オープンソース命令セットによるカスタム
2021年8月25日紙版発売
2021年8月20日電子版発売
⻄⼭悠太朗,井⽥健太 著
B5変形判/336ページ
定価3,520円(本体3,200円+税10%)
ISBN 978-4-297-12305-5
書籍の概要
この本の概要
本書では,UCバークレーで開発されたオープンソースの命令セット(ISA)「RISC-V」を用いて,CPUの作り方を解説します。コンピュータアーキテクチャ,ハードウェアに関する知識があまりない方にも理解できるように基礎からわかりやすく学んでいきます。CPUとコンピュータアーキテクチャのしくみを解説したうえで,基本整数命令の実装から,CPUの高速化で活躍するパイプラインの実装,スーパーコンピューターでも活躍するベクトル拡張命令(SIMD),さらに,汎用CPUでは負荷の高い処理をより高速に実行するためにCPUへ追加可能なカスタム命令の実装までを行います。CPU設計に用いる基本言語としては,Velilogを抽象化したHDL(ハードウェア記述言語)であるChiselを利用しています。
CPUの自作範囲に関して,手順が煩雑なFPGAでの動作確認は行わず,ソフトウェア上でエミュレーションをゴールとしているので,ソフトウェアエンジニアの方にも取っ付きやすいものとなっています。
巻末には,昨今RISC-Vが注目されている理由を整理するため,RISC-Vのもたらす価値についてまとめています。
こんな方におすすめ
- ソフトウェアエンジニアで,CPUや命令セットなどのローレイヤーを学びたい人
- 情報,コンピュータ関連学部へ通う学生
- RISC-Vに興味がある人
- カスタムCPU,DSA(Domain Specific Architecture)に興味がある人
この書籍に関連する記事があります!
- CPUは何をしているのか?
- コンピュータの頭脳と例えられるCPU。CPUを動かすためには,CPUが解釈して実行できる機械語の仕様を定めた,命令セットアーキテクチャと呼ばれるものが必要となります。
この本に関連する書籍
-
新・標準プログラマーズライブラリ RISC-Vで学ぶコンピュータアーキテクチャ 完全入門
コンピュータアーキテクチャとは,より良いコンピュータの構成を模索し,設計し,実現するための方式です。学習には,重要概念の理解とハードウェアの設計,実装,その...
-
作って学ぶコンピュータアーキテクチャ ——LLVMとRISC-Vによる低レイヤプログラミングの基礎
コンピュータアーキテクチャ,とくにCPUの命令セットアーキテクチャについて,RISC-Vを例に「上のレイヤからアプローチする」ことで理解を深めることを目的とした一冊。...
-
動かしてわかる CPUの作り方10講
野村達雄氏(『ポケモンGO』開発者)推薦!! 「簡潔明瞭な文章でソフトウェアからトランジスタまで漏れなく解説。 CPUをゼロから設計してFPGAで実装する, 僕の人生を...
-
コンピュータアーキテクチャ技術入門 ――高速化の追求×消費電力の壁
わずか70年余りで,150億倍もの演算速度向上を遂げたプロセッサ, 40年余りで記憶容量が800万倍に増加したメインメモリ, 55年余りで記憶密度が3億倍に達したストレー...