[左門式ネスペ塾]手を動かして理解する ネスペ「ワークブック」

著者の一言

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皆さん,こんにちは。ネットワークスペシャリスト試験対策の「ネスぺ」シリーズの著者である左門です。

この本は,ネットワークスペシャリスト試験合格に必要な知識を,手を動かして考えて理解する形式の「ワークブック」です。

なぜこの本が合格のために重要なのか,背景を含めて説明します。

私は,対面やオンラインでネスぺ試験の集合研修を実施しています。このとき,一方的に講義する形式は取っていません。⁠聞く」または「ホワイトボードを見る」だけの学習では,合格に必要な力を得ることができないからです。試験は答案に答えを書かなければいけません。アウトプットできてこそ,合格があるのです。

ですから,講義中には皆さんに,質問を投げかけたり,実際にVLAN設計などを書いてもらいます。経験が豊富な方も参加されていて,熱心に私の講義を聞いてくださいます。でも,いざ,アウトプットするとなると,意外に難しいものです。たとえば,本書内で取り上げていますが,⁠ネットワーク構成図を描いてみよう」という問題があります。これが皆さん,なかなか描けません。FWやDNSサーバなど,部分的に機器を並べたり,なんとなくでしか描けない人がほとんどです。私から追加で,⁠WANで拠点と接続したり,機器を冗長構成にしてください」とか,⁠ケーブルも1本1本,ごまかさずに適切に描いてくださいね」とお伝えすると,頭を抱える人が増えます。

でも,ご安心ください。私のネスぺ塾でも,多くの方が合格されていますが,はじめからちゃんと描ける人はいません。ゼロです。でも,アウトプットをすることで,自分に不足している知識が何かがわかったり,曖昧だった知識が体系的に整理できたりするのです。そうやって失敗しながらも,合格へ大きく近づいているのです。最初から「私はわからない」とあきらめる人の合格率は高くありません。⁠合格しました!」という喜びの声とともに合格体験談を送ってくださる人は,私の質問に,わからないなりにも必死にノートに図を描いて,間違ったところを自分自身で理解しようとする人ばかりです。

本書の狙いはまさにそこです。私がやっているネスぺ塾を,ワークブックという形で紙面化してお届けしたいと思いました。私の著書である「ネスぺ」シリーズや「ネスぺ教科書」では,主に知識の理解を促し,このワークブックで,アウトプットの力を身に付けてください。

そして,ネットワークスペシャリスト試験の合格を勝ち取っていただきたいと思います。

著者プロフィール

左門至峰(さもんしほう)

ネットワークスペシャリスト。執筆実績として,ネットワークスペシャリスト試験対策『ネスペ』シリーズ(技術評論社),『FortiGateで始める 企業ネットワークセキュリティ』(日経BP社),『ストーリーで学ぶ ネットワークの基本』(インプレス),『日経NETWORK』や「INTERNET Watch」での連載などがある。

また,講演や研修・セミナーも精力的に実施。不定期にconnpassにてネスぺ塾を開催。

保有資格は,ネットワークスペシャリスト,テクニカルエンジニア(ネットワーク),技術士(情報工学),情報処理安全確保支援士,プロジェクトマネージャ,システム監査技術者,ITストラテジストなど多数。


山内大史(やまうちひろふみ)

ネットワークスペシャリスト。通信キャリア網,データセンタのバックボーン,IXなどネットワークの設計,開発,構築,運用を手を動かしながら経験。執筆実績は,ネットワークスペシャリスト試験対策『ネスペ』シリーズ(技術評論社)など。

保有資格はネットワークスペシャリスト,ITストラテジスト,技術士(情報工学部門,電気電子部門,総合技術監理部門)など。