人類はどれほど奇跡なのか 現代物理学に基づく創世記

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著者
吉田伸夫よしだのぶお  著
定価
1,980円(本体1,800円+税10%)
発売日
2023.3.3
判型
A5
頁数
176ページ
ISBN
978-4-297-13346-7 978-4-297-13347-4

概要

これは物理現象としての、人類の物語。
「人間とは何か」「我々はどこから来てどこに行くのか」
――こうした問いに対し、本書は「人間は物理現象である」という立場から論を展開していく。人間の存在は、物理法則を超越した奇跡ではない。しかし、今ここに知性と意識を有する人間として生きていることは、無数の偶然が重なり合った結果として実現された、奇跡的な出来事なのである。

生命・知性・意識の3つの面から奇跡的な物理現象としての人類を語る、迫真のサイエンス読本。

こんな方にオススメ

  • 現代科学の視点から人類を俯瞰的に見つめ直したいあなたへ

目次

第Ⅰ部 宇宙の中の人間

  • 第1章 宇宙と原子と人間と
  • 第2章 分子が生み出す生命
  • 第3章 宇宙の息吹
  • 【コラム・現代科学で読み解く古典哲学】道元の仏性

第Ⅱ部 知性に至る進化

  • 第4章 知性は進化の必然か
  • 第5章 人間的思考の限界
  • 第6章 人類を補完するもの
  • 【コラム・現代科学で読み解く古典哲学】カントのアンチノミー論

第Ⅲ部 意識とは何か

  • 第7章 意識をもたらすもの
  • 第8章 場の量子論とリアリティ
  • 第9章 心と物
  • 【コラム・現代科学で読み解く古典哲学】アリストテレスの質料と形相

プロフィール

吉田伸夫よしだのぶお

1956年、三重県生まれ。東京大学理学部物理学科卒業、同大学院博士課程修了。理学博士。専攻は素粒子論(量子色力学)。科学哲学や科学史をはじめ幅広い分野で研究を行っている。

著書に『完全独習 相対性理論』『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』『宇宙を統べる方程式』(講談社)、『宇宙に果てはあるか』『光の場、電子の海』(新潮社)、『量子で読み解く生命・宇宙・時間』(幻冬舎)、『素粒子論はなぜわかりにくいのか』『科学はなぜわかりにくいのか』『高校物理再入門』(技術評論社)などがある。

著者ホームページ『科学と技術の諸相』
http://scitech.raindrop.jp/