大衆心理FX
―精神・心理のスペシャリストが突き詰めたFXトレードの結論
- Trader Miwa 著
- 定価
- 1,870円(本体1,700円+税10%)
- 発売日
- 2023.3.15
- 判型
- A5
- 頁数
- 224ページ
- ISBN
- 978-4-297-13384-9 978-4-297-13385-6
概要
FXとうまく付き合っている人が知っている2つの「心理」があります。1つはトレーダー自身の心理。そしてもう1つはFX市場にベットする無数のプレイヤーたちの総体としての大衆心理。とくに個人のトレーダーは大衆心理に逆らうようなトレードをしても報われることはまれで、大衆心理に乗ったトレードこそ期待値が高く、利幅を拡大します。
本書は、人間心理のスペシャリストがFX市場で長く収益をあげていくためのトレードルールと、その自動化プログラムを公開。確立されたトレードルールはシステマティックに機能するもの。そして専業トレーダーでも入門者でも誰がやっても再現可能なものです。FXトレーダーにとっての勝ち方の「結論」を本書が提示します。
こんな方にオススメ
- FXトレーダーの方
- トータルで利益を残せる武器を持ちたい方
- トレードの自動化に興味がある方
目次
Chapter 1 FXと大衆心理
- 1-1 FXにおける大衆心理の捉え方
- 投資家・トレーダーの行動は行動心理学で研究されている
- 通貨ペアは、投資ではなくトレードの対象
- FXと大衆心理の接点
- 大衆心理は学術的な言葉ではないが、総体として心理や行動を指している
- 1-2 為替市場での値動きそのものが大衆心理で、チャートはその表現形
- チャートとテクニカル分析は観察法
- ローソク足と時間軸
- テクニカル指標の3タイプ
- 不連続なローソク足チャートに注意
- 1-3 価格や値動きが大衆心理に影響を及ぼす
- ランダムウォーク理論と大衆心理
- 多くの取引がプログラムやAIで行われていても、大衆心理が価格と値動きを形成している
- 1-4 トレーダーは大衆心理に逆らう必要はない
- 1-5 大衆心理がどのようにチャートに現れるか
- 価格に対して「安い」「高い」と感じると、その総体が値動きを作る
- ファンダメンタル分析ではなくテクニカル分析にこだわる理由
- 重要な節目となる水平線
- 直近の高値と安値は重要な抵抗線と支持線になる
- トレンドラインと抵抗線・支持線との違い
- 大衆心理が作り出す典型的なチャートの形
- チャートはレンジとトレンドを繰り返す
Chapter 2 大衆心理とトレーダーの心理
- 2-1 大衆心理に対してトレーダーの心理はどうあるべきか
- 我慢できずに衝動的に行動するトレーダー
- 不安が強いトレーダー
- トレード手法が明確でないトレーダー
- 自分の非を認めないトレーダー
- プロスペクト理論から分かるトレーダーの心理
- 2-2 感情のマイナスから逃れて大衆心理に乗るために
- 勝つために感情を排除する
- 明確な売買ルールを作ること、できるだけ自動化すること
- FXなら定量的に捉えることはできる
- 2-3 トレード手法・ルールの自信を支えるのは徹底した検証
Chapter 3 FXとエッジ
- 3-1 エッジとは、利益を生み出すための優位性が存在すること
- エッジをテストで突き詰めていく
- エッジのないトレードをすると、理論的にはスプレッドや手数料分だけ負ける
- 3-2 値動きの性質が違う銘柄ごとにエッジを探す
- 3つの時間帯の確認
- エッジは通貨ペアごとの値動きのなかにある
- アービトラージも広義にはエッジの1つ
- 3-3 エッジのあるトレード手法は未来を予想しているものではない
- 3-4 エッジが存在するかどうかを検証する
- トレード結果からエッジのあるなしを考える
- 3-5 ファンダメンタル分析でエッジを得ることは可能か?
- 大衆を動かす3つの情報
- ファンダメンタル分析で手法を定型化するのは難しい
- 3-6 テクニカル分析でエッジのあるトレード手法を確立する
- エッジをスピーディに探すことができる
- 大衆心理をテクニカル指標で分析することの価値
- どのテクニカル指標を使うべきか
- 3-7 アノマリーを利用することも検討する
- 五十日
- 窓開けのあとの窓埋め
- ジブリの呪い
- 3-8 エッジがあれば完璧に勝てる、わけではない
- 通貨ペアでエッジは大きく変わる
- エッジが自信を持つのに足るものかどうか
- 右肩下がりになるタイミングは必ずある
Chapter 4 エッジを見つけて「自分のトレード手法」を作る
- 4-1 エッジのあるトレード手法を確立するために必要なこと
- 4つの条件
- トレードルールはシンプルなほどよい
- 損切りは早く、利益確定はできるだけ伸ばすべきか?
- 勝率が高いからよい、ではない
- 4-2 エッジのある可能性が高い、標準的なトレード手法
- 移動平均線のクロスによるブレイクアウト
- トレンドラインからのブレイクアウト
- 直近の高値安値からのブレイクアウト
- 順張り手法に押し目買いや戻り売りを組み合わせたもの
- レンジやボックス内での逆張り手法
- 平均への回帰を利用した逆張り手法
- オシレーター系のテクニカル指標を利用した逆張り手法
- 4-3 エッジを見つけてマイトレードルールを作る必要性
- 結局どんなトレード手法・トレードルールがよいのか?
- トレードルールはプログラムで自動化するのがよい
- 4-4 順張りのトレード手法でトレードルールを考えてみよう
- 順張りトレード手法のエッジ
- 順張りトレード手法のトレードルールの具体例
Chapter 5 私が採用しているトレード手法・トレードルール
- 5-1 マイトレードルールを公開する理由
- 5-2 「bol-HLt」のトレードルールの仕組み
- 「bol-HLt」のロングポジションに関する条件
- 「bol-HLt」のショートポジションに関する条件
- 5-3 「bol-HLt」のバックテスト結果を分析する
- 5-4 「bol-HLt」のアウトオブサンプルテスト
- 5-5 パラメータを変えて、「bol-HLt」の4つの設定を検証
- トレイリングストップ幅の設定を150pipsから200pipsに変更
- 高値安値ブレイクアウトの期間の設定を1カ月から1週間に変更
- 設定②のバックテスト
- 設定③のバックテスト
- 設定④のバックテスト
- 設定①から設定④のロット数の取り扱い
- 「Quant Analyzer」で複数設定の同時運用を分析する
- 5-6 フォワードテスト(=実運用)から見えてくること
Chapter 6 トレードの自動化に挑戦する
- 6-1 FXトレード自動化の考え方
- なぜトレードを自動化しようとするのか?
- トレードを自動化することで大衆心理と対峙する
- トレードの自動化には種類と段階がある
- 自動化を誰でもできる環境が整っている
- FXトレードを完全に自動化するメリット
- トレード自動化のためにVPSの力を借りる
- 6-2 トレードルールを自動化する方法
- トレードルールを自動化するにはMT4のEAを作る
- プログラミングが分からなくてもツールがあれば問題なし
- ゼロからスタートしやすい「EAつくーる」
- EA作成には必ず困難がある
- 上昇トレンド、下降トレンドの判断
- ボラティリティの大きさの判断
- 戦略的なポジション決済のための工夫
- 曜日、週末、時刻などの設定
- 現在のローソク足か、1本前のローソク足か
- 複数の通貨ペアで適用できるか
- EAつくーるで「bol-HLt」のEAを作成する
- 6-3 自動化を補うために手動トレードのサインを送る
- MT4から自分にリアルタイムでサインを送る
- 人が手動でトレードする前の準備段階でサインを送る例
Chapter 7 自動売買プログラムの運用、検証は自分でできる
- 7-1 MT4を動かせるFX口座を複数作る
- トレーダーはFXブローカーに不利な戦いを挑んでいる
- MT4を採用しているFXブローカー
- 7-2 いつでも自動売買できるように設定する
- VPSを契約したら、まず2つのことを行う
- MT4をVPSのPCにインストールする
- EAの実行ファイルをMT4にインストールする
- 「bol-HLt」を英ポンド/円のチャートに設置する
- 7-3 長期データを使ったバックテストでEAを検証する
- バックテストを実行する
- 過去のチャートデータ(ヒストリカルデータ)を取得する
Chapter 8 長期でFX口座を運用するための資金管理と心のあり方
- 8-1 資金管理の基本は数字と逆算
- バルサラの破産確率表の読み取り方
- 最大ドローダウンの許容範囲とポジションサイズ
- 資金管理を詰めていくための手順
- 8-2 FX口座での資金管理の実際
- 資金の置きどころと資金管理
- 単利運用と複利運用の資金管理
- 単利運用のEAを擬似的に複利運用する方法
- 複利運用に対応したEAの仕組み
- 8-3 トレード自動化と正しい「心のあり方」
- 自分のトレードルールか、他者のトレードルールか
- トレード自動化の優位性を生かすための「心のあり方」
Column
- 心理の統計と、トレードの統計の話
- FXのトレードと、収益不動産への投資の話
- エンジニアでもない私の、プログラミングの話
- FXの税金の話
プロフィール
Trader Miwa
FXトレーダー、不動産投資家、精神・心理のスペシャリスト。FX歴は約20年。
2003年ごろよりFXに興味を持つようになり、高金利通貨のスワップポイント狙いの手法からトレードをスタートした。
2009年以降は、収益不動産に対して積極的に投資を開始。アベノミクスによる良好な不動産市況と融資環境にも恵まれ、約30棟、20億円程度の不動産を取得し、現在においても物件取得や物件売却を継続している。
2013年からはFXのトレード手法の研究を再開したが、理想的なトレードルールを完成するには至らず、2016年ごろに伝説のトレーダー集団「タートルズ」のトレード手法を知るようになり、その手法を研究・改善し、現代の大衆心理に合わせた手法として確立した。また、そのトレード手法について、メタトレーダー4を利用した自動化に取り組み、EA(自動売買のプログラム)の作成も自分で行い、完成させた。
主なトレード手法は、英ポンド/円を中心とした順張りのスイングトレード。すべての売買を自動化し、現在は4,000万円以上の資金を運用している。レバレッジは運用資金に対して2~2.5倍程度で、年利10~15%をターゲットにした複利運用を行う。
Twitterにて情報発信中
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