会社には、事業活動を裏で支える管理部門があります。優れた営業力や企画力、技術力があっても、管理業務がおろそかになっていれば、会社としては成長できません。会社の日常業務がスムーズにできるのは、管理部門が機能していればこそです。
管理部門には経理、人事、総務などがあります。経理は会社の“お金”を扱い、人事は会社の“人”に関する業務を担当します。総務は会社全体の事務を統括します。
こうした仕事ではミスが大事につながります。経理のミスは決算のミスとなり、それは税務申告のミスにつながり、法令違反となってしまいます。人事のミスは労務トラブルにつながる可能性をはらみますし、総務のミスは事業活動の停滞につながります。
本書では、管理部門の各業務について、「何を」「いつ」「どのように」行えばいいのかを、わかりやすく解説しています。
一方で、各部門の住み分けを的確に行って分業できれば効率的に仕事ができますが、人員に限りがある中小企業などではそうもいきません。経理や総務といった部署が、人事や労務などの業務を兼任している場合も多いでしょう。そこで、「経理は経理、人事は人事」というように分けるのではなく、管理部門の業務として理解できるように総括して説明するようにしました。
必要なときに、必要な情報を調べることができる一書として手元に置き、日々の業務に活用していただければ幸いです。
(「はじめに」より)