私がFlutterを学び始めた頃に抱いた、こんな本があればなぁ……が形になりました。
本書のコンセプトは「プロフェッショナルなFlutterエンジニアになるための近道」です。すでに他のプログラミング言語やフレームワークを習得している方に向けて、Flutterにチャレンジする際に手にとっていただく一冊として執筆しました。
クライアントワークを生業としている筆者は、これまでFlutter開発現場をいくつか目にしてきました。その経験を元に、多くの開発現場で求められる知識や、重要だけれど独学で学びにくいトピックを取り上げ、コンセプトである「プロフェッショナルなFlutterエンジニアになるための近道」を検討しました。Flutterフレームワークについては、基本から実際のプロジェクトで活用されるテクニックまで、焦点を絞って紹介しています。一方、Flutterの開発言語であるDartの言語仕様についてはできるだけ網羅的に解説しています。これは「新しいフレームワークに触れるときは、使用言語を頭にたたき込んでから」という筆者のスタイルを反映しています。
Flutterはマルチプラットフォーム対応ということもあり、スタートアップから大企業まで採用事例が増えています。開発者体験がよく、要件を満たしたアプリが作りやすいのはFlutterの特徴の一つです。しかし、中長期的に運用できる高い保守性をもったアプリにするためには、他のフレームワークと同様に相応の知識と経験が必要です。Flutterが多くのプロジェクトで採用されているいま、コンセプトである「プロフェッショナルなFlutterエンジニア」が市場で強く求められています。