Python科学技術研究所――分析・解析の超プログラミング

著者の一言

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本書を手にしたあなたは,すでに魔法使いです。Pythonという現代の魔法の力を武器に,目に見えない世界を見通して,古今東西の知識を手に入れて,不可能に思える難問を解き明かし,世界を自由に操ることができる存在です。この本は,数十種の魔術を簡単に使うことができるようにする,“なんでもできる”魔法のレシピが詰まった書物です。

最初のページを開いてみれば,人の心拍や感情を映像解析で可視化する魔術が手に入り,芸能人や政治家が話す言葉の真偽を簡単に見通す読心術が使えるようになります。また違うページを開いてみると,地理空間情報や天体情報を扱う魔術が使えるようになります。そして,明治・江戸時代や平安時代の景色を眺めたり,さらにはアフリカ大陸で生まれた人類が地球上に広がっていく最終氷期にタイムトラベルしたり,その逆に未来の世界を眺めに行ってみたり。

時には,グリコ森永事件やゾディアック事件といった,国内・海外の未解決犯罪を相手に犯人の行動や居場所を解き明かす,魔法使い探偵にも変身します。そして,マリー・アントワネットが恋人フェルゼンに送った暗号に込められた言葉を解き明かし,涙する……。

本書は,プログラミング初心者から最先端の実践的な技術を追い求めるエンジニアまで,好奇心旺盛な小中高生から知識あふれるシニア世代まで,すべての方々に役立つ内容が詰まっています。高価なPC環境も特に必要ありません。本書のページを興味を惹く広げた瞬間,あなたの中にある辞書から「不可能」という言葉がいつの間にか消え失せて,新たな冒険が始まります。

この本を手にした今この瞬間,時間と空間,科学と芸術,すべての世界を自由に行き来する,目に見えない未知の世界を旅する魔法使いの旅が始まります。魔法の力があなたを連れて行く先は,昨日までとは違う,新たな発見に満ちた豊かな世界です。

著者プロフィール

平林純(ひらばやしじゅん)

京都大学大学院理学研究科修了。画像処理技術関連の開発やコンサルティング,科学実験サポートなどを行っている。日本画像学会フェロー。 著書に『信長もビックリ!? 科学でツッコむ日本の歴史~だから教科書にのらなかった~』(集英社),『論理的に プレゼンする技術[改訂版]聴き手の記憶に残る話し方の極意』(SBクリエイティブ),『思わず人に話たくなる「確率」でわかる驚きの日本』(監修・廣済堂出版),『なんでもPYTHONプログラミング』(当社)など多数。また,『タモリ倶楽部』,『世界一受けたい授業』,『明石家電視台』など,数多くのテレビ番組にも出演。