まなびのずかん 電池の図鑑

「電池の図鑑」のカバー画像
著者
臼田昭司うすだしょうじ 著
定価
2,970円(本体2,700円+税10%)
発売日
2025.10.24
判型
B5
頁数
112ページ
ISBN
978-4-297-15174-4

概要

身近な家電やスマートフォン、電気自動車から太陽電池にいたるまで、電池にはさまざまな種類のものがあります。この図鑑では、こうした多種多様な電池について、種類ごとに特徴や構造、用途についてわかりやすく解説します。さらには電池の誕生から開発の歴史、安全な使い方、処分の方法までさまざまな角度から電池について紹介します。イラストや写真をふんだんに使っているので、文章からだけでなく、ビジュアルからも理解できます。なお、小学校低学年の方から読めるように、漢字にはすべてルビがふってあります。

こんな方にオススメ

  • 電池、電気、理科、機械などが好きな小中学生

目次

1章 電池とは

  • 1-1 電池の役割
    そもそも電池ってなんだろう
  • 1-2 電池の形と種類
    使い捨て電池とくりかえし使える電池
  • 1-3 原子とイオン
    原子は電子の出入りでイオンになる
  • 1-4 電池の誕生と進化
    電池はカエルの解剖中に生まれた?
  • 1-5 電気自動車と住宅用蓄電池
    家電以外に使われている電池
  • 1-6 太陽電池と燃料電池
    中身や性質のちがう電池
  • コラム 電池の年表

2章 一次電池

  • 2-1 マンガン乾電池
    広まるきっかけとなった電池
  • 2-2 アルカリ乾電池
    多くの家電で広く使われる電池
  • 2-3 ニッケル乾電池
    デジタルカメラ用に誕生
  • 2-4 酸化銀電池
    腕時計で根強い人気
  • 2-5 空気亜鉛電池
    補聴器で活躍中
  • 2-6 リチウムヨウ素電池
    ペースメーカーの中で命をささえる
  • 2-7 リチウム電池
    一次電池の王様
  • コラム 一次電池のチャンピオン

3章 二次電池

  • 3-1 ニッケルカドミウム電池
    かつて大活躍した電池
  • 3-2 ニッケル水素電池
    ハイブリッド車に採用
  • 3-3 鉛蓄電池
    長い歴史をもつ自動車用の電池
  • 3-4 リチウムイオン電池
    画期的な化学反応で電気を生み出す電池
  • 3-5 リン酸鉄リチウムイオン電池
    世界的自動車メーカーから選ばれた電池
  • 3-6 全固体電池
    電気自動車普及のカギをにぎる
  • コラム 一次電池と二次電池の一覧表

4章 電池の知識

  • 4-1 電池の性能
    電池の性能をあらわす単位
  • 4-2 電池の記号
    電池に書かれている記号の意味
  • 4-3 直列接続と並列接続
    電池のつなぎ方
  • 4-4 電池の電圧のチェック
    電池の電圧の重要性
  • 4-5 電池の安全な使い方
    電池の液もれをおこさない
  • 4-6 電池の捨て方とリサイクル
    環境のために正しく捨てる
  • コラム リチウムイオン電池の安全試験

5章 電池の充電と注意

  • 5-1 電池の電圧と電流の関係
    一次電池と二次電池の特性
  • 5-2 二次電池の充電
    二次電池の充電方法と注意点
  • 5-3 充電不可の一次電池
    一次電池の危険性
  • 5-4 電池のメモリー効果
    電圧を下げてしまう現象
  • 5-5 非接触充電のワイヤレス充電
    ケーブルなしで充電できる
  • 5-6 災害時の充電
    非常時に電池を充電する
  • コラム スマートフォンのチャージスポット

6章 燃料電池

  • 6-1 水の電気分解
    水の電気分解を実験する
  • 6-2 燃料電池のしくみ
    水から電気を生み出す電池
  • 6-3 水素という未来のエネルギー
    大きなエネルギーのカギを握る水素
  • 6-4 燃料電池の長所と短所
    環境にやさしい電池
  • 6-5 燃料電池の用途
    燃料電池の可能性
  • コラム 水素ステーションの種類

7章 太陽電池

  • 7-1 太陽電池のしくみ
    太陽光から電気をつくる
  • 7-2 太陽電池の二次電池活用
    太陽電池でつくり二次電池にためる
  • 7-3 太陽電池の種類
    いろいろな太陽電池
  • 7-4 太陽電池の活用
    広く使われている太陽電池

プロフィール

臼田昭司うすだしょうじ

北海道大学の大学院で、電気工学の勉強をして、博士号を授与されました。その後、現在の東芝に入社し、半導体を使用した応用機器の開発の仕事をしました。大学では、LEDの応用から制御装置の研究開発をはじめて、現在は、法政大学大学院の気候変動エネルギー政策研究所で、リチウムイオン電池とその応用について研究開発を進めています。これまで電池の研究開発を通して得られた内容は、海外で開催される会議で発表してきました。また、リチウムイオン電池の研究指導で、公益財団法人から「電気科学技術奨励賞」が授与されました。この図鑑は、これまで電池の研究で経験してきたこと、あらたに調べてきたことを参考に書きました。