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LinuxディストリビューションとCentOS
Linuxはいまや,ITシステムの基盤OS,そしてスマートフォンOSとして等,あらゆるコンピュータシステムで用いられていると言っても過言ではありません。クラウドOSやスマートフォンOSの基盤としてもLinuxは使われており,その普及はさらなる広がりを見せています。Linuxといっても実際にはさまざまな「ディストリビューション」と呼ばれる頒布用パッケージがありますが,その中でも,Red Hat Enterprise Linuxの完全互換を目指した,無償で利用できるディストリビューションがCentOSです。業務などで現在よく使われているバージョンの6系のほか,2014年7月にはメジャーバージョンアップとしてCentOS 7が公開されました。今後次第に7系の稼働する場面が増えていく見込みです。
このようなCentOSについて,そのしくみや使い方の基本を理解しておくことはすなわち,Linuxの基礎知識を押さえることができるということになります。
エンジニアとして,サーバ管理者としての第一歩
ソフトウェアエンジニアとして開発を行う,あるいはサーバ管理などの運用を行ううえで,Linux OSの知識は欠かせません。OSそのものの理解を礎にして,さまざまな用途に自由に使うスキルを持つこと,そして必要なソフトウェアをインストール,設定して,必要な業務に利用すること。こうしたことができるようになるためには,Linuxについてそのしくみや使い方の基本を理解したうえで,実際に手を動かしながら何度も試していくことが重要です。では,どうしたらそうした実践的な知識を身につけることができるでしょうか。
体系的にLinuxを学ぶ手段としては,LPIC(Linux技術者認定試験)を受験してみるのも一つの方法です。Linuxの知識を体系的に学習する手段としてはおすすめです。
恵まれた環境であれば,新人エンジニアとして採用されたあと,こうしたスキルを養うための研修を受けることができるかもしれません。ただ実際にそうした研修が用意されている企業は実際のところ,それほど多くはないかもしれません。
「15時間でわかるCentOS」は,こうした技術スキルを習得したい方にもぜひおすすめの1冊です。本書著者がCTOを務める株式会社ハートビーツは,サーバ監視・管理などを行うMSP(Management Services Provider)として数多くの実績を誇る企業で,インフラエンジニア勉強会hbstudyを主催していることでエンジニアからもよく知られています。著者のLinux,そしてCentOSに関する知識はもとより,日々,現場で培ってきた数々のノウハウも余すことなく詰め込まれた書籍です。「15時間でわかる」という簡潔さをベースに,筆者ならではのノウハウが散りばめられており,本書を読み,そして実際にCentOSに触りながら学習することで,CentOSの基礎はもとより,サーバ管理のベースとなる知識を習得することができます。