書籍概要

知りたい!サイエンス

からだビックリ! 薬はこうしてやっと効く
―苦労多きからだの中の薬物動態―

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概要

あたりまえですが,薬は服用すれば効きます。しかし,この“あたりまえ”は,実はあたりまえではありません。薬は体にとっては異物である以上,体はあらゆる手を使って薬を排除しようとします。そうした体の防御をすりぬけて患部に到達しない限り,薬は効かないのです。本書では,薬が体内防御をどのようにすり抜けていくのかを,掘り下げていきます。あの手この手を使って薬が体内を旅していく模様は,あたかも艱難辛苦を乗り越え目的地にたどりつく,三蔵法師のような辛い辛い旅なのです。

目次

Chapter1 人間の身体は薬を排除したがっているのか?

  • 1-1 薬たちのツアー前日―入国方法を勉強しよう
  • 1-2 A:吸収という名の入国審査
  • 1-3 D:ツアーの経由地
  • 1-4 M:旅先で服を買って着替えたり,殺人事件に巻き込まれたり
  • 1-5 E:出国手続き・さようなら
  • 1-6 薬の旅を助けるもの,じゃまするもの
  • 1-7 個人差というオプショナルツアー

Chapter2 人間の体と薬との巧みな知恵比べ

  • 2-1 DDS 薬を届ける3つの技術
  • 2-2 プロドラッグ 体内で「薬」に変化するふしぎな薬
  • 2-3 脳へ薬を送り届けるには?

Chapter3 すごい技術で人間の体と仲良くなった医薬品の歴史

  • 3-1 アダラートCR―頻繁な服用の負担から患者を解放した錠剤
  • 3-2 ホクナリンテープ―喘息患者の負担を減らした画期的な投与法
  • 3-3 ニコチンガムとニコチネルTTS―なぜ禁煙の薬はガムで咬んだり皮膚に貼ったりするのか?
  • 3-4 ブロプレス―プロドラッグの優等生
  • 3-5 ガン治療とDDS

Chapter4 未来の医薬品はこうやって飲む

  • 4-1 食べやすいカップゼリに薬を封入
  • 4-2 ハムスターは頬にタネを蓄え,人間は皮下にインスリンを蓄える
  • 4-3 薬のタンクを皮膚に貼る
  • 4-4 電気で薬を誘導―イオントフォレシス
  • 4-5 個人ごとの遺伝子の違いに応じた薬物療法
  • 4-6 未来のDDS技術「間欠型放出制御製剤」と「刺激応答性放出制御製剤」

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