目次
第1章 匂いと嗅覚
1-1 香りの世界
- 乳香と没薬
- 精油
- 動物性の天然香料
- 香道
1-2 嗅覚はどのような感覚か?
- さまざまな感覚
- 嗅覚
- 匂いの快・不快
- 匂いと学習
- 匂いを表すことば
第2章 匂いの化学
2-1 分子
- 原子
- 共有結合
- バラの香り
- バニラの香り
- 麝香の香り
- 合成ムスク
- シャネルNo・5
2-2 分子構造と匂い
- 匂いと分子の関係は?
- 色覚について
- 三原色
- 匂い分子
- 官能基
- 匂いと分子構造の関係
- キラル
- アミノ酸
- 旋光性
- 光学異性体の匂い
- 生物は光学異性体を区別する
2-3 匂いの分類
- 匂いはいくつあるか?
- リンネと貝原益軒
- 匂いのプリズム
- アムーアの7原臭
- 立体化学説
- アーモンド臭
- 嗅盲
- 嗅盲による原臭の探索
- 交差順応
第3章 匂いを感じるしくみ
3-1 匂いの生理学
- 鼻の構造
- 嗅細胞
- プルースト現象
3-2 嗅覚受容体
- 嗅覚受容体.匂いをとらえるタンパク質
- 信号伝達のメカニズム
- 嗅覚受容体の発見
- 遺伝子とタンパク質
- バックとアクセルの3つの仮定
- RNA
- ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
- 嗅覚受容体はGPCRである
- 嗅覚受容体は何種類もある
- 遺伝子重複とは
- 遺伝子ファミリー
3-3 嗅覚システムの分子機構
- 1細胞-1受容体ルール
- 1受容体-1糸球体ルール
- 嗅覚受容体は匂い分子と結合する
- 組み合わせ符号
- バラの香りと糞のにおい
- 精子の「嗅覚」
- 匂い分子と嗅覚受容体の関係
3-4 形状説と振動説
- 嗅覚受容体は匂い分子のどこを見ているか?
- 振動説とは
- ルカ・トゥリン
- トゥリンの匂いコレクション
- 同位体の匂い
- 振動説は正しいか?
第4章 ゲノム
4-1 ヒトゲノム
- ヒトゲノム解読の衝撃
- ゲノムとは
- ヒトゲノム計画
- DNAシーケンサー
- バミューダ会議
- ベンター登場
- ベンター vs 国際チーム
- 22番,21番染色体の解読
- ヒトゲノム解読完了
- ヒトは何個の遺伝子をもつか?
4-2 さまざまな生物のゲノム
- 塩基配列データベース
- 大腸菌
- 酵母
- 線虫
- ショウジョウバエ
- さまざまなゲノム
- ゲノムを比較する
第5章 匂いの遺伝学
5-1 ゲノムと嗅覚受容体遺伝子
- 嗅覚受容体のレパートリー
- 嗅覚受容体遺伝子の探索
- 機能遺伝子と偽遺伝子
5-2 ヒトの嗅覚受容体
- ヒトの嗅覚受容体遺伝子は約400個
- 多型
- 匂い知覚の多様性
- コピー数多型
5-3 哺乳類の嗅覚受容体
- さまざまな生物の嗅覚受容体遺伝子
- 霊長類は嗅覚が退化した?
- ヒトとチンパンジーの嗅覚
- 失われゆく嗅覚受容体
- イルカとクジラ
- カモノハシ
- イヌは鼻が良いか?
- ダイナミックに変化する感覚
5-4 嗅覚受容体の起源と進化
- 魚の嗅覚
- 魚類の嗅覚受容体
- サメ
- ヤツメウナギ
- 水棲生物と陸棲生物の違い
- 脊索動物門
- ナメクジウオとホヤ
- 嗅覚受容体遺伝子の起源
- 昆虫の嗅覚
- 昆虫ゲノムと嗅覚・味覚受容体遺伝子
- 昆虫と脊椎動物の嗅覚受容体
- 化学受容体の進化
第6章 フェロモン
6-1 フェロモンとは
- ファーブルの発見
- さまざまなフェロモン
- リー=ブート効果,ウィッテン効果,ブルース効果
- 鋤鼻器.フェロモン用の鼻
- ヒトに鋤鼻器はあるか?
- フェロモンと色覚
- ヒトのフェロモン
- MHC
- マウスはMHCの違いを嗅ぎ分ける
- MHCと配偶者選択.ヒトの場合
- ヒトフェロモンの実体は?
6-2 フェロモンの受容体
- フェロモン受容体の発見
- 鋤鼻受容体とフェロモン
- 涙の中のフェロモン
- 霊長類の失われた鋤鼻受容体
- 哺乳類の鋤鼻受容体
- 鳥や魚の鋤鼻受容体
第7章 味覚
7-1 味とはなにか
- 味の分類
- うまみの成分
- 5つの基本味
- 甘味
- 旨味と塩味
- 酸味と苦味
- 辛味
- 渋味
- 味を感じるしくみ
7-2 味覚受容体
- 味覚受容体の発見
- 甘味と旨味の受容体
- ネコは甘味を感じない?
- 苦味受容体の発見
- 苦味受容体.毒を見わける
- 酸味と塩味の受容体