概要
我々が普段暮らしているアナログの世界をデジタルの世界であるコンピュータにつなぐためには,A/D・D/A変換や,入力信号を変換・増幅するオペアンプなどのアナログ回路の知識が必要となります。本書では,アナログ回路の基礎やA/D変換・D/A変換の原理と使い方,オペアンプの使い方や直流・交流回路・フィルタの設計法,設計時の精度・電源・ノイズ対策など,アナログ回路設計に必要な知識についてわかりやすく解説します。さらに,PICマイコンに内蔵されているアナログモジュールの使い方を解説し,実際の製作例で応用します。実際に手を動かして作ってみることで,より一層理解が深まります。
こんな方におすすめ
- オリジナルの回路を設計したい方
- オペアンプやA/D変換・D/A変換について知りたい方
目次
第1章 デジタル制御システムと入出力インターフェース
- 1-1 デジタル制御システムの基本構成
- 1-2 インターフェースとシグナルコンディショニング
- 1-3 シグナルコンディショニングの種類
- 1-4 シグナルコンディショニングの課題
第2章 インターフェース用アナログ回路の基礎
- 2-1 アナログとデジタル
- 2-2 増幅
- 2-3 アナログとデジタルの変換の基礎
- 2-4 アナログ・デジタル変換(A/D 変換)
- 2-5 デジタルアナログ変換(D/A 変換)
- 2-6 精度と誤差
第3章 オペアンプの使い方
- 3-1 オペアンプの機能と特性表の見方
- 3-2 オペアンプの基本の回路構成
- 3-3 直流増幅回路の設計方法
- 3-4 交流増幅回路の設計方法
- 3-5 フィルタの基本回路
- 3-6 ノイズ対策
第4章 PIC マイコンとアナログモジュール
- 4-1 PIC マイコンの概要
- 4-2 アナログモジュールの概要
第5章 超音波距離計の製作
- 5-1 超音波距離計の概要
- 5-2 周辺モジュールの使い方
- 5-3 超音波距離計のハードウェアの製作
- 5-4 超音波距離計のファームウェアの製作
- 5-5 超音波距離計の調整と使い方
第6章 バッテリ充放電マネージャの製作
- 6-1 バッテリ充放電マネージャの概要
- 6-2 周辺モジュールの使い方
- 6-3 バッテリ充放電制御ボードのハードウェアの製作
- 6-4 充電制御ボードのファームウェアの製作
- 6-5 タブレットのアプリケーションの製作
- 6-6 充放電マネージャの使い方
- コラムA タブレットにアプリをダウンロードする方法
第7章 ワイアレスオシロスコープの製作
- 7-1 ワイアレスオシロスコープの概要
- 7-2 周辺モジュールの使い方
- 7-3 オシロスコープボードのハードウェアの製作
- 7-4 オシロスコープボードのファームウェアの製作
- 7-5 タブレットのアプリケーションの製作
- 7-6 ワイアレスオシロスコープの使い方
第8章 デジタルマルチメータの製作
- 8-1 デジタルマルチメータの概要
- 8-2 周辺モジュールの使い方
- 8-3 ハードウェアの製作
- 8-4 デジタルマルチメータのファームウェアの製作
- 8-5 デジタルマルチメータの使い方
第9章 ファンクションジェネレータの製作
- 9-1 ファンクションジェネレータの概要
- 9-2 周辺モジュールの使い方
- 9-3 ハードウェアの製作
- 9-4 ファンクションジェネレータのファームウェア
- 9-5 ファンクションジェネレータの使い方
第10章 WAV プレーヤの製作
- 10-1 WAV プレーヤの概要
- 10-2 周辺モジュールの使い方
- 10-3 ハードウェアの製作
- 10-4 WAV プレーヤのファームウェアの製作
- 10-5 WAV プレーヤの使い方
サポート
ダウンロード
本書で使用した例題プログラムや,製作例の回路図・パターン図・実装図がダウンロードできます。データは,圧縮ファイルとなっていますので,適宜解凍してご利用ください。
なお,これらのファイルは,一般的な環境においては特に問題のないことを確認しておりますが,使用したことで生じた,いかなる直接的,間接的損害に対しても,弊社,著者,編集者,その他書籍製作に関わったすべての個人,団体,企業は,一切の責任を負いません。あらかじめご承知おきください。
以上のことをご確認,ご了承の上,データをご利用ください。
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- PIC_Analog.zip
Firmwareフォルダ内のPICマイコン用ファームウェアの使い方
解凍後,例えば第10章のフォルダを開き,直下の「WAVPlayer」フォルダを開くと,「WAVPlayer.X」というフォルダのほかに,いくつかのファイルが収録されています。
WAVPlayer.Xフォルダは完成済みのプロジェクトです。
全体を展開したら,MPLAB X IDEから[File]→[Open Project]でこのフォルダを指定すれば完成済のプロジェクトが開きます。
新規にプロジェクトを作成する場合には,[file]→[New Project]でプロジェクト作成ウィザードが開始されます。デバイスの選択や書き込みツールの選択,コンパイラの選択,プロジェクト名の指定(英数字のみ)やフォルダの指定などを行ったあと,プロジェクトの[Encoding]を「ISO-2022-JP」に設定し,プロジェクトを完成させます。
プロジェクト完成後,[Souce Files]右クリック→[Add Existing Items]で,CファイルとHファイルの登録を行います。リンカやライブラリは自動で選択されます。
登録後,コンパイルを実行し,正常に完了すればオブジェクトファイルが生成されます。