概要
付属DVD-ROMには,各Chapter で描いたイラストのPhotoshop(psd)レイヤーデータを収録。「高解像度版」と「低解像度版」ファイルを同時収録し,イラストを見たい場合は高解像度版を,レイヤー構造を確認したい場合は低解像度版を,用途にあわせて選ぶことが可能です。
近年,アニメやゲームの背景に対する認識が変わり,キャラクターを立たせる&世界観を演出するためにも,美しさ,精巧さ,緻密さがより求められるようになっています。本書はSAIとPhotoshopを使用し,基本的な知識から,人物メインのポートレートの場合や室内,そして空や田園風景など自然現象を含むダイナミックな表現やテクニックまで紹介しています。「写真からイラストを起こす際のパース解説」や「人物とあわせた際の違和感の抑え方」はじめ,著者のgarnet氏独自の技法をしっかり解説。ゲームの背景を描きたい,大きな空を描きたいなどさまざまな要望にも応えます。
こんな方におすすめ
- 1枚の絵で世界観を伝えたい人
- アニメ・ゲームで見たようなイラストが描きたい人
- 人物が引き立つ風景をきれいに描きたい人
著者から一言
(「はじめに」より抜粋)
本書はタイトルの通り,人物がいる魅力的なシチュエーション,背景を描くことに重点を置いたイラストテクニックの解説本です。
「人物を描いた際,背景に何を置いてよいかわからない」「背景を描きたいけれど,何から手をつけてよいのかわからない」,そういった方に向けて,イラストで背景を描くうえでの基本の考え方を提案したいと思い,筆をとりました。
1枚絵を描くときの細かい作業工程や,色についての考え方など,イラストを描いている方に向けて,できる限りかゆいところに手が届くような解説を目指しました。
また,この本のもうひとつの大きな特長として,「写真表現から学ぶ」というアプローチを試みています。イラストの解説本でなぜ写真? という声があるかもしれません。それは,イラストにおける画面作りにおいて,写真と連動した部分が多くあり,同時に知っておいて損がない部分が多くあるからです。
イラストの構図の考え方,写真表現をイラストで再現する方法などとともに,その現象が起こる仕組みを解説しています。
今回素材に使っている写真は,すべて私が撮影し,解説がしやすいものを厳選しました。
背景をまったく描いたことがない方,描きたいと思っている方はもちろん,ある程度描いている方にも新しい考え方として「面白い」と感じていただける部分が,必ずあると思っております。