概要
「せっかくホームページを作ったのに,思うように成果が出ない……」
「Web担当者になったけど,何をすればいいの?」
そんな悩みに応えるノウハウが満載!
約20年も現場に携わってきた著者が,引き継ぎ,目標設定,調査,資産の把握&活用,コンテンツ設計&作成,ワイヤーフレーム作成,運営,効果測定,改善まで,Web担当者として知っておくべき考え方と実践のコツをまとめました。
実務を効率化できるテンプレートデータも利用できる,Web担当者必携の1冊!
こんな方におすすめ
著者から一言
筆者は1995年からずっとホームページの分析と改善を手がけてきました。時間がたてばノウハウが蓄積されて企業ホームページは良くなっていくはずですが,実際には時間とともに問題ばかりが蓄積されています。
なぜでしょうか?
理由の1つは,時間とともにホームページはどんどんページ数が増え,複雑になっていくからです。「増築を繰り返した旅館」のように,ここが何階なのか,廊下がどうつながっているのか,わからなくなっていきます。新たに着任したWeb担当者は実態がまったくわからないまま仕事を始めなければなりません。それでは成果を出すどころではありません。「ホームページがよくわからないから」という理由で,元のホームページの資産をすべて捨ててリニューアルすることも少なくありませんが,そんなことをしてしまえば,それまでのホームページの良いところもなくなってしまいます。
しかも,ホームページの作成やリニューアル,検索エンジン対策,ネット広告の出稿,ブログやソーシャルメディアの運営,スマートフォンへの対応まで,Web担当者が「やるべきこと」はどんどん増えています。今からホームページを担当するのは大変な仕事に見えます。
しかし,安心してください。正しい手順で取り組めば,ホームページについて何も知らなかった人でも着実な成果を上げていくことができるのです。
ホームページにおける「成果」とはじつにかんたんです。
「来てほしい人に,来てほしい数訪れてもらい,見せたい情報を見せ,してもらいたい行動をしてもらう」
ホームページの運営は複雑に見えて,実際にはシンプルな「市場とのやりとり」です。「検索エンジン対策やネット広告のノウハウを覚えた人が成果を出す」のではなく,「市場と正しくやりとりできる人が成果を出す」のです。
ホームページを介して市場とやりとりするのが「Webマーケティング」です。Webマーケティングは「骨組み」と「武器」からできています。すぐに成果につながりそうな武器に興味が出るかもしれませんが,先にどれだけ武器を持っても,本当に大切なことを理解していなければ,その武器の使い方や活かし方はわかりません。そこでこの本では,Webマーケティングの骨組みについて理解し,実践できるようにしました。武器はどんどん複雑になりますが,骨組みは意外にかんたん。だれでも今日から実践できることばかりです。
さらに,もっとラクに成果を出していただくための付録をダウンロードできるようにしました。見たら驚くほど簡素なExcelのシートとかテキストファイルばかりですが,それらを使えば,本文でご説明したことがだれでも今日からできるようになるでしょう。
この本の内容を理解し実践していけば,同じ検索エンジン対策をしても,効果の出方が違います。リニューアルをしても,前のホームページの良いところを壊すことなく,最短距離で成果に向かうことができます。何よりも,企業にとって最も重要な「積み上げてきた情報資産」を活かすことができるようになるのです。
本書がWeb担当者の皆様のお役に立てれば幸いです。