概要
テクニックバイブルシリーズの1冊です。HTML 5はWebクリエーターなどのWebデザインの分野で爆発的な人気となりました。しかし,HTML 5の本当の魅力は,Webアプリケーション開発にあります。たとえばクロスブラウザ対応というWebアプリケーション開発者を悩ませていた互換性の問題を解決できます。そこで,本書は,実際に利用する際に役立つ技を逆引きリファレンスとして活用できるテクニック集を企画します。
こんな方におすすめ
- もっとプログラミングを勉強したいデザイナー
- もっとデザインのことを勉強したいエンジニア
- HTML5の全体像をさっと把握したいすべての人
著者から一言
HTML5は,Webアプリケーションのクライアントサイド開発における事実上の標準技術です。Webブラウザが使える環境であればどこでも動作するため,スマートフォンはもちろん,最近ではテレビなどでも利用できます。オープンな技術としてここまで広く普及したクライアントサイド技術は他にありません。
この事実だけでもHTML5を学ぶモチベーションとしては十分ですが,たとえばGoogle Glassを筆頭に,今後は次々と身近なものがAPIを備えたデバイスに拡張されていく未来が予想できます。これらのデバイス上で動くアプリの開発手段として,デバイス独自の技術ではなく,HTML5のような標準技術が選択される未来を筆者は期待しています。PCが主流であったWebアプリが今やスマホやテレビでも動作するように,既にWebアプリには様々なデバイス上での動作実績があります。
しかしながら,『HTML5』という単語が示す範囲は膨大です。筆者の経験上,クライアントサイドの開発では『実装自体の難しさ』よりも,『何ができるのかわからない』ためにかかるコストのほうが問題となります。そのため本書では,重要なトピックに絞って詳細に解説するよりも,HTML5の全貌を網羅的に紹介する方法を選択しています。
本書が読者にとって,HTML5の膨大なナレッジを整理して理解するための一助となれば幸いです。