概要
いい写真は美しい「ボケ」がカギ。プロとアマの写真の差を決定づけるのが絶妙のボケです。ボケる理屈を知って操れるようになると写真の表現力が一段上がります。まずは基礎理論となる,センサーサイズ,レンズ,F値,焦点距離,被写界深度,被写体や背景との距離などさまざまな要因を理解します。さらにボケと構図,ボケと色という切り口から画面づくりの定石を理解していき,具体的なシーン・被写体別の実践テクニックを豊富に紹介。美しいボケのある写真を撮るための「写真のボカし方」のバイブルです。
こんな方におすすめ
- プロのような美しいボケ写真を撮りたい方
- デジタル一眼でボケの美しさに興味をもった方
- ボケの理論を知って自在にコントロールしたい方
著者から一言
人はなぜ,ボケの描写に魅了されるのでしょうか? ボケは写真ならではの表現です。肉眼では決して覗くことのできない世界。それがカメラを通じ,レンズを通じて,ドラマチックに美しく,目の前の写真の中で提示されます。
人はボケのどこに感動し,“自分もやってみたい”と思うのでしょうか? ボケの描写は単にピントの合う範囲を調整するだけの行為ではありません。目の前の被写体を,時にかわいらしく,時に力強く,そして時には感傷的に描写してくれます。いわば,ボケは被写体の温もりにピントを合わせる作業です。ボケを演出することで,ピントを合わせた被写体の温度が増すのです。
写真にとってボケの表現はとても“スペシャル”なものです。本書を通じ,ボケの表現の扉を開き,さらに深い写真世界へとともに踏み込んでいきましょう。
(「はじめに」より)