かんたんフォトLife
かんたんフォトLife
美しいボケの教科書 プロが教える自在にボカすテクニック
- 河野鉄平,吉住志穂,ミゾタユキ,ナイスク 著
- 定価
- 2,068円(本体1,880円+税10%)
- 発売日
- 2014.12.16[在庫なし] 2015.4.27
- 判型
- B5
- 頁数
- 128ページ
- ISBN
- 978-4-7741-7075-6 978-4-7741-7374-0
サポート情報
概要
いい写真は美しい「ボケ」がカギ。プロとアマの写真の差を決定づけるのが絶妙のボケです。ボケる理屈を知って操れるようになると写真の表現力が一段上がります。まずは基礎理論となる、センサーサイズ、レンズ、F値、焦点距離、被写界深度、被写体や背景との距離などさまざまな要因を理解します。さらにボケと構図、ボケと色という切り口から画面づくりの定石を理解していき、具体的なシーン・被写体別の実践テクニックを豊富に紹介。美しいボケのある写真を撮るための「写真のボカし方」のバイブルです。
こんな方にオススメ
- プロのような美しいボケ写真を撮りたい方
- デジタル一眼でボケの美しさに興味をもった方
- ボケの理論を知って自在にコントロールしたい方
目次
Part1 ボケの種類と効果
- 前ボケ
- 後ボケ
- 前後ボケ
- 玉ボケ
- Column カメラの種類でボケやすさは違うの?
Part2 ボケの基礎知識
- 【ボケの基本1】ボケってどんなもの?
- 【ボケの基本2】ボケ写真ってどうやって撮るの?
- Step1 主役を決める
- Step2 背景や構図を決める
- Step3 ボケを作る
- Step4 正確にピントを合わせる
- Step5 絞りでボケ具合を調整する
- 【ボケの基本3】 ボケを撮るにはレンズ選びが大切
- レンズの種類によるボケの特性
- 標準レンズ
- 望遠レンズ
- 単焦点レンズ
- マクロレンズ
- 大口径レンズ
- Column ボケだけではない シャープに写す!
Part3 ボケと構図の関係
- 【構図の基本1】構図ってどんなもの?
- 【構図の基本2】構図の組み立て方
- 【構図の基本3】ボケを使った構図作りのポイント
- 【構図の基本4】構図パターンを利用しよう
- 三分割構図
- 日の丸構図
- 対角線構図
- 二分割構図
- トンネル構図
- 点構図
- シンメトリー構図
- 曲線構図
- S字構図
- 【構図の基本5】構図の合わせ方とくずし方
Part4 ボケと色の関係
- 【色の基本1】色ってどんなもの?
- 【色の基本2】色はどうやって選ぶの?
- Step1 色を足したり引いたりする
- Step2 色はどうやって組み合わせるの?
- Step3 イメージから色の組み合わせをしてみよう
- Step4 モノクロ・セピアは明るさで撮る
- Column 色選び・組み合わせのNGってあるの?
Part5 被写体別 ボケの魅せ方
- Subject1 花①:前後ボケをいかして花をふんわりと演出
- Subject2 花②:前後ボケと補色の組み合わせで色鮮やかに
- Subject3 花③:大きな玉ボケを入れて花にきらめきを出す
- Subject4 花④:後ボケで造形にこだわった1枚を撮る
- Subject5 自然風景①:風景をあえてボカして撮ることで主役を明確にする
- Subject6 自然風景②:玉ボケが自然風景にきらめきをプラスしてくれる
- Subject7 自然風景③:後ボケで自然風景の中にある被写体の形を強調する
- Subject8 イルミネーション:イルミネーションは玉ボケできらびやかに
- Subject9 花火:花火はボケを使って幻想的に
- Subject10 ポートレート①:後ボケと三分割構図でバランスよく人物を写す
- Subject11 ポートレート②:カラフルな花を前ボケに幻想的に女性を切り取る
- Subject12 ポートレート③:玉ボケをアクセントに暖かな雰囲気で子どもを撮る
- Subject13 生きもの①:動物園ではボケで柵とガラスを消す
- Subject14 生きもの②:ボケと色を合わせて動物をかわいい雰囲気に
- Subject15 ネコ:程よいボケでムードを作りネコをかわいく
- Subject16 テーブルフォト:前後ボケと背景作りでテーブルフォトをかわいく演出
- Subject17 料理:逆光の後ボケを合わせて料理をおいしそうに
- Subject18 スイーツ:ボケで背景を整理してスイーツをカラフルに
- Subject19 スナップ:スナップは後ボケで伝えたい印象を強める
- 用語解説
プロフィール
河野鉄平
1976年、東京都出身。明治学院大学卒業後、写真家・テラウチマサト氏に師事。写真雑誌『PHaT PHOTO』の編集に創刊号より携わる。2003年に独立。
吉住志穂
日本写真芸術専門学校卒業後、竹内敏信氏に師事。2005年独立。花や自然をテーマに作品を撮り続け、写真展も数多く開催している。書籍の執筆や写真教室の講師も務める。
ミゾタユキ
日本大学芸術学部映画学科撮影コース卒。北海道での観光写真業をきっかけに写真の世界へ。現在フリーフォトグラファーとしてネコや動物、日常でみつけた小さな情景を作品として撮り続ける。カメラ誌への掲載や執筆ほか、ニコンカレッジや富士フイルムのXセミナーなど写真講師も務める。
著者の一言
人はなぜ、ボケの描写に魅了されるのでしょうか? ボケは写真ならではの表現です。肉眼では決して覗くことのできない世界。それがカメラを通じ、レンズを通じて、ドラマチックに美しく、目の前の写真の中で提示されます。
人はボケのどこに感動し、“自分もやってみたい”と思うのでしょうか? ボケの描写は単にピントの合う範囲を調整するだけの行為ではありません。目の前の被写体を、時にかわいらしく、時に力強く、そして時には感傷的に描写してくれます。いわば、ボケは被写体の温もりにピントを合わせる作業です。ボケを演出することで、ピントを合わせた被写体の温度が増すのです。
写真にとってボケの表現はとても“スペシャル”なものです。本書を通じ、ボケの表現の扉を開き、さらに深い写真世界へとともに踏み込んでいきましょう。
(「はじめに」より)