書籍概要

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確率がわかる

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概要

本書は確率を学びたい初学者のために,豊富な例題と図解で,基本からやさしく解説しています。本書ではまず確率の前段階として,集合からしっかりおさらいします。そして,確率論,ベイズ理論,確率分布などを学んでいきます。確率は近年注目される統計学やコンピュータサイエンスを学ぶ上で欠かすことのできない分野です。本書は,そんな橋渡しとしての確率をしっかり勉強したい人に最適です。

こんな方におすすめ

  • 確率を基本から学びたい初学者

目次

第1章 集合 ~場合分けの基礎~

  • 1-1 “起こりやすさ”を測る
    • 確率とは
    • 数学的確率と統計的確率
    • 大数の法則
  • 1-2 場合の数と集合の考え方
    • 場合の数
    • 全事象と部分事象,根元事象
    • 集合
    • 集合を表す方法
  • 1-3 集合同士の関係と演算
    • 部分集合
    • 和集合と共通部分
    • 空集合
  • 1-4 補集合とド・モルガンの法則
    • 全体集合と補集合
    • ド・モルガンの法則
  • 1-5 集合の要素の数
    • 集合の要素の個数を求める
    • 集合族とベキ集合
  • 1-6 樹形図を活用する
  • 1-7 「または」や「かつ」の場合の数え方
    • 「または」が入る場合の計算
    • 「かつ」が入る場合の計算
    • 「または」と「かつ」で表現された場合の数

第2章 場合の数 ~確率計算の基本~

  • 2-1 並べ方を数える(順列の数)
    • 順列の数
    • 重複順列の数
  • 2-2 組合せ方を数える(組合せの数)
    • 組合せの数
  • 2-3 ビックリするほど大きな値になる「階乗」
    • 階乗の記号「! 」
    • 順列や組合せの数の階乗による表現
    • 組合せの数の計算と約分
    • 順列を分解して考える
    • 約数の問題への応用
  • 2-4 円順列とじゅず順列
    • 円順列の数
    • じゅず順列の数
  • 2-5 同種類のものを含む順列
    • 同種類のものをあえて区別して考える
    • 詰め合わせの数
    • 詰め合わせの考え方の応用
    • 経路の数え方
    • “残りもの”に目をつける
    • パスワードの数
  • 2-6 部屋割りの方法
    • 順列を利用した部屋割り問題の解法
  • 2-7 図形への応用
    • 平行四辺形の数
    • 三角形の数
  • 2-8 二項定理とパスカルの三角形
    • 二項係数とパスカルの三角形
    • 二項定理
  • 2-9 多項定理
    • 3つ以上の項のある展開式

第3章 確率 ~確からしさの計算~

  • 3-1 確率の基本的な考え方
    • 数学的確率
  • 3-2 確率の計算の実際
    • 特定の2人が選ばれる確率
    • 3桁の奇数ができる確率
    • ナンバーズ3の確率
    • ポーカーの役の確率
  • 3-3 和事象と積事象
    • 和事象と積事象の確率
    • 余事象の確率
  • 3-4 和事象と加法定理
    • 排反事象と加法定理
    • いずれかの賞が当たる確率
  • 3-5 積事象と乗法定理
    • 条件付き確率と乗法定理
    • すべて命中させる確率
  • 3-6 余事象に注目した確率の計算
    • “以外”という表現のある事象の確率計算
    • 結果の数が少ない方に目を付けた確率計算
    • “少なくとも”という表現のある事象の確率計算
    • 同じ誕生日の生徒がいる確率
    • ごく小さな確率を計算する場合の工夫
  • 3-7 独立試行の確率
    • 試行の結果が他の事象に影響しない場合の確率
    • 入試に合格する確率
  • 3-8 反復試行の確率
    • 同じ試行を繰り返す場合の確率
    • 当てずっぽうに解答して正解する確率
    • 2人によるコイン投げの確率
    • サイコロで進む方向を選ぶ試行の確率
  • 3-9 ジャンケンの確率
    • 2人でジャンケンをする場合の確率
    • 3人ジャンケンで勝者が1回で決まる確率
    • n人ジャンケンで勝者が1回で決まる確率
    • ジャンケンで特定の1人が勝つ確率

第4章 ベイズの定理 ~条件付き確率の応用~

  • 4-1 条件付き確率の考え方
    • くじ引きの公平性
    • モンティ・ホールの問題
    • 返事を聞いて住人を当てる
  • 4-2 原因の確率を求める
    • 帽子を忘れたことに気付いた時点での確率
    • 事前確率と事後確率
  • 4-3 ベイズの定理
    • 取り出した玉の色から選ばれた袋を予想する
    • ベイズの定理の定式化
    • 事故の原因になった確率を求める
    • いかさまサイコロを特定する
  • 4-4 判定の信頼性
    • 検査結果の信頼性
    • 占い師の言った通りになる確率
    • 「スミス氏の子供」問題
  • 4-5 スパムメールフィルタ
    • ベイジアンフィルタ
    • 迷惑メール判定の手順
  • 4-6 くじ引きの公平性と「ポリアの壺」問題
    • (続)くじ引きの公平性
    • 「ポリアの壺」問題

第5章 確率分布 ~統計への入り口~

  • 5-1 平均値と確率変数
    • 平均値の意味
    • 確率変数
  • 5-2 平均値の効用
    • 代表値としての平均値
    • 待ち時間の平均値
    • サイコロゲームの期待金額
  • 5-3 確率変数と確率分布
    • 確率分布
    • 二項分布
    • 「ゴルトン盤」による二項分布のシミュレーション
  • 5-4 確率変数の分散と標準偏差
    • 集団のばらつきをとらえる散布度
    • 分散や標準偏差でばらつきを比較する
  • 5-5 正規分布
    • 度数分布表とヒストグラム
    • 正規分布
    • 標準正規分布表
    • 全体の中の位置を推測する
  • 5-6 二項分布の正規近似
    • 反復試行の回数を増やす
    • 発芽率を推測する
    • 確率は統計の基礎

サポート

正誤表

本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

(2019年7月31日最終更新)

P.88 上から3行目以降の式

P(A∩B)=15/100
 
P(A∪B)=P(A)+P(B)—P(A∩B)
=33/100+20/100—15/100
=38/100
=0.38
P(A∩B)=6/100
 
P(A∪B)=P(A)+P(B)—P(A∩B)
=33/100+20/100—6/100
47/100
0.47

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