ファーストブックシリーズ確率がわかる
2017年3月8日紙版発売
2017年3月8日電子版発売
小泉力一 著
A5判/192ページ
定価1,848円(本体1,680円+税10%)
ISBN 978-4-7741-8806-5
書籍の概要
この本の概要
本書は確率を学びたい初学者のために,豊富な例題と図解で,基本からやさしく解説しています。本書ではまず確率の前段階として,集合からしっかりおさらいします。そして,確率論,ベイズ理論,確率分布などを学んでいきます。確率は近年注目される統計学やコンピュータサイエンスを学ぶ上で欠かすことのできない分野です。本書は,そんな橋渡しとしての確率をしっかり勉強したい人に最適です。
こんな方におすすめ
- 確率を基本から学びたい初学者
目次
第1章 集合 ~場合分けの基礎~
- 1-1 “起こりやすさ”を測る
- 確率とは
- 数学的確率と統計的確率
- 大数の法則
- 1-2 場合の数と集合の考え方
- 場合の数
- 全事象と部分事象,根元事象
- 集合
- 集合を表す方法
- 1-3 集合同士の関係と演算
- 部分集合
- 和集合と共通部分
- 空集合
- 1-4 補集合とド・モルガンの法則
- 全体集合と補集合
- ド・モルガンの法則
- 1-5 集合の要素の数
- 集合の要素の個数を求める
- 集合族とベキ集合
- 1-6 樹形図を活用する
- 1-7 「または」や「かつ」の場合の数え方
- 「または」が入る場合の計算
- 「かつ」が入る場合の計算
- 「または」と「かつ」で表現された場合の数
第2章 場合の数 ~確率計算の基本~
- 2-1 並べ方を数える(順列の数)
- 順列の数
- 重複順列の数
- 2-2 組合せ方を数える(組合せの数)
- 組合せの数
- 2-3 ビックリするほど大きな値になる「階乗」
- 階乗の記号「! 」
- 順列や組合せの数の階乗による表現
- 組合せの数の計算と約分
- 順列を分解して考える
- 約数の問題への応用
- 2-4 円順列とじゅず順列
- 円順列の数
- じゅず順列の数
- 2-5 同種類のものを含む順列
- 同種類のものをあえて区別して考える
- 詰め合わせの数
- 詰め合わせの考え方の応用
- 経路の数え方
- “残りもの”に目をつける
- パスワードの数
- 2-6 部屋割りの方法
- 順列を利用した部屋割り問題の解法
- 2-7 図形への応用
- 平行四辺形の数
- 三角形の数
- 2-8 二項定理とパスカルの三角形
- 二項係数とパスカルの三角形
- 二項定理
- 2-9 多項定理
- 3つ以上の項のある展開式
第3章 確率 ~確からしさの計算~
- 3-1 確率の基本的な考え方
- 数学的確率
- 3-2 確率の計算の実際
- 特定の2人が選ばれる確率
- 3桁の奇数ができる確率
- ナンバーズ3の確率
- ポーカーの役の確率
- 3-3 和事象と積事象
- 和事象と積事象の確率
- 余事象の確率
- 3-4 和事象と加法定理
- 排反事象と加法定理
- いずれかの賞が当たる確率
- 3-5 積事象と乗法定理
- 条件付き確率と乗法定理
- すべて命中させる確率
- 3-6 余事象に注目した確率の計算
- “以外”という表現のある事象の確率計算
- 結果の数が少ない方に目を付けた確率計算
- “少なくとも”という表現のある事象の確率計算
- 同じ誕生日の生徒がいる確率
- ごく小さな確率を計算する場合の工夫
- 3-7 独立試行の確率
- 試行の結果が他の事象に影響しない場合の確率
- 入試に合格する確率
- 3-8 反復試行の確率
- 同じ試行を繰り返す場合の確率
- 当てずっぽうに解答して正解する確率
- 2人によるコイン投げの確率
- サイコロで進む方向を選ぶ試行の確率
- 3-9 ジャンケンの確率
- 2人でジャンケンをする場合の確率
- 3人ジャンケンで勝者が1回で決まる確率
- n人ジャンケンで勝者が1回で決まる確率
- ジャンケンで特定の1人が勝つ確率
第4章 ベイズの定理 ~条件付き確率の応用~
- 4-1 条件付き確率の考え方
- くじ引きの公平性
- モンティ・ホールの問題
- 返事を聞いて住人を当てる
- 4-2 原因の確率を求める
- 帽子を忘れたことに気付いた時点での確率
- 事前確率と事後確率
- 4-3 ベイズの定理
- 取り出した玉の色から選ばれた袋を予想する
- ベイズの定理の定式化
- 事故の原因になった確率を求める
- いかさまサイコロを特定する
- 4-4 判定の信頼性
- 検査結果の信頼性
- 占い師の言った通りになる確率
- 「スミス氏の子供」問題
- 4-5 スパムメールフィルタ
- ベイジアンフィルタ
- 迷惑メール判定の手順
- 4-6 くじ引きの公平性と「ポリアの壺」問題
- (続)くじ引きの公平性
- 「ポリアの壺」問題
第5章 確率分布 ~統計への入り口~
- 5-1 平均値と確率変数
- 平均値の意味
- 確率変数
- 5-2 平均値の効用
- 代表値としての平均値
- 待ち時間の平均値
- サイコロゲームの期待金額
- 5-3 確率変数と確率分布
- 確率分布
- 二項分布
- 「ゴルトン盤」による二項分布のシミュレーション
- 5-4 確率変数の分散と標準偏差
- 集団のばらつきをとらえる散布度
- 分散や標準偏差でばらつきを比較する
- 5-5 正規分布
- 度数分布表とヒストグラム
- 正規分布
- 標準正規分布表
- 全体の中の位置を推測する
- 5-6 二項分布の正規近似
- 反復試行の回数を増やす
- 発芽率を推測する
- 確率は統計の基礎