概要
syslogは,Linux/UNIX系OSで標準的に使われているログ管理のしくみです。古くからsyslogdが使われてきましたが,現在ではrsyslogやsyslog-ngといった新世代のログ管理システムに置き換えられつつあります。本書では,Fedora,Ubuntu,Debianなどといった主要なLinuxディストリビューションにも標準採用されているrsyslogを取り上げ,その導入・基本設定から応用までを解説します。Linux/UNIXサーバーのユーザー・管理者にとって必ず役立つ,実運用に即したログ管理のノウハウが満載の1冊です。
こんな方におすすめ
- Linuxサーバー,UNIXサーバーの運用・管理に携わる方
- ネットワークシステムの運用・管理に携わる方
目次
1章 rsyslogの基礎
- 1.1 Syslogの基本を知る
- 1.2 BSD syslogdの基本を知る
- 1.3 なぜrsyslogが必要なのか
2章 rsyslogのインストール
- 2.1 Linuxにおけるrsyslogの採用状況を知る
- 2.2 導入・設定作業の前に知っておくべき基礎知識
- 2.3 パッケージ管理システムを使ったrsyslogの導入方法
- 2.4 ソースファイルを使ったrsyslogの導入方法
3章 rsyslogの基本設定
- 3.1 rsyslog.confの基礎を学ぶ
- 3.2 rsyslog.confの構成を学ぶ
- 3.3 対象ログメッセージの抽出
- 3.4 保存・出力方法の指定(アクション)
4章 テンプレートの活用
- 4.1 テンプレートの基本
- 4.2 Syslogデータの構造
- 4.3 プロパティ
- 4.4 定義済みテンプレート
- 4.5 デフォルトテンプレート
- 4.6 ログファイルの動的な作成
5章 拡張モジュールの利用
- 5.1 rsyslogの拡張モジュール
- 5.2 拡張モジュールの導入と利用
- 5.3 拡張モジュールの利用例
6章 ログファイルの分割とローテーション
- 6.1 ログファイルの分割とローテーション
- 6.2 rsyslogによるログファイルの分割
- 6.3 logrotateを使ったローテーションの実施
7章 キューの活用
- 7.1 rsyslogのキュー
- 7.2 キューモードの活用
- 7.3 キューを活用するためのノウハウ
8章 ログメッセージのメール送信
- 8.1 ログメッセージをメールで送信する
- 8.2 メールサーバー停止対策を実施する
- 8.3 メール送信の実践テクニック
9章 データベースサーバーとの連係
- 9.1 データベースサーバーの利用
- 9.2 MySQLとrsyslogの連係
- 9.3 PostgreSQLとrsyslogの連係
- 9.4 データベースサーバー連係のテクニック
10章 ログ転送の活用
- 10.1 ログメッセージの転送
- 10.2 ログメッセージの集中管理
- 10.3 TLSによるセキュアなログ転送
- 10.4 RELPによる信頼性の向上
- 10.5 ログメッセージ転送のテクニック
11章 rsyslogを便利に使うツール
- 11.1 コマンドラインツールを利用する
- 11.2 GUIツールを利用する
サポート
ダウンロード
本書で紹介したサンプル設定ファイルなどの一部をダウンロード可能です。以下のファイルが含まれています。
- rsyslog.conf(52ページ)
- rsyslog.init(53ページ)
- rsyslog.log(55ページ)
- rsyslog.sysconfig(56ページ)
- createDB.sql(201ページおよび210ページ)
- ダウンロード
- rsyslog-sample.zip
※zipで圧縮されています。
正誤表
本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
(2016年1月29日更新)
P.161 7.2.5「ハードディスク支援メモリキューを利用する」の囲み上から2行
誤 |
$MainMsgQueueType LinkedList メインキューにディスクキューを指定
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正 |
$MainMsgQueueType LinkedList メインキューにハードディスク支援メモリキューを指定
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P.161 7.2.5「ハードディスク支援メモリキューを利用する」の囲み上から5行
誤 |
$ActionQueueType LinkedList アクションキューにディスクキューを指定
|
正 |
$ActionQueueType LinkedList アクションキューにハードディスク支援メモリキューを指定
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