概要
圏論は最近人気がある数学の分野の1つで,その考え方はプログラミング,人工知能,物理など幅広い分野に応用されています。本書はそんな圏論を一から知りたい人に,圏論とは何かをわかりやすく解説していきます。異なるものをどうやってつなげて矢印を引き,同じようなものとして見立てていくか,その過程をじっくり味わってみてください。自ずと,圏論とはそういうことだったのか,とお分かりいただけるはずです。
こんな方におすすめ
- 圏論をはじめて勉強する人,圏論の考え方を知りたい人
目次
第1章 道案内の前に
第2章 圏
- ①圏の定義1:対象と射,域と余域
- ②圏の定義2:合成
- ③圏の定義3:結合律
- ④圏の定義4:恒等射
- ⑤圏の定義:完全版
- ⑥圏の例1:前順序,半順序,全順序
- ⑦圏の例2:モノイドと群
- ⑧圏の例3:集合圏
- ⑨圏の例4:モノイドの圏
第3章 関手
- ①関手の定義
- ②関手の例1:順序を保つ写像,反変関手・双対圏
- ③関手の例2:hom 関手
- ④関手の例3:モノイド準同型(1)
- ⑤関手の例4:モノイド準同型(2)
- ⑥関手の例5:モノイド準同型(3)
- ⑦関手の例6:線型表現(1)
- ⑧関手の例7:線型表現(2)
- 発展 ⑨関手の例8:ホモロジー,ブラウワーの不動点定理
第4章 自然変換
- ①自然変換の定義1
- ②自然変換の定義2
- ③自然変換の例1:前順序集合に関する例
- ④自然変換の例2:hom 関手間の自然変換
- ⑤自然変換の例3:米田の補題
- ⑥自然変換の例4:単位系の変換
- 発展 ⑦自然変換の例5:絡作用素,ユニタリ同値,フーリエ変換
- 第3章・第4章のまとめ
第5章 普遍性
- ①終対象と始対象
- ②積と余積
- ③積関手
- ④線型代数の土壌
- ⑤極限と余極限の例
- ⑥射圏,そして一般射圏
- ⑦極限,余極限の定義
第6章 冪:プログラムの本質
第7章 圏論的集合論
第8章 随伴
第9章 モナド
- ①随伴からモナドへ
- ②モナドの定義
- ③モナドから随伴へ
- ④計算効果とモナドとHaskell
第10章 道案内の後に
サポート
正誤表
本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
1刷から2刷への変更箇所をPDFにしております。
大変ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが,こちらとあわせてお読みくださいますと幸いです。
何卒宜しくお願いいたします。
P.40 上から5行目の式
誤 |
preorder set |
正 |
preordered set |
P.44 上から3つ目の●の2行目~3行目
P.121 下から7行目
誤 |
みたすことを
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---|
正 |
をみたすものが存在することを
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P.54 一番下の行
P.68 定義 の枠 上から4行目
誤 | dom(f)=cod(g)
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正 | cod(f)=dom (g)
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P.184 一番上の図
P.228 上から9行目
P.231 上から2つ目の枠 定理の2行目
誤 | Hom(F( ),( ))⇒Hom(( ),G( ))
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正 | Hom(F(-),- )⇒Hom(- ,G(-))
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P.241 定義9.2 内 の図(9.6)
P.242 一番下の図 左側の矢印の上
P.242 一番下の図 右側の矢印の上
- 第1刷から2刷への正誤表ファイル