書籍概要

会計ソフトのすき間を埋める 経理のExcel仕事術

著者
発売日
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概要

月間アクセス数65万PVの人気ブログ「経理・会計事務所向けエクセルスピードアップ講座」の運営者による"経理向け"のExcel本がついに登場!
会計ソフトの"苦手"とExcelの"得意"を知れば,経理業務はずっと効率的になる!!

会計業務には便利な専用ソフトがありますが,万能というわけではありません。データの入力が大変だったり,出力される帳票が使いにくかったりと,どうしても苦手分野があります。そうした会計ソフトの"すき間"を補ってくれるのが,お馴染みのExcelです。さまざまなデータの入出力の場面で,Excelは大きく力を発揮してくれます。

しかし,適切な使い方を知らなければExcelも力を出し切れません。この本では,効率良く業務を行うために必要な機能を厳選し,効率化のための簡単な操作から,会計ソフトとの連携のための具体的な実践まで,経理向けのExcelの知識を一から十まで解説します。前半では,ショートカットキーといった基本機能や,知っておくべき関数の使い方を取り上げます。後半では,出納帳形式のデータを会計ソフトにインポートしやすい形に自動で整える仕組みや,会計ソフトから出力したデータを分析・資料作成に利用する仕組みを用意します。超実務的な例を通じて,Excelを使いこなす力をしっかり身に付けましょう!

こんな方におすすめ

  • 業務を効率化したい経理・会計
  • 会計ソフトでの業務に面倒を感じている経理・会計

著者から一言

「5分以上同じ作業の繰り返し」は危険信号

どんな仕事でも,効率よく終わらせるのはなかなか難しいことです。この本を手に取った方も,それぞれのお仕事,なかでもエクセルを使った業務をもっとスムーズに行えないものかと,引っかかりを覚えているかもしれません。あなたの作業を効率化する余地があるかどうか――それを見極めるサインとして有効なのが,「5分以上同じ単純作業を繰り返しているかどうか」です。ほとんどの場合,正しくエクセルの使い方を学べば,単なる繰り返しのような単純作業はなくすことができます。その効果は絶大で,丸1日かかっていた作業が30分で終わることも珍しくはありません。

自分の意思で時間を使うために

エクセルの使い方を学んで,単純作業をなくすことができれば,劇的に時間を確保できるようになります。時間を確保する一番のメリットは,自分で時間の使い方が決められるところです。もちろん,業務時間中ですから,なんでも自由に決められるわけではありませんが,次のように,自分の意思である程度選択できるようにはなります。

  • 成果物を改良して,より良いものにする
  • エクセルや会計の勉強や研究をして,さらに作業効率を上げる
  • より多くの作業を請け負って,会社に貢献する
  • 残業を減らして,プライベートを充実させる

キャリアアップをはかるにせよ,プライベートを充実させるにせよ,まずは,時間を確保しないと話になりません。そして,時間を確保する一番の近道は,エクセルの使い方を学ぶことです。そうすれば,エクセルで単純作業を繰り返さないで済むようになります。

経理業務に特化してエクセルの使い方を学ぶ

とはいえ,エクセルの機能・関数は膨大にあります。すべてを学ぼうとすると,いくら時間があっても足りません。そこで,本書では,余計な機能の解説はしない代わりに,経理担当者や会計事務所勤務者が知っておくべき機能・関数・応用事例に特化して解説をしています。本書の内容は,監査法人勤務~会計事務所運営を通して,私が実際に使ってきた知識をまとめたものです。必ず業務効率化のお役に立てると信じています。
(「はじめに」より)

目次

Chapter 1 経理に役立つエクセルの基本機能

  • 1-1 経理にエクセルが必要な理由
  • 1-2 キーボードを使いこなす
  • 1-3 同一ファイルを複数のウィンドウで開く
  • 1-4 数値と文字列を扱う
  • 1-5 形式を選んで貼り付けする
  • 1-6 ユーザ定義書式を設定する
  • 1-7 フィルターでデータを抽出する

Chapter 2 関数でデータを適切な形にする

  • 2-1関数を使うと何ができるのか?
  • 2-2 計算方法と参照方式
  • 2-3 SUM関数でセルの合計を求める
  • 2-4 IF関数で処理を分岐させる
  • 2-5 前期比を計算する
  • 2-6 年度を計算する
  • 2-7 OR関数・AND関数で条件を表す
  • 2-8 日付を処理する
  • 2-9 日付処理でよく使う関数
  • 2-10 今月の指定した日付を計算する
  • 2-11 TEXT関数で数値や日付を文字列に変換する
  • 2-12 端数を処理する関数

Chapter 3 関数でデータの処理を自動化する

  • 3-1関数で「集計」と「転記」を自動化する
  • 3-2 VLOOKUP関数で表から値を探す
  • 3-3 商品コードに対応する商品名と単価を転記する
  • 3-4 IFERROR関数で「#N/A」エラーを防ぐ
  • 3-5 商品名に対応する単価と商品コードを表示する
  • 3-6 旧システムの勘定科目・補助科目を新システムのものに変換する
  • 3-7 表記の違いを関数で補正する
  • 3-8 段階的に税率が変わる所得税の計算をする
  • 3-9 SUMIFS関数で条件に合った値を集計する
  • 3-10 売上明細を様々な切り口で分析する
  • 3-11 必要な列を付け足して好きな切り口で集計する
  • 3-12 売上金額を請求先ごとに集計する
  • 3-13 勘定科目残高の月別比較表を作成する
  • 3-14 在庫の増減明細を作成する
  • 3-15 COUNTIFS関数でデータの件数を集計する
  • 3-16 顧客区分別の売上件数を計算する

Chapter 4 仕訳データを会計ソフトにインポートする

  • 4-1 エクセルで仕訳データを作成する
  • 4-2 インポートできるデータ形式を調べる
  • 4-3 CSV出力用シートにデータを直接入力する
  • 4-4 CSV出力用シートと入力用シートを分ける
  • 4-5 「入力用シート」に便利な機能を付ける
  • 4-6 インポート時のトラブルを減らすコツ

Chapter 5 様々なデータを会計ソフトにインポートする

  • 5-1 様々な一覧表からデータをインポートする仕組みを作る
  • 5-2 出納帳データをインポートする
  • 5-3 仕訳パターンを工夫して業務効率を上げる
  • 5-4 出納帳形式のインポートシートを工夫する
  • 5-5 売上明細からインポートデータを作成する
  • 5-6 売上日計表から支払方法別のインポートデータを作成する
  • 5-7 給与データをインポートする仕組みを作る
  • 5-8 複数月の給与仕訳を一気に起票する

Chapter 6 会計ソフトからデータをエクスポートして活用する

  • 6-1 会計ソフトのデータをエクスポートする
  • 6-2 売上の内訳分析を行う
  • 6-3 摘要欄の内容別に売上高を分析する
  • 6-4 売上高の前期比較をする
  • 6-5 経費の内訳分析を行う
  • 6-6 見やすい月次推移表を作成する①〜会計ソフトのデータを貼り付ける
  • 6-7 見やすい月次推移表を作成する②〜必要な行・列だけを転記する
  • 6-8 見やすい月次推移表を作成する③〜集計区分を入力する
  • 6-9 月次推移表に便利な機能を付ける

Chapter 7 ピボットテーブルでデータを集計する

  • 7-1 SUMIFS関数の代わりにピボットテーブルを使う
  • 7-2 ピボットテーブルの基本操作
  • 7-3 ピボットテーブルに表示する項目の並び順を整える
  • 7-4 ピボットテーブルで売上高を月別・年度別に集計をする

サポート

ダウンロード

本書の内容を試していただけるサンプルファイルをご利用いただけます。サンプルファイルは,下記のリンクより圧縮ファイル形式(zip)でダウンロードできます。解凍してご利用ください。

(2020年8月19日更新)

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Keiri_Excel_Sample.zip

正誤表

本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

(2023年9月4日最終更新)

P.21 ページ上図

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