会計ソフトのすき間を埋める 経理のExcel仕事術
2020年8月27日紙版発売
2020年8月27日電子版発売
羽毛田睦土 著
A5判/368ページ
定価2,728円(本体2,480円+税10%)
ISBN 978-4-297-11399-5
書籍の概要
この本の概要
月間アクセス数65万PVの人気ブログ「経理・会計事務所向けエクセルスピードアップ講座」の運営者による"経理向け"のExcel本がついに登場!
会計ソフトの"苦手"とExcelの"得意"を知れば,経理業務はずっと効率的になる!!
会計業務には便利な専用ソフトがありますが,万能というわけではありません。データの入力が大変だったり,出力される帳票が使いにくかったりと,どうしても苦手分野があります。そうした会計ソフトの"すき間"を補ってくれるのが,お馴染みのExcelです。さまざまなデータの入出力の場面で,Excelは大きく力を発揮してくれます。
しかし,適切な使い方を知らなければExcelも力を出し切れません。この本では,効率良く業務を行うために必要な機能を厳選し,効率化のための簡単な操作から,会計ソフトとの連携のための具体的な実践まで,経理向けのExcelの知識を一から十まで解説します。前半では,ショートカットキーといった基本機能や,知っておくべき関数の使い方を取り上げます。後半では,出納帳形式のデータを会計ソフトにインポートしやすい形に自動で整える仕組みや,会計ソフトから出力したデータを分析・資料作成に利用する仕組みを用意します。超実務的な例を通じて,Excelを使いこなす力をしっかり身に付けましょう!
こんな方におすすめ
- 業務を効率化したい経理・会計
- 会計ソフトでの業務に面倒を感じている経理・会計
著者の一言
「5分以上同じ作業の繰り返し」は危険信号
どんな仕事でも,効率よく終わらせるのはなかなか難しいことです。この本を手に取った方も,それぞれのお仕事,なかでもエクセルを使った業務をもっとスムーズに行えないものかと,引っかかりを覚えているかもしれません。あなたの作業を効率化する余地があるかどうか――それを見極めるサインとして有効なのが,「5分以上同じ単純作業を繰り返しているかどうか」です。ほとんどの場合,正しくエクセルの使い方を学べば,単なる繰り返しのような単純作業はなくすことができます。その効果は絶大で,丸1日かかっていた作業が30分で終わることも珍しくはありません。
自分の意思で時間を使うために
エクセルの使い方を学んで,単純作業をなくすことができれば,劇的に時間を確保できるようになります。時間を確保する一番のメリットは,自分で時間の使い方が決められるところです。もちろん,業務時間中ですから,なんでも自由に決められるわけではありませんが,次のように,自分の意思である程度選択できるようにはなります。
- 成果物を改良して,より良いものにする
- エクセルや会計の勉強や研究をして,さらに作業効率を上げる
- より多くの作業を請け負って,会社に貢献する
- 残業を減らして,プライベートを充実させる
キャリアアップをはかるにせよ,プライベートを充実させるにせよ,まずは,時間を確保しないと話になりません。そして,時間を確保する一番の近道は,エクセルの使い方を学ぶことです。そうすれば,エクセルで単純作業を繰り返さないで済むようになります。
経理業務に特化してエクセルの使い方を学ぶ
とはいえ,エクセルの機能・関数は膨大にあります。すべてを学ぼうとすると,いくら時間があっても足りません。そこで,本書では,余計な機能の解説はしない代わりに,経理担当者や会計事務所勤務者が知っておくべき機能・関数・応用事例に特化して解説をしています。本書の内容は,監査法人勤務~会計事務所運営を通して,私が実際に使ってきた知識をまとめたものです。必ず業務効率化のお役に立てると信じています。
(「はじめに」より)
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- 経理業務で学ぶExcel効率化のポイント
- あらゆる業務において重宝するアプリケーション・Excel。それは経理の業務においても同様です。
目次
Chapter 1 経理に役立つエクセルの基本機能
- 1-1 経理にエクセルが必要な理由
- 1-2 キーボードを使いこなす
- 1-3 同一ファイルを複数のウィンドウで開く
- 1-4 数値と文字列を扱う
- 1-5 形式を選んで貼り付けする
- 1-6 ユーザ定義書式を設定する
- 1-7 フィルターでデータを抽出する
Chapter 2 関数でデータを適切な形にする
- 2-1関数を使うと何ができるのか?
- 2-2 計算方法と参照方式
- 2-3 SUM関数でセルの合計を求める
- 2-4 IF関数で処理を分岐させる
- 2-5 前期比を計算する
- 2-6 年度を計算する
- 2-7 OR関数・AND関数で条件を表す
- 2-8 日付を処理する
- 2-9 日付処理でよく使う関数
- 2-10 今月の指定した日付を計算する
- 2-11 TEXT関数で数値や日付を文字列に変換する
- 2-12 端数を処理する関数
Chapter 3 関数でデータの処理を自動化する
- 3-1関数で「集計」と「転記」を自動化する
- 3-2 VLOOKUP関数で表から値を探す
- 3-3 商品コードに対応する商品名と単価を転記する
- 3-4 IFERROR関数で「#N/A」エラーを防ぐ
- 3-5 商品名に対応する単価と商品コードを表示する
- 3-6 旧システムの勘定科目・補助科目を新システムのものに変換する
- 3-7 表記の違いを関数で補正する
- 3-8 段階的に税率が変わる所得税の計算をする
- 3-9 SUMIFS関数で条件に合った値を集計する
- 3-10 売上明細を様々な切り口で分析する
- 3-11 必要な列を付け足して好きな切り口で集計する
- 3-12 売上金額を請求先ごとに集計する
- 3-13 勘定科目残高の月別比較表を作成する
- 3-14 在庫の増減明細を作成する
- 3-15 COUNTIFS関数でデータの件数を集計する
- 3-16 顧客区分別の売上件数を計算する
Chapter 4 仕訳データを会計ソフトにインポートする
- 4-1 エクセルで仕訳データを作成する
- 4-2 インポートできるデータ形式を調べる
- 4-3 CSV出力用シートにデータを直接入力する
- 4-4 CSV出力用シートと入力用シートを分ける
- 4-5 「入力用シート」に便利な機能を付ける
- 4-6 インポート時のトラブルを減らすコツ
Chapter 5 様々なデータを会計ソフトにインポートする
- 5-1 様々な一覧表からデータをインポートする仕組みを作る
- 5-2 出納帳データをインポートする
- 5-3 仕訳パターンを工夫して業務効率を上げる
- 5-4 出納帳形式のインポートシートを工夫する
- 5-5 売上明細からインポートデータを作成する
- 5-6 売上日計表から支払方法別のインポートデータを作成する
- 5-7 給与データをインポートする仕組みを作る
- 5-8 複数月の給与仕訳を一気に起票する
Chapter 6 会計ソフトからデータをエクスポートして活用する
- 6-1 会計ソフトのデータをエクスポートする
- 6-2 売上の内訳分析を行う
- 6-3 摘要欄の内容別に売上高を分析する
- 6-4 売上高の前期比較をする
- 6-5 経費の内訳分析を行う
- 6-6 見やすい月次推移表を作成する①〜会計ソフトのデータを貼り付ける
- 6-7 見やすい月次推移表を作成する②〜必要な行・列だけを転記する
- 6-8 見やすい月次推移表を作成する③〜集計区分を入力する
- 6-9 月次推移表に便利な機能を付ける
Chapter 7 ピボットテーブルでデータを集計する
- 7-1 SUMIFS関数の代わりにピボットテーブルを使う
- 7-2 ピボットテーブルの基本操作
- 7-3 ピボットテーブルに表示する項目の並び順を整える
- 7-4 ピボットテーブルで売上高を月別・年度別に集計をする
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