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経理業務はExcel効率化のお手本!?
あらゆる業務において重宝するアプリケーション・Excel。それは経理の業務においても同様です。経理の業務というと会計ソフトが主役ではないかと思われますし,実際その通りです。しかし,会計ソフトといえども万能ではありません。面倒なデータの入力などが会計ソフトの代表的な弱点です。
そうした弱点を補うのがExcelの役割です。経理が扱うデータはときにかなり大規模になり,かつ間違いも許されません。こうした途方もなく,それでいて重要な経理の仕事におけるExcelの活用法は,特に効率化の点において重要なエッセンスが詰まっています。
経理は給与などのデータを効率的かつ的確に処理しなければならない
ショートカットキーひとつで変わる作業効率
大量の数字をさばくためには複雑な機能を覚える必要があるかと思うかもしれません。しかし,経理の仕事において覚えるべきExcelの機能は,実はそう多くありません。適切な機能を見極め,それをしっかり使いこなすことが重要です。
たとえば,「[Ctrl]+矢印キー」というショートカットキーがあります。このショートカットキーは「矢印の方向に表の端まで移動する」というもので,経理業務において大きな威力を発揮します。仕訳データの整備をするときには,何十行,何百行という大きさの表を作ることがあります。そうしたときに,もし「表の端まで一瞬で移動する」という操作を知らずに作業をするのは,とんでもなく非効率的です。一見些細な効率化の積み重ねが,とても大きなアドバンテージを生むのです。
重要性は「表の形」>「使える関数の数」
「覚えるべき機能は多くない」という原則は関数にもいえます。数多くある関数のうち,本当に必要になるものはわずかです。
「会計ソフトにインポートする仕訳データの整備」をExcelで行うとしましょう。これを効率的にこなす仕組みに必要とされる関数は,IF関数やVLOOKUP関数をはじめ,せいぜい五つくらいです(SUM関数のような単純なものも含まれます)。重要なのはたくさんの関数を知っていることではありません。むしろ,どういったデータを転記させるかや,表をどのような形に作ればいいかを考える方がよほど重要かもしれません。道具は「数の多さ」ではなく「使い方」を磨くべきでしょう。
データを整備する仕組みを作るときには表の形が重要になる。多くの機能を知る必要はない
データと闘う経理の仕事から学ぼう
経理の作業効率を左右するのは,ちょっとした工夫の積み重ねです。知ってさえいれば実践は決して難しくありません。そして,これは経理に限らず,すべてのExcelユーザーにいえることです。
新刊書籍『会計ソフトのすき間を埋める 経理のExcel仕事術』は,会計ソフトとの連携を念頭に,Excelによる経理業務の効率化を解説しています。経理向けの書籍ですが,厳選された各機能や関数の解説は,幅広い職種でも十分応用できるはずです。経理の方はもちろん,それ以外の方もExcelで大量のデータを効率的に処理する方法を学んではいかがでしょうか。