書籍概要

仕事で一生使える Illustratorトレーステクニック

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概要

ベジェ描画の基本の「き」から,応用的なトレース技術までを豊富な作例で練習しながら習得します。
Illustratorの機能を使いこなして,デザインの現場で必要とされるベクトルデータを,自由にすばやく制作できるようになります。ロゴマーク・手描きのトレース・地図の作成・自由なイラストなどなど,知っておくと仕事で一生使えるイラレのワザを身につけましょう。

こんな方におすすめ

  • イラレのベジェ曲線を上手に描けるようになりたい方
  • 写真・手描きのトレース,ロゴやアイコンなどをすばやく作成したい方
  • ベクトルデータでイラスト・地図・グラフィックを描きたい方

著者から一言

Adobe Illustratorに初めて触れたとき,まず最初の壁となるのが,ベジェ曲線といえるでしょう。なかでも,[ペン]ツールは初心者がもっともつまずきやすく,その特性を理解するまでには,多くの時間と労力を要するツールです。著者である私も,初めてIllustratorを使ったころは,どこをどう動かせば,思った通りの線が描けるのか,想像した通りの加工ができるのか,そこに多くの時間を費やしました。

本書は,そんなAdobe Illustratorの初心者の方を対象としています。
クリック,ドラッグといった操作に,ショートカットキー(Macであれば[option]や[⌘]キーなど)を加えた,基本すぎるほど基本の動作を,Illustratorではどのように活用し,どのような効果が得られるのか。そして,Illustrator独自の機能を活用することで,どこまで表現が広げられるのか。各章にテーマを設けた形で,順番に解説をしています。

Illustratorは,毎年新機能が追加され,常に進化をしています。5年も経てば,今はできない,新しいイラスト表現も可能になっているかもしれません。しかし,どんなにすごい機能が追加されたとしても,[ペン]ツールをはじめとするベジェ曲線の基本的な考え方や,加工の基礎はそう変わることはありません。ベジェ曲線の基礎は,覚えておけば今後も必ず役に立つでしょう。

本書では,Illustratorの操作,技術の基礎を学び,その応用までを紹介していますが,求める形を表現する方法は人それぞれです。自分ならどう描くか,自分ならどう作るか,いろいろな方法を探しながら,Illustratorでの表現を楽しんでみてください。

この本が,デザイナーやイラストレーターとして活動する,または活動を目指しているみなさまの,少しでもお役にたてれば幸いです。
(「はじめに」より)

サンプル

目次

Lesson1 ベジェ曲線の基本

  • 1-1 線を描く
  • 1-2 オープンパスとクローズパス
  • 1-3 オブジェクトの線と塗り
  • 1-4 折り返し線やコーナーポイント
  • 1-5 ベジェ曲線の編集

Lesson2 ベジェ曲線 徹底マスター

  • 2-1 パスの整形
  • 2-2 パスを分割する
  • 2-3 パスを連結する
  • 2-4 複合パスと複合シェイプ

Lesson3 シェイプでラクするパス作成

  • 3-1 長方形・楕円形・多角形などのシェイプツールの基本
  • 3-2 シェイプで描くホームアイコン
  • 3-3 ライブコーナーを使った電話アイコン
  • 3-4 シェイプを使った簡単アイコン作成

Lesson4 線を使った表現

  • 4-1 Illustratorの線の基本
  • 4-2 ワッペン風アイコンを作る
  • 4-3 ポップなロゴ文字を作る
  • 4-4 和風のロゴを作る
  • 4-5 キャラクターのポーズを変える
  • 4-6 デジタル風数字を作る
  • 4-7 ブレンドで作る月桂冠ブラシ
  • 4-8 消印風のかすれたスタンプ

Lesson5 塗りを使った表現

  • 5-1 Illustratorの塗りの基本
  • 5-2 波扇模様をパターンで作る
  • 5-3 あとから修正できるイラストの影
  • 5-4 写真からタイル状の背景を作る
  • 5-5 ビールの中ようなイメージ背景
  • 5-6 グラデーションを重ねたメタル表現

Lesson6 アピアランスを使いこなす

  • 6-1 アピアランスの基本
  • 6-2 手描き風の文字
  • 6-3 ビスケット風の文字
  • 6-4 エアメール風の枠
  • 6-5 漫画風の集中線と立体文字

Lesson7 実践トレーステクニック

  • 7-1 イラスト入りイベントチラシ
  • 7-2 メタル調の機器のトレース
  • 7-3 写真トレースで作るショップカード
  • 7-4 アナログ感のあるカフェのチラシ
  • 付録 効果一覧

サポート

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正誤表

本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

(2021年9月10日最終更新)

P.106 ブラシを使ってデジタル風数字を作る 手順8 [パスのオフセット]

この操作で間違いはありませんが,オフセットが正常に適用されないことがあるようです。Illustratorのバグと思われますが,その際は以下の操作を試してみてください。
[アピアランス]パネルで「線」にかけたオフセットをドラッグして,「線」や「塗り」の外,一番下に移動させてください。パス全体にオフセットが適用されます。その後,再びオフセットをドラッグして戻し「線」に適用すると,正常になる可能性があります。

P.117 スウォッチパネルの活用 手順5 3行目

数値を「C:50% M:50%」に
数値を「C:50% M:100%」に

(以下2021年8月16日更新)

P.075 POINT 自由変形ツールの操作 図の右列下から2番目
「高さや幅など一部を維持したまま変形」のショートカットキー

+option +Shift
command +Shift

(以下2021年4月19日更新)

P.043 STEP 02 ナイフツール 手順3

破線の下絵に沿って,[長方形]ツールの上を,
破線の下絵に沿って,[長方形]の上を,

「ツール」が不要でした。

P.048 STEP 03 連結ツールその2 本文4行目

この他にも,多角形,星型星形などでも
この他にも,多角形,星型などでも

「星形」が不要でした。

P.131 アピアランスの変形効果で泡を表現する 手順2 2行目

[オブジェクト]メニューから[変形]を選択して[変形]ダイアログを表示し、
[オブジェクト]メニューから[変形]→[移動]を選択して[移動]ダイアログを表示し、

P.131 アピアランスの変形効果で泡を表現する 手順4 2行目

先ほどと同じように[オブジェクト]→[変形]で,
先ほどと同じように[オブジェクト]→[変形]→[移動]で,

P.131 アピアランスの変形効果で泡を表現する 手順5

すべての円を選択し,[アピアランス]パネルから[新規効果を追加]→[パスの変形]→[変形]を選択します。[変形効果]ダイアログで,(以下略)

この操作で間違いはありませんが,[変形効果]ダイアログが開いたときの[プレビュー]のチェック状態により,うまくランダムに変形されないことがあります。Illustratorのバグと思われますが,その際は以下の③もしくは④の方法で操作してください。

 状態最初の操作次の操作結果
チェックあり※  ×
チェックなし[プレビュー]にチェック設定を変更×
チェックなし設定を変更[プレビュー]にチェックまたは,なしのまま
①②③の操作後変形を取り消し(⌘+Z)[効果]メニューの[変形を適用](⌘+shift+E)

※初期設定で[プレビュー]はチェックありですが,一度チェックを外して[OK]すると,次はチェックが外れた状態でダイアログが開きます。

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