概要
近年普及が著しいKubernetesですが,手元でのクラスタ構築の難しさ,宣言的な管理の裏側の見えづらさなどから,多少触ってみるだけではその効果を実感したりしくみを理解したりすることが困難なのが実情です。そこで本書では,Raspberry Pi上の「状況に応じてLEDが光る」Webサーバクラスタを構築し,障害を起こしたPodの再起動の様子などを実際に目で見ながらKubernetesのしくみを学んでいきます。Raspberry Piの構築が面倒な方のために動画も公開中!
こんな方におすすめ
- Kubernetesが何を実現し何に使えるのか,その際にどのように動いているのかを理解したいエンジニア
目次
第1章 Kubernetesの基礎
- Kubernetesで実現できること
- Kubernetesの構成要素と全体像
- Kubernetesを制御するコマンド
- まとめ
第2章 クラスタの準備とコンテナどうしの連携
- Kubernetesの導入
- コンテナレジストリの設定
- 「目に見えるWebサーバ」の実行
- まとめ
第3章 さまざまな障害への対応
- インフラ障害(ノード故障)を検知しPod数を維持する
- バックエンド障害を検知しリクエストを振り分ける
- 障害を起こしたアプリケーションを検知し自動で再起動する
- まとめ
第4章 アプリケーションのスムーズな更新
- アプリケーションをバージョン管理する
- 無停止でアプリケーションを更新する
- バージョン違いのアプリケーションの混在を防ぐ
- 更新に問題があった際にすばやく切り戻す
- まとめ
第5章 システム構成の集中管理
- 環境変数やファイルで設定を引き渡す
- ConfigMapで設定を管理する
- Secretで機密情報を管理する
- まとめ
第6章 負荷に応じたオートスケール
- メトリクスに応じてPod数を自動調整する
- ノードの数自体を自動調整する
- まとめ
第7章 Kubernetesのその他の機能
- 定期的に処理を実行する
- 状態を持つアプリケーションを管理する
- まとめ
第8章 Kubernetes環境の調査とデバッグ
- コンテナの中を調べたい
- アプリケーションの稼動環境のパラメータをちょっと変更して試してみたい
- ノードの調子が悪いので調査したいが,ツール類をインストールしたくない
- デバッグに便利なそのほかの機能
- まとめ
付録A Raspberry Piのセットアップ
付録B 「目に見えるWebサーバ」のためのLEDサーバの構築
サポート
補足情報
(2021年9月22日更新)
Kubernetesのアップデートに伴う手順の変更など,補足情報についてはこちらで公開しています。