書籍概要

会社の税金 元国税調査官のウラ技 増補改訂版

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概要

会社の税金は面倒くさい。そして会社の税金を安くする方法も,また面倒くさい。税務の専門家でない限り,これはまぎれもない事実です。もし,面倒くさいから放置してしまっているとしたら本書の出番です。

本書の趣旨は,「わかりにくくて面倒くさい会社の税金を解きほぐして,できるだけ簡単に節税する方法をご紹介する」こと。そして,「なるべくわかりやすく」「なるべく実用性を高く」にこだわって書かれています。

書き手は,国税局の調査官として税金の「シロ」「クロ」「グレー」を嚙み分けた大村大次郎さん。

会社の税金はやり方ひとつで大きく変わるものです。ひとり会社や家族経営会社の社長の皆さん,経理担当など会社のお金を扱う皆さん,会社設立を考えている個人事業者の皆さん,会社だからこそできる節税の醍醐味をぞんぶんに味わいましょう。

こんな方におすすめ

  • ひとり会社や家族経営会社の社長の方
  • 経理担当など会社のお金を扱う方
  • 会社設立を考えている個人事業者の方

サンプル

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目次

Part 1 「会社の税金」の心得

  • 01 「会社」にする? 「個人事業」を選ぶ?
    • そもそも会社を作るってどういうこと?
    • 会社と個人事業では税金がまったく違ってくる
  • 02 会社にかかる税金を見てみよう
    • 会社に直接課せられる税金
    • 利益がなくても最低7万円は税金がかかる
    • 利益1,000万円の中小企業の税金は?
  • 03 オーナー社長の個人的な税負担はどうなる?
    • 配当で受け取れば所得税
    • 配当金は源泉徴収される
  • 04 社長の報酬には個人所得税がかかる
    • 経営者といえども会社から雇われている
  • 05 個人事業者の税金計算の仕方
    • 税金は「利益」に直接課せられる
  • 06 会社の利益はどうやって算出される?
    • 会社の場合も売上から経費を引いて求める
  • 07 会社と個人事業,どっちのほうが税金が安い?
    • 会社を作ると逆に税の負担が増えることも
    • 会社を作って節税するには努力と知識が必要
    • 経理や決算にかかる費用以上のメリットがあるかどうか
    • 売上1,000万円を目安にする
    • 最初の2年間は個人事業者にしたほうが消費税で有利
  • 08 経費を積み増すときの2つの条件
    • 利益にかかってくる税金を減らす2つの方法
    • 経費を積むときに必ず考えてもらいたいこと
  • 09 もっともシンプルで,もっとも重要な打ち手
    • 利益が確定してからでは遅すぎる
    • 月ごとに仮決算をする巧みな経営者もいる
  • 10 「節税の延長が脱税」ではありません!
    • 節税と脱税の違いとは?
    • 脱税する人は努力不足?
    • 税務署から「不正」を認定されると税金は35~40%アップ
    • 脱税はぜったいに損
  • 11 電子帳簿保存がやりやすくなった
    • 帳簿をパソコンで作成してパソコンに保存できる
    • 過少申告加算税の軽減措置

Part 2 すぐに手がつけられる「即効の節税策」

  • 01 期末になって慌ててやるから脱税になる
    • もっとも多い脱税のパターン
    • 節税策には「緊急避難型」と「恒久型」がある
  • 02 「倒産防止保険つきの預金」は最強の節税アイテム
    • 経費を増やしながら,資産を減らさない
    • 事業年度の末に加入しても税金を減らせる
    • 800万円まで会社の利益をプールできる
  • 03 保険料などを1年分前払いして税金を軽くする
    • 1年分を前払いして,全額今期の経費に計上
    • 前払費用を損金にできる条件は?
  • 04 10万円未満の固定資産を買いまくれ!
    • 期末に3割引きで必要なモノを買う
    • 厳しい税制もあって,企業はなかなかお金を使わない
  • 05 中小企業には特例が用意されている
    • 中小企業なら30万円まで幅が広がる
    • 使えるかどうかの条件は厳しくない
  • 06 消耗品,備品を先回りしてストックしておく手も
    • 買っただけで,その年の経費にできる消耗品がある
    • 備品なら条件なしで購入できる
  • 07 貸倒引当金を使えば帳簿上だけで税金が安くなる
    • 決算期後でも使える貸倒引当金
    • 貸倒引当金の使い方
  • 08 1年以上返済のない売掛金を整理する
    • 会社のお荷物を節税に使う
    • 貸倒損失は債権放棄とは違う
  • 09 合法的に売上を先延ばしにする
    • 基準によって売上計上のタイミングが変わる
    • 検収基準を採用すると節税になる
  • 10 在庫ってなんだ?
    • 在庫をどう計算するかで税金が変わる
    • 在庫額を少なくすれば税金が安くなる
  • 11 在庫の計算方法は「低価法」が有利
    • 時価と原価を比べて低いほうを取る
  • 12 自分で判断して在庫の評価損を計上!
    • 評価損の計上でも在庫額を圧縮できる
  • 13 60万円未満の修繕を見つけて経費を積む
    • 修繕費? 資本的支出?
  • 14 いらない資産を処分して節税!
    • 残っている価値の分が経費になる
    • 下取りに出すときはひと工夫しよう
  • 15 接待交際にまつわるルールをおさえて経費を増やす
    • 会社だと接待交際費は自由にならない
    • 1人5,000円以内の飲食の特例
    • 中小企業は年800万円までなら全額経費にできる
    • 接待交際費を損金にするときの選択肢
    • 「接待交際」と認められる範囲は広い

Part 3 給料,ボーナス,退職金を使いこなそう

  • 01 家族を使って所得を分散することは超基本
    • 家族を従業員に迎える
    • 同じ1,000万円の所得でも,税金の差は数百万円になる
  • 02 家族従業員のことで税務署に文句をいわせないようにするには?
    • 税務署はどういう視点でチェックする?
    • 家族以外に従業員がいる場合の注意点
  • 03 経営者の配偶者の報酬に注意!
    • 経営者の配偶者は,経営者と同じとみなされる?
    • 配偶者が経理をしていたらアウト?
  • 04 「非常勤役員」を活用してハードルを下げる
    • 常勤できる身内が見つからないなら
    • 非常勤役員の報酬はどれくらい?
  • 05 「決算賞与」という名の節税アイテム
    • 決算賞与をメインのボーナスにする
    • 2回目のボーナスは決算期から半年後に
  • 06 決算賞与には支給時期の特例がある
    • 決算期はお金がない!事務作業も大変!
    • 「未払賞与」にすることでピンチをクリア
  • 07 退職金をためながら節税!
    • 退職金は潜在的な債務なのに積み立てても損金にできない
  • 08 もっともパワフルな節税アイテムは「退職金」
    • 退職金のパワー
    • 退職金で受け取れば税金が安い
    • 退職金の妥当な額は?
    • 功績倍率で退職金をはじき出す
  • 09 退職させずに退職金だけを払う方法
    • 退職金を払ったあとも会社に残る
  • 10 社員を役員に昇格させるタイミングで退職金を出すウラ技
    • 社員から役員になる人に,社員としての退職金を出す
  • 11 非常勤役員にも退職金を出せる
    • 非常勤役員の出番
    • 非常勤役員確保のススメ
  • 12 「役員報酬は高め」が基本
    • 役員報酬は事前に決めるのが原則
    • 社長の報酬は高めに設定しておこう
    • 報酬が高いと税務署ににらまれる?
  • 13 届けを出せば経営者にもボーナスを出せる
    • 届出を出していればボーナスが経費になる
    • ボーナスの減額や停止もできる
  • 14 役員報酬は高すぎても損!
    • 儲けたお金をどこに出すか?
  • 15 多額のボーナスで社会保険料を安くする
    • 社長にボーナスを払うとかえって高くつく?
    • 厚生年金だけ節約してもあまり意味がない
  • 16 社長個人の所得税,住民税を安くするアイテム
    • 社長や役員が自由に加入できる
  • 17 従業員の給料アップで,法人税を減税!
    • 法人税が差し引かれる特典
  • 18 賃上げ促進税制の大企業版
    • 大企業が満たさなければいけない条件

Part 4 「福利厚生費」は会社の節税の切り札

  • 01 中小企業こそ福利厚生費を使おう!
    • 経営者にも福利厚生費が使える
  • 02 給料を上げるより福利厚生を充実させたほうがトク
    • 家族企業では税負担が極限まで安くなる
  • 03 会社が住宅費を出してがっつり節税!
    • 「税金のかからない給料」の仕組み
    • 会社にいくら払えばいい?
  • 04 昼食代,夜食代も経費で落とせる
    • 会社で夕食をとるとおトク
    • お昼代なら月3,500円まで
  • 05 「会議費」も使い勝手がいい
    • 会議費なら全額会社持ちでOK
    • お酒も認められる
  • 06 会社のお金で家を買う大ワザ
    • 家を会社のお金で買って,会社の経費にする
    • 退職金代わりに家をもらうこともできる
  • 07 楽しむためのお金も会社の経費にする
    • 「世間一般で認められる範囲」が基本
    • 希望すれば誰でも参加できるようにしておく
    • 「あとから会社が払う」はダメ
    • スポーツジムは福利厚生の王道
  • 08 福利厚生費として認められる条件は?
    • 曖昧さがある福利厚生費
    • 3つの大きな条件
  • 09 旅行費用を経費で落とす3つのパターン
    • 社員旅行は海外もOK
    • 家族企業も会社のお金で慰安旅行
    • 業務が絡めば1人でも旅行できる
    • 会社のお金でプライベート旅行に行くことは?
  • 10 就業規則で税務署よけ!
    • 取り入れることを決めた福利厚生を書き入れておく
  • 11 会社の業務との関連を見つけて経費計上!
    • インドア系の娯楽費用も会社のお金で
    • 大きな会社にもオススメ
  • 12 パソコンも,テレビも,スマホ代もいける!
    • 会社からのレンタルという形にする
    • 従業員に賃貸料を払うという手も
    • 自宅テレビやAV機器も福利厚生で
  • 13 会社から家賃を取ると節税になる
    • 会社に貸している不動産,しっかりお金を取っていますか?
    • 自宅の一部を自社に貸す節税策

Part 5 「含み資産」は会社の守り神

  • 01 どんなときに減価償却をする?
    • 減価償却ってなに?
    • 基本的な仕組みは簡単
    • セットで使用するものはセットでの金額が対象
  • 02 「ちょっと高いもの」には耐用年数が決められている
    • 期中に固定資産を購入した場合は月数で按分する
  • 03 定額法と定率法をまとめておさえよう
    • 定額法のやり方を覚えよう
    • 差し引いてからかけていく定率法
    • 保証率と改定償却率の扱い方
  • 04 車の買い換えはテッパン!
    • なぜ車の買い換えが節税に?
  • 05 もとの車との合わせ技で,さらに節税!
    • 固定資産売却損で経費が大幅UP
  • 06 社長が高級外車に乗るのには合理的な理由がある
    • 新車と中古車では1年目の減価償却費が3倍違う
    • いまも昔も社長がベンツを好むワケ
    • 「含み資産」は会社にとってのお守りのようなもの
  • 07 2ドアの車でも経費で落とせる
    • 2ドアの車が認められる条件
  • 08 設備投資を考えているなら,この特別税制
    • 減価償却費を大きく上乗せできる
  • 09 防災,感染症対策でも税金が軽くなる
    • 防災意識が高い会社のための優遇税制
    • 経済産業局の認定を受けることが必要

Part 6 消費税でも積極的にトクをする

  • 01 消費税で自腹を切らないといけないケースは多い
    • 消費税は誰が払うもの?
  • 02 インボイス制度は中小企業の免税特権を奪う
    • 免税事業者の多くが課税事業者にならざるを得ない
  • 03 消費税を4年間支払わずに済ませる方法
    • 2年間の空白期間
    • 法人成りすると個人事業の売上は対象外になる
  • 04 簡易課税でトクする会社と損する会社
    • 簡易課税なら面倒なところをスルーできる
    • みなし仕入率はいつも有利?
  • 05 消費税の節税になる人件費の払い方
    • 消費税を自力で減らすには?
    • 人件費が多いと消費税はどうなる?
    • 福利厚生を充実させることで消費税が減る
    • 簡易課税ではダメなことに注意

巻末付録 [マンガ]税務署と正しく向き合おう

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