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2016年8月11日Debian SidでGCC 6がデフォルトコンパイラに

Debian開発者のエミリオ・ポスエロ・モンフォート(Emilio Posuelo Monfort)氏は8月5日、Debian Unstable(Debian Sid)のGCCバージョンがGCC 6となったことをDebian開発者向けメーリングリストで明らかにした。Debianプロジェクトは6月に次のバージョンであるDebian 9 "Stretch"は「GCC 6のみでリリースする」と発表しており、今回のUnstable版での実装でStretchにおけるGCC 6デフォルトのゴールが見えてきたかたちだ。

Transition news: GCC 6 enabled by default

今回のUnstable版における変更では同時に文字コード変換ライブラリ「ICU 57」とC++ライブラリ「Boost 1.61」もアップロードされており、Boostのデフォルト(boost-defaults)もBoost 1.61に変わっている。このためパッケージを新たにビルドする場合にはこの点に注意するよう推奨されている。

現在、GCCの最新バージョンは6.1.1だが、当初の予定よりGCC 6.2のリリースが遅れているため、今回のUnstable版でもGCC 6.1.1が使われている。なお、GCC 6.2に関しては現在リリース候補(RC)版が進行中で、8月中の正式リリースが期待されている。

GCC 6.2 Status Report (2016-08-05)

なおStretchでのGCC 6実装に伴い、Ubuntuも同様に10月リリースのUbuntu 16.10でGCC 6へのデフォルト変更が計画されている。

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