Ubuntu Weekly Recipe

第13回 ポインティングデバイスのカスタマイズ(2):マウスボタンの設定

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3.5 分

前回は主にノートPC向けの設定をお届けしましたが,今回はデスクトップ向けに,マウスの利用を中心にしたレシピです。一部を除いてタッチパッドやトラックポイントでも利用できますので,ノートPCユーザの方にも役に立つでしょう。

マウスボタンの設定

「プレス」の設定

Mac用のマウスやMacBookなど,Macで利用するポインティングデバイスの一部は,ボタンが1つしかありません。いわゆる左クリックだけができる状態です。このため,OS Xなどではマウスを押し続けることで,右クリックに相当する操作が行えるようになっています。こうした操作を「プレス」と呼びます。

UbuntuをMacBook,iBookなどのMacノートや,Mac用マウスで利用する場合(ただし,Mighty Mouseなどの近年のMac用マウスは2ボタンが準備されています),次の設定を行うことで,プレス動作を実現することができます。

「プレス」設定は次のように行います。

まず,この設定はユニバーサルアクセスの機能を利用していますので,[システム][設定][支援技術]で,「支援技術を有効にする」をチェックしておく必要があります。

この設定を変更した後,再ログインしてから設定を行ってください(再ログインせずに次に進んでも,設定が行えません)。

図1 支援技術を有効にする

図1 支援技術を有効にする

次に,[システム][設定][マウス]を開き,「アクセシビリティ」タブを開き,「第二のクリックの模擬」にある,第一ボタンを押したままにすると第二のクリックとみなすにチェックをいれてください。

この状態にすることで,マウスの左ボタン(第一ボタン)をプレスすることで,右ボタン(第二ボタン)クリックと同じ扱いにすることができます。

図2 「プレス」の設定

図2 「プレス」の設定

右クリックで端末を開く

Red Hatなどのデスクトップ環境では,デスクトップ上で右クリックを行うと,[端末を開く]というメニューが存在しています。日常的な操作でマウスを主に使われている方の場合,必要に応じてターミナルでの操作が可能なため,便利な機能かと思います。

Ubuntuでは標準ではこの機能は有効になっていませんが,nautilus-open-terminalパッケージを導入することで有効にできます。次の手順を用いるか,Synapticからインストールしてください。

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install nautilus-open-terminal

導入後は図3のように,デスクトップのコンテキストメニューに[端末を開く]が追加されます。

図3 拡張されたデスクトップコンテキストメニュー

図3 拡張されたデスクトップコンテキストメニュー

多ボタンマウスを使う

近年の高機能マウスのほとんどは,マウスのサイドに第四・第五ボタンが搭載されています。ものによってはマウス全体で8~9個のボタンがあり,Windows上であれば,それらのボタンに特定の操作を割り当て,便利に使うことができるようになっています。

まず,Ubuntu上で多ボタンマウスを利用するもっとも簡単な方法は,「マウス自体にキー操作マクロを記録することができ,各ボタンを押下することでマクロを機能させる」という動作を行う,一部のマウスを利用することです。

これらは(主にWindowsで動作する)専用ユーティリティで事前に設定を行う必要がありますが,一度設定してしまえばOS側での設定は関係なく動作しますので,非常に簡単に利用することができます。

設定を行う自信のない方,また,あまりにもマシンが多すぎて,1台ずつ設定を行う手間を省きたい方(例:筆者)にお勧めします。

たとえば,「サイドボタンを押下すると<Alt+←>として機能する」といった設定をしておけば,サイドボタンを押下することでブラウザの[戻る]を選択したのと同じ動作になりますし,<Ctrl+w>(ウインドウを閉じる)・<Alt+Tab>(ウインドウの切り替え)・<Alt+→>(進む)や,3Dデスクトップの各種ショートカットキーを登録しておくことで,便利に利用できるでしょう。

その他,<Alt+Space+n>(Alt+Spaceでアプリケーションメニューを開き,nキーで最小化する)などといった操作も考えられます。

注意点としては,専用ユーティリティを用いてこれらの動作を実現するタイプのマウスは利用できません。たとえばMicrosoft Sidewinder MouseHabu Laser Game Mouseはこうしたマクロ記録機能を持っていますが,これらはユーティリティを用いて実現しているため,Ubuntu上に持ってきても動作しません。こうしたマウスでは後述の他ボタンマウス向けの設定が必要です。

見分け方としては,次のような機能があれば利用できる可能性があります。

  • 設定にのみユーティリティを用いる。
  • マウス内部にマクロ動作を記録できる。
  • 記録したマクロ動作は,ほかのPCでもそのまま利用できる。

また,こうした機能を持つマウスでも,必ずしもすべてがUbuntu上でも動作するわけでもないようです。

筆者が実機で確認した範囲では,Logitech(ロジクール)G9 Laser Mouseは,Windowsで設定した状態で持ってくることにより,問題なく動作しましが,DHARMA POINT(シグマAPO)DHARMA TACTICAL MOUSEはCtrl/Altなどのモディファイアキーが認識されず,<Ctrl+w>がただのwになってしまう,という問題に遭遇しています※1)。

※1
なお,筆者・編集部・メーカーのいずれも,これらの機能がUbuntu上で動作することに何らの保証もいたしません。

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

コメント

  • xvkbdとxbindkeysを使う方法はKarmicでもOKでした

    吉田史さんに感謝。
    サイドボタンにPageUp、PageDownを割り当てる方法を、結構あちこち見て探していたのですが、この記事をみてやっと実現できました。

    Commented : #1  MidSpecLowLoad (2010/02/04, 21:56)

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