第86回で,UbuntuをDLNAサーバにする方法を紹介しました。今回は,DLNA機能を持つHDDレコーダに対して,UbuntuをDLNAクライアントとして使う方法を紹介します。
デジタル放送は見られません
第86回ではDLNAサーバとして,MediaTombを使用していましたが,今回は,DLNAサーバとして東芝製のハードディスク&DVDレコーダ,VARDIA RD-S502を使います。
そして,はじめにお断りしておきます。RD-S502には,デジタル放送を録画したファイルをネットワーク経由で配信するためのDTCP-IPに対応したDLNAサーバ機能を持っていますが,現時点でDTCP-IPの仕組みに対応したUbuntu用の視聴ソフトウェアが存在しないため,視聴できません(注1)。Ubuntuから閲覧できるのは,アナログ放送を録画したもののみです(注2)。
- 注1
- デジタル放送を録画したものをネットワーク経由で再生するためにはDTCP-IPへの対応が必須条件とされています。Ubuntuがデジタル放送の高精細な映像に対応していないわけではありません。RD-S502に収録されている解像度1920x1080,平均ビットレート約24MbpsのサンプルファイルはDLNA経由で問題なく再生できます。
- 注2
- ちなみに筆者が住んでいるマンションでは現在地上デジタルテレビ放送が映りません。なぜか夏の晴天時は映るのですが,マンションの管理組合でアンテナをどうするかの結論が出ておらず,冬場に地上波放送を視聴しようとすると,アナログ放送しか選択肢がありません。さらに,筆者が住んでいる地域では,ワンセグ放送の映りも非常に悪いです。「地上デジタル放送の対策が進んでいない田舎に住んでいるのか」と思われるかもしれませんが,名古屋市内です。
DLNA配信を有効にする
RD-S502は,出荷状態でDLNA機能がオフになっています。オンにするために,まず,RD-S502の電源を入れ,ブラウザのアドレス欄にRD-S502のIPアドレスを入力します。次に本体で設定したユーザ名とパスワードを入力します。表示されるメニューから[ネットdeナビ設定]-[DLNA設定]を開き,「サーバ有効」に設定します(図1)。
Ubuntuで使用するDLNAクライアントソフトウェアは,筆者が使用してみた3種類を紹介します(注3)。
- 注3
- DLNAの定義によると,単純にクライアントと呼ぶのではなく,「Digital Media Player」という分類になります。ちなみに,UPnPのAudio/Video規格と,DLNA規格は類似しており,DLNAまたはUPnP対応と書いてあれば,たいていの場合,相互に接続できます。ただし,準拠する規格のバージョンによっては,使える機能が異なります。取扱説明書によると,RD-S502ではlibupnpというIntel社製のモジュールが使われています。
Totem
まずは,第67回で紹介されている動画プレイヤーTotemにプラグインを追加する方法です。
次のコマンドで,Totemの追加プラグインをインストールします。
$ sudo apt-get install totem-plugins-extra
Totemメニューの[編集]-[プラグイン]から,「コヒーレンス DLNA/UPnP クライアント」を有効にすると,サイドバーから利用できます(図2)。
Totemにはインターレース解除の機能が備わっていないので,インターレース映像を視聴する場合には,他の2つを使ってください。
VLC
Ubuntu 9.10リリース時のVLCでは,DLNAクライアントとしての機能が使えませんでしたが,アップデートされたバージョン(1.0.2-1ubuntu2.1)ではビルド時の依存関係が適切に設定され,DLNAクライアント機能が使えるようになりました。
DLNAクライアント機能を有効にするには,VLCのメニューから[メディア]-[Serveces Discovery]-[ユニバーサルプラグイン検出]にチェックを入れます(図3)。メニューに「ユニバーサルプラグイン検出」が表示されない場合は,PPAなどの外部リポジトリからVLCをインストールしていないか確認してください。
[表示]-[Playlist]からプレイリストを表示させると,「ユニバーサルプラグイン検出」の項目が表示され,DLNAサーバに保存されているファイルが再生できるようになります(図4)。

