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第253回 SoziとInkscapeでPrezi風なプレゼンテーション資料を作成

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今回はベクター画像編集ソフトウエアInkscapeのエクステンション(拡張機能)「Sozi」を使って,Preziのようなダイナミックで動きのあるプレゼンテーション資料を作成する方法を紹介します。

Soziとは

Soziは,ベクター画像編集ソフトウエアInkscapeのエクステンション(拡張機能)プログラムです。

Soziを使うと,Inkscapeが利用しているSVG(Scalable Vector Graphics)ファイルに,アニメーションのための付加情報とプレゼンテーションコントロール用のJavaScriptを埋め込みます。

そうして作成したSVGファイルをWebブラウザで開くと埋め込まれたJavaScriptが実行され,Prezi※1で作成したプレゼンテーション資料のように,ズームイン・ズームアウトのアニメーションをしながらダイナミックに動くプレゼンテーション資料として再生ができるようになります。

Soziに似たようなエクステンションとしては,Inkscapeに同梱されているjessyinkがありますが,jessyinkがスライド作成から発展したことに対し,Soziにはスライド作成機能はなく,当初からアニメーション重視で作成されているという違いがあります。

※1
Preziについては,本連載の第168回「PreziとUbuntuでプレゼン資料を作る」をご覧ください。

Soziをインストール

Soziは,Precise(12.04)からリポジトリにパッケージが用意されています。Ubuntuソフトウェアセンターから「sozi」と検索して「Inkscape extension for creating animated presentations」をインストールしてください。aptを使ってインストールする場合は,そのまま「sozi」でインストールできます。

$ sudo apt-get install sozi

どちらの場合も依存関係でInkscapeもインストールされますので,改めてInkscapeをインストールする必要はありません。

Precise(12.04)以前のリリースをお使いの方や最新版を使いたい方は,開発コミュニティがPPAで提供しているパッケージを使うとよいでしょう。

Soziを使ってプレゼンテーション資料を作成

SoziとInkscapeを使ってプレゼンテーション資料を作成します。資料作成の流れは「Inkscapeを使って資料の作成,配置」「表示領域の枠を書く」「表示領域の枠をフレームとして登録」のようになります。

実際の作業としては難しくないのですが,言葉だけではわかりにくい部分もあるので簡単なサンプルファイルsozi-sample.svgを用意しました。サンプルをInkscapeやWebブラウザで開いて見比べたりしながら,読むとわかりやすいはずです。

資料の作成と配置

まず資料を作成します。作成方法は通常のInkscapeと同じように図形を作成したりテキストを入力して,ドキュメント上に使いたい資料を配置します。ドキュメントのサイズなどは自由に設定してかまいません。

資料作成をするとき,テキストについて気をつけることがあります。

ひとつはSVGを再生するWebブラウザ環境にフォントがないと代替フォントにより意図したフォントで表示されないこと。もうひとつはWebブラウザのSVGレンダリングによってはSVGのテキストが表示されないことです。

この2つはSozi以外の問題なので本来はどうしようもないのですが,これらに対処する策として文字をアウトラインに変換(テキストを選択し,ツールバーの「パス」「オブジェクトをパスへ」でパスに変換)して図形にすることで読めるテキストとして表示できます。

しかし,テキストを図形に変換するとテキスト情報を捨ててしまうことになり,文章の修正ができなくなります。そのためアウトラインに変換するときには,変換前のファイルも保存しておくとよいでしょう。

資料の配置では,整列をさせず意図的にバラバラに置くと,画面が遷移するときの移動距離が一定ではなくなり,アニメーションの効果にメリハリが出ます。オブジェクトやフォントなども大きくしたり小さくしたりするのも同様の効果があり,表示に変化が出ます。

図1 表示させたいオブジェクトを散らして置く

図1 表示させたいオブジェクトを散らして置く

表示領域の枠を描く

資料の作成が終われば,Inkscapeウィンドウ左側に並んでいるアイコンから「矩形ツール」を選択して,配置した資料のそれぞれ表示させたい場所を囲みます。

図2 赤のボックスで囲った部分が表示される

図2 赤のボックスで囲った部分が表示される

矩形ツールの設定はなんでもかまいません。フィルで塗りつぶされていても表示領域として設定はできますが,表示する部分の確認がしづらくなるため,ストロークのみにして使うのがわかりやすいでしょう。

著者プロフィール

のがたじゅん

Debian JP Projectメンバー。普段は関西Debian勉強会やDebian Liveで活動中。ほかにはオープンソースカンファレンスKansai@Kyotoの実行委員や地元,兵庫県姫路市でIT系勉強会「姫路IT系勉強会」の主催。そしてラジオに出たりDJイベントに出たりと,よくわからない人物になってきました。

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