Ubuntu Weekly Recipe

第317回 ISOイメージの同期や仮想マシンの作成などを簡単にするTestDriveを使い,開発中のUbuntuを手軽に試してみる

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Ubuntuの次のLTSである14.04,コードネームTrusty Tahrのリリース予定日まで1ヵ月注1を切りました。併せて,日本のローカルコミュニティであるUbuntu Japanese Teamにとって,リリース前の重大イベントである翻訳作業の締切も迫っています注2)⁠

翻訳に参加するにしてもバグを見つけるにしても,インストールして使ってみなければ始められません。しかし,開発中のUbuntuをテストするにはややコツが必要です。そこで今回は,開発中のUbuntuのテストを簡単にしてくれるツールのレシピです。

なおテストをした結果,自分の使いたいソフトウェアの翻訳に気になる箇所を見つけたら,[ubuntu-jp:4702] Ubuntu 14.04リリースに向けた翻訳のお誘いとお願いの案内に従って翻訳に参加してみてください。

注1)
14.04のReleaseScheduleを参照すると,とくに何事もなければ,4月17日(木)にリリースされます。
注2)
Non Language Pack Translation Deadlineが4月3日(木)⁠Language Pack Translation Deadlineが4月10日(木)です。

UbuntuのリリーススケジュールとDaily Buildの関係

ツールの説明の前に,インストーラーとなるISOイメージの配布タイミングについておさらいします。

以前のUbuntuは,リリーススケジュールのAlphaとBetaのタイミングでISOイメージを配布し,それをテストした結果をフィードバックするというリリースエンジニアリングをしていました。これとは別に,日々更新されるDaily Buildも提供していました。

しかしUbuntu(デスクトップ,サーバー)は13.04から,スケジュール的なAlpha/Betaの宣言は行うものの,ISOイメージとしてのAlpha/Betaは提供しないという戦略に変更しました。そして,Ubuntu(デスクトップ,サーバー)をテストするには,Daily Buildを使うことになりました。

Daily Buildを使う際に心得ておかなければならないのは,いつのISOイメージを使ったかということや,テストする度にISOイメージをダウンロードしなければならないということです。テスト環境として仮想マシンを利用しているのであれば,手元のISOイメージを更新する度に仮想マシンを作り直さなければなりませんし,USBメモリにインストールしてテストしている場合も同様に作り直さなければならないなど,やや面倒です。

TestDriveとは

TestDriveはDaily BuildのISOイメージの同期,仮想マシンの作成などの操作を簡単にするツールです。CLIでの操作と,GUIによる操作のどちらも行うことができますが,今回はGUIで操作して行きます。

インストール

TestDriveをインストールするには,Ubuntuソフトウェアセンターで「TestDrive」を検索し,インストールします。

図1 UbuntuソフトウェアセンターにおけるTestDriveの詳細表示

図1 UbuntuソフトウェアセンターにおけるTestDriveの詳細表示

インストールするとパッケージの依存関係で,仮想マシンを提供する「qemu-kvm」や,USBメモリにインストールするためのツールである「usb-creator」も一緒にインストールされます。

起動するには,UnityのDashで「TestDrive」を検索して実行します。

図2 TestDriveのメインウィンドウ

図2 TestDriveのメインウィンドウ

設定

ISOイメージや仮想マシンイメージはそれなりの大きさのファイルを作成しますので,先に設定を確認します。メニューの「edit」を選択し,⁠TestDrive Preference」を開きます。

「General」タブでは,ファイルの保存先やUbuntuのリリースの種類,利用するISOイメージのアーキテクチャを指定します。⁠Data path」「Image Cache」に仮想マシンイメージが,⁠ISO Cache」にISOイメージが保存されます。デフォルトではユーザーのホームディレクトリになります。ホームディレクトリの空き容量を確認し,容量が足りないようであれば別な場所を検討してください。目安として,1つのISOイメージと1つの仮想マシンで7Gバイト使います。

図3 ⁠General」タブ

図3 「General」タブ

「Virtualization」タブでは仮想マシンに関する設定を行います。これに関しては後述します。

「Distributions」タブでは,利用するフレーバーを選択します。

図4 ⁠Distributions」タブ

図4 「Distributions」タブ

著者プロフィール

坂本貴史(さかもとたかし)

Ubuntuのマルチメディア編集環境であるUbuntu Studioのユーザ。主にUbuntu日本コミュニティとUbuntu Studioコミュニティで活動。いつかユーザ同士で合作するのが夢。

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