Ubuntu Weekly Recipe

第411回 VNCサーバー/クライアントを使用してみる

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今回は,もっとも簡単に利用できるリモートデスクトップ接続であるVNCについて解説します。

リモートデスクトップいろいろ

過去には,本連載第21回(!)で,すでにVNCについて解説しています。また,RDP互換のxrdpの解説は第208回第376回で行っています。そしてX2Goについては第330回で解説しています。

これらは,デスクトップ画面を転送するということに絞れば方式は違えど結果は概ね同じことを行っていますが,それぞれ付加価値があり,使用されるシーンも分かれてきます。

今回はある意味原点回帰なVNCをあらためて紹介することにしたのは,8年前とはVNC事情が変わっていること,4G回線の普及によるモバイル通信の高速化により,外出先からのデスクトップ転送も現実味を帯びてきたこと,VPSの普及によるVDIもまた考慮に値するなど,充分に価値がある情報であると思ったからです※1)。

※1
TigerVNCがいい感じだったので紹介したくなったというのは秘密です。

UbuntuデフォルトのVNCサーバー,Vino

前述の第21回で紹介したVinoは,現在でも最初からUbuntuにインストールされています。バージョンは14.04でも15.10でも,ついでに16.04でも3.8です。バージョンアップしない理由はバグ報告で述べられています。いわく,新しいバージョンだとGNOMEコントロールセンターからしか起動できなくなっているので,それだと困るとのことです※2)。

※2
ということは,Ubuntu GNOMEではVinoのバージョンを上げてしまっても問題ないということです。

当然ではありますが,Vinoはデフォルトで動作していません。UbuntuではUnity Dashから設定ツールを起動してください図1)。

図1 Unity DashでVinoを起動しようとしている

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設定は特に迷うところはないでしょう図2)。[このマシンへの接続を毎回確認する]のチェックを外し,[パスワードの入力を要求する]でパスワードを設定するのがオススメです。確認しなくても[誰かが接続しているときのみ]にチェックが入っているとVNCでログインしている人がいることはわかります。自分しか使用しない場合は[このマシンへの接続を毎回確認する]にチェックが入っているとVNCでログインできないという罠もあります図3)。

図2 Vinoの設定

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図3 [このマシンへの接続を毎回確認する]にチェックを入れていると表示されるダイアログ

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現在のVinoは暗号化した状態で通信するようになっています。このまま使用するのが望ましいのですが,VNCクライアントによっては接続できないこともあります。その場合は次のコマンドを実行,暗号化しないで通信してください。

$ gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false

UbuntuデフォルトのVNCクライアント,Remmina

UbuntuにはあらかじめVNCクライアントしてRemminaがインストールされています。正確にはRemminaではプラグイン機構で対応するリモートデスクトップが追加できます。VNCのほかにRDPにも対応していますし,そのほかにもいくつかのプラグインが提供されています。少なくともVNCで使うぶんには特に問題なく使用でき,ほかのものをインストールする理由は好みを除けば特にはありません※3)。

※3
個人的にはVinagreを使用していますが,特に明確な理由があるわけではありません。

Ubuntuの場合はUnity Dashから起動します。今回はXubuntu 14.04を使用しましたが,こちらだとインストールされていません。使用したい場合は次のパッケージをインストールしてください。

remmina remmina-common remmina-plugin-rdp remmina-plugin-vnc

Remminaを起動し図4),[接続]から[新規]を選択するか,左から2番目の白いアイコンをクリックすると接続ダイアログが表示されます図5)。[プロトコル][VNC -仮想ネットワークコンピューティング]にし,あとは[サーバー][ユーザー名]を入力して(必須),あとは任意で設定してください。設定を繰り返し使用する場合は,[名前]をわかりやすいものに変更して[保存]をクリックし,保存してください。

[接続]をクリックすると,VNCサーバーに接続します。

図4 Remminaの起動直後

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図5 Remminaの接続設定

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。

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