Ubuntu Weekly Recipe

第411回 VNCサーバー/クライアントを使用してみる

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TigerVNC

TigerVNCはオープンソースでマルチプラットホームであり,現在も活発に開発されているVNCサーバーとクライアントです。これだけ聞くと使わない理由がないと思いがちなのですが,残念ながらUbuntuのリポジトリにはパッケージがありません。開発者によってUbuntu 12.04用と14.04用のパッケージは配布されています。いくつか問題があるので気づいた点を修正したパッケージをPPAにアップロードしておきました※4)⁠

※4
修正点は後ほどPull Requestを出すようにします。

次のコマンドを実行してインストールしてください。なお,用意しているのは執筆時点の最新版である1.6.0で,14.04と15.10用です。後者は若干制限がありますが,今回紹介する方法であれば特に問題なく動作します。

$ sudo add-apt-repository ppa:ikuya-fruitsbasket/tigervnc
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install tigervncserver

TigerVNCを使用するメリットは,オープンソースでマルチプラットフォームであり,かつサーバーもクライアントも用意されていることです。それは,いずれのプラットフォームでも相互に相性問題が発生する可能性が極めて低いことを意味します。ということは,暗号化した状態で安全に接続できるということでもあります。

TigerVNCサーバー

今回はVinoと同じく現在ログインしているデスクトップを転送するため,TigerVNCサーバーはユーザー権限で動作し,新しい仮想ディスプレイは作成しません。TigerVNCにはそのような便利なコマンドが用意されています。

まずは次のコマンドを実行してパスワードを作成してください。

$ tigervncpasswd

すると"Would you like to enter a view-only password (y/n)?"と質問されますので答えてください。たいていの場合は"n"でいいでしょう。

特に引数を指定しない場合,~/.vnc/passwdがパスワードの作成場所になります。パスワードを指定した場合はそこに作成しますが,今回の用途ではホームフォルダ以下に作成するのが妥当でしょう。

続いて次のコマンドを実行し,TigerVNCを起動します。

$ x0vncserver -display :0 -passwordfile ~/.vnc/passwd

ログインする度に実行するのが面倒な場合は,⁠自動起動するアプリケーション]⁠コマンドはgnome-session-properties)で自動実行するようにすると楽です。

TigerVNCクライアント

TigerVNCにはネイティブクライアントとJavaクライアントがありますが,今回は前者を使用します。次のコマンドを実行してインストールしてください。なお,TigerVNCサーバーをインストールしてある場合は3行目だけでいいです。

$ sudo add-apt-repository ppa:ikuya-fruitsbasket/tigervnc
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install xtigervncviewer

UbuntuではUnity Dashで起動してください。"TigerVNC"で絞り込むといいでしょう。今回の例であるXubuntuの場合は,⁠インターネット]に分類されています。

残念ながらメニューは翻訳されていません図6)⁠基本的には[VNC Server]にサーバーのホスト名ないしIPアドレスを入力すればいいのですが,⁠Options]で必須の設定があるのでクリックします。

図6 TigerVNCクライアントの起動直後

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[Compression]タブは特に変更するところはありません図7)⁠圧縮レベルを上げたい場合は[Custom compression level]にチェックを入れ,"3"を入力するくらいでしょうか。

図7 Compressionタブ

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[Security]タブは,⁠Encryptions][None]のチェックを外します図8)⁠間違っても暗号化なしでの接続をしないためです。

図8 Securityタブ

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[Input]タブも特に変更するべきところはありません図9が,⁠Menu key][F8]だとまずいこともあるので,ほかのものに変更しておくのが無難です。

図9 Inputタブ

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[Misc]タブの[Show dot when no cursor]は必須で,必ずチェックを入れてください。

図10 Miscタブ

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[VNC Server]にサーバーのホスト名ないしIPアドレスを間違いなく入力し,⁠Connect]をクリックして接続してください。

図11 サーバー側の画面

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図12 クライアント側の画面

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。