Ubuntu Weekly Recipe

第496回 Ubuntu MATE 17.10の見た目を変更する

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今回はUbuntu MATEのさまざまなレイアウトを解説します。ほかにもアプリケーションやFcitxについても紹介します。

Ubuntu MATEの位置づけ

本連載ではこれまでも何度かUbuntu MATEを紹介してきました。そのうち第348回第373回は今でも有用な情報もありますが,いかんせん古いので内容の重複を含みつつ改めて紹介することにしました。

既報のとおりUbuntuがGNOME Shellを採用することにより,Ubuntu GNOMEがリリースされないことになりました。OMG Ubuntu!が行った調査によると,今まではUbuntuに慣れないユーザーはUbuntu GNOMEを使用しているケースが多かったようです。しかしそのUbuntu GNOMEがなくなったことにより,どのフレーバーが受け皿になるのかは気になるところです。この調査ではXubuntuが3位でしたが,どちらかといえば万人受けよりも軽量志向が強いようです。その点,Ubuntu MATEは万人受けしそうなポテンシャルが高く,Ubuntu GNOMEが抜けた穴を埋められそうに思えます。

UbuntuとMATE

UbuntuのMATEはよくメンテナンスされています。17.04ではリリースされたばかりのMATE 1.18を採用しました。17.10は1.18.xのままですが,これはMATEの最新バージョンです。次のバージョンの1.20は現在開発中です。

第453回でも述べたとおり,MATEの主要開発者は現在Canonical社員であり,それもよくメンテナンスされている理由のひとつです※1)⁠

※1
とはいえUbuntuの開発を詳しく見ていると,Canonical社員ではないのに猛烈にコミットしている人もいて,社員かどうかはあまり重要な指標とはいえないのが現状です。

ubuntu-mate-welcomeMATE TweakSoftware Boutiqueなど,独自ツールはUbuntu MATEで使われることを前提として開発されています。

これらのことを考えると,MATEを使用したい場合はUbuntu MATEにするのがおすすめといえます。

MATEの魅力

MATEはGNOME 2.xをアプリケーションを含めてまるごとフォークし,GTK+ 2から3への移行を行うなど,主に内部的な面で開発が進んでいます。ということはGNOME 2.xの特徴をそのまま受け継いでおり,強力なカスタマイズ性もまたその魅力となっています。

そのなかでもMATE Tweakは,MATEのカスタマイズ性の上で成り立っているツールであり,第373回でも紹介したように複数のプリセットのパネルレイアウトから自分好みのものを選択できるばかりか,自分向けにアレンジしたものも保存できます。

前置きが長くなりましたが,第373回で紹介したときからプリセットのレイアウトもいろいろ変更があるため,ここで改めて紹介します。

パネルレイアウトの変更

MATE Tweakは[システム][設定][ルック&フィール][MATE Tweak]で起動します。左側の「パネル」をクリックすると,レイアウトを変更できるようになります図1)⁠

図1 MATE Tweakの「パネル」を開く

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なお,レイアウトを手動でカスタマイズしている場合,レイアウトの変更を行うとすべてリセットされてしまいますので気をつけください図2)⁠

図2 レイアウト変更前に表示されるダイアログ。翻訳は「レイアウトを変更すると完全に置き換えられ,現在の設定はリセットされます! 本当にこのレイアウトに置き換えて施したカスタマイズを失ってしまってもいいですか?」

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Traditional

では個別に見ていきます。Traditionalはデフォルトのレイアウトで,その名のとおりGNOME 2.xの伝統的なレイアウトです図3)⁠どの程度伝統的なのかは第348回の図2(Ubuntu 10.10)と比較するとわかりやすいですが,おおむねそのままです。

図3 Ubuntu MATE 17.10のデフォルト,Traditionalレイアウト

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Contemporary

Contemporaryは直訳すると「現代的」です図4)⁠左上のメニューがbrisk-menuに,右上のインジケーターをVala Panel Application Menu変更しています。brisk-menuによってメニューの検索もできるようになり,Vala Panel Application MenuによってUnityのインジケーターとルック&フィールを合わせています。

そればかりか,ウィンドウの最小化・終了ボタン(ウィンドウコントロール)が左にあり,またPlumaなどのアプリケーションでAltキーを押すとHUDを表示します図5)⁠現代的というのも納得です。

なお,ウィンドウコントロールの配置は「ウィンドウ」から変更できます図6)⁠

図4 Contemporary レイアウト

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図5 HUDが動作している

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図6 ⁠ウィンドウ」にある「外観」「ウィンドウコントロールの位置」で変更できる

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。

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