Ubuntu Weekly Recipe

第496回 Ubuntu MATE 17.10の見た目を変更する

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Cupertino

下部にドックがあり,一見してmacOS風とわかります図7)⁠このドックはPlankで,Ubuntu Budgieほかで使われているのを見かけます。カスタマイズ性もあり,使いやすいドックといえるでしょう。

左上のメニューはContemporaryと同じくbrisk-menuですが,こちらには「メニュー」というラベルがないなど,微妙に違いがあります。

macOS風ということでグローバルメニューにも対応しています。

図7 Cupertinoメニュー

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Mutiny

MutinyはUnity風のパネルレイアウトです図8)⁠Unity Dashは再現できていませんが(メニューはbrisk-menuです)⁠HUDとグローバルメニューを見事に再現しています図9)⁠

Mutinyは「反抗」という意味だそうで,Unityとのつづりの類似性といい洒落の効いたネーミングです。

Mutinyはほかのレイアウトよりも縦の解像度が必要で,解像度が低いとbrisk-menuが表示されないことがあるようですので気をつけください。

図8 Mutinyレイアウト

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図9 PlumaでグローバルメニューとHUDを表示している

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ネットブック

ネットブックを見かけなくなって久しいですが,解像度が低い環境向けにレイアウトを上部にまとめ,ラベルを一切表示せず,メニューも古いもののままになっています図10)⁠

図10 ネットブックレイアウト

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Pantheon

PantheonはCupertinoの亜種で,説明によると現代的な利便性を欲する長期ユーザー向けとのことです。たしかにCupertinoと比較してグローバルメニューが無効になっているとか,ウィンドウコントロールが右にあるとか,メニューの横に「場所」⁠システム」があるなどの違いが見られます図11)⁠

名前の由来が気になりますが,筆者には察することはできませんでした。

図11 Pantheonレイアウト

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Redmond

Windows風のレイアウトで,これのみmate-menuを採用しています図12)⁠⁠お気に入り」にないアプリケーションは「全てのアプリケーション」をクリックして表示する必要があります。メニューを右クリックすると[設定]があり,さまざまなカスタマイズができます。

また検索はアプリケーションだけではなくWeb検索もできるなど図14)⁠使いこなせば便利そうなメニューです。

図12 Redmondレイアウトとmate-menu

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図13 mate-menuの設定

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図14 検索欄の右側のアイコンをクリックすると,mate-menu外の検索もできる

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各種アプリケーション

本題は済ませてしまいましたが,ここからは筆者が考えるMATEの魅力をいくつか紹介します。MATEは各種アプリケーションもGNOME 2.xからフォークしており,中身はさておき見た目的にはあまり違いがありません。フォークにあたって名称を変更しており,その解説は第348回でしたとおりです。

GNOMEはバージョンアップに伴って主にカスタマイズ機能を削っていきましたが,MATEはそのまま残っています。例としては「ファイル」⁠以前の名前とパッケージ名はNautlius)とCajaの設定を比較すると,⁠ファイル」はタブ4つに対して図15Cajaは7つ図16もあります。自分好みに設定したい場合はMATEはおすすめです。

図15 ⁠ファイル」の設定はタブ4つ

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図16 Cajaの設定はタブ7つ

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また,ドキュメントビューアーのAtrilはフォーク元のEvinceよりも気に入って使用しています。筆者は今のところMATEは使用していませんが,AtrilのMATEとの統合部分を無効にしたパッケージを作成し,PPAで公開しています。Evinceよりも多機能で,対応しているファイル形式が多いのが魅力的です。例えばAtrilではEPUBファイルを開くこともできます。

Fcitx

Ubuntuは17.10からGNOME Shellに移行し,インプットメソッドはFcitxからIBusに変更になりました。これはUbuntuのみでほかのフレーバーには影響しません。すなわちUbuntu MATEはFcitxのままです。GNOME ShellでFcitxを使用するにはGNOME Shell側の都合で少々困難もあるため,Fcitxを継続使用したいならUbuntu MATE(やほかのフレーバー)にするというのは一つの手です。

翻訳

MATEの翻訳状況はおおむね良好ですが,古い翻訳がそのまま残っている部分や,未訳もいくつかあります。ubuntu-mate-welcomeやインストーラー(ubiquity-slideshow-ubuntu-gnome)のようにUbuntu独自で翻訳状況がいいとはいえないものもあります。筆者だけでは手が回らないので翻訳者を随時募集しています。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。

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