開発のボトルネックはどこだ?―迷えるマネージャのためのプロジェクト管理ツール再入門

第1回 Excelでのプロジェクト管理からの脱却

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3 分

アトラシアンのJIRAでプロジェクト管理ツールを体験

プロジェクト管理ツールは現在数多く出回っており,アトラシアンの「JIRA」やオープンソースの「Redmine⁠⁠,ヌーラボがサービスとして提供している「Backlog」などがあります。中でも,オープンソースのApacheプロジェクトなどで活用されていることから特に注目されているのがJIRAです。実際,シスコシステムズやsalesforce.com,Adobe,Linkedinなどさまざまな企業で活用されているほか,日本においてもANAシステムズやインターネットイニシアティブ(IIJ)などがJIRAを採用しています。以降では,このJIRAを利用して,プロジェクト管理ツールの使い勝手をチェックしていきましょう。

JIRAでプロジェクト管理を行うには,まず「プロジェクト」を作成します。タスクや課題は,このプロジェクトにチケットを紐付けて管理するという形です。JIRAではいくつかのプロジェクトタイプ(テンプレート)があり,⁠簡単な課題トラッキング」⁠プロジェクト管理」⁠アジャイル かんばん」⁠アジャイル スクラム」などがあらかじめ用意されています図2⁠。

図2 実際にJIRAでプロジェクトを作成しているところ。複数のプロジェクトタイプがあり,目的に応じて選択できる

図2 実際にJIRAでプロジェクトを作成しているところ。複数のプロジェクトタイプがあり,目的に応じて選択できる

このプロジェクトの配下には,さらに「コンポーネント」「バージョン」という課題を分類するための項目があります図3⁠。たとえばコンポーネントであれば「サーバ」⁠データベース」⁠ユーザインターフェース」など,バージョンは「1.0」⁠2.0」といった形で設定します。これで課題を作成する際,どのコンポーネントの課題なのか,どのバージョンで対応するのかを設定できるというわけです。

図3 プロジェクト配下にバージョンを作成した。作成したタスクや課題は,これらのバージョンに紐付けて管理できる

図3 プロジェクト配下にバージョンを作成した。作成したタスクや課題は,これらのバージョンに紐付けて管理できる

ここまで設定したら,実際にタスクや課題を登録してみましょう。画面上部にある「作成」をクリックすると,課題の作成画面に遷移します図4⁠。ここでプロジェクトと課題タイプを選んで進むと,タスクや課題の詳細を作成する画面が現れます。ここでタスクの内容や優先度,期限,担当者などを指定します。

図4 タスク登録画面では,要約や優先度,期限,影響バージョン,担当者などを登録することが可能

図4 タスク登録画面では,要約や優先度,期限,影響バージョン,担当者などを登録することが可能

この画面には,先ほど設定したコンポーネントやバージョンを指定する項目もあります。バージョンは「影響バージョン」「修正バージョン」の2つに別れており,たとえばバグ修正をタスクとして登録する場合であれば,そのバグが影響するバージョンを「影響バージョン」に,そのバグを修正するバージョンを「修正バージョン」として登録すればよいでしょう。

登録した課題のページを開くと,設定した内容を確認できます図5⁠。上部にある「処理開始」ボタンを押すとステータスが「進行中」に切り替わり,⁠完了」をクリックすればステータスも「完了」になります。⁠コメント」ボタンもあり,そのプロジェクトのメンバがその課題に対するメッセージを投稿することも可能です。

図5 実際に登録した課題を表示したところ。ステータスを切り替えることで,このタスクに対する作業状況を明示できる。⁠コメント」ボタンでメッセージも残せる

図5 実際に登録した課題を表示したところ。ステータスを切り替えることで,このタスクに対する作業状況を明示できる。「コメント」ボタンでメッセージも残せる

ダッシュボードや高度な検索など多彩な機能を提供

JIRAの大きな特長として,こうして登録したタスクや課題をさまざまな観点から管理できることが挙げられます。JIRAへのログイン直後に表示される「ダッシュボード」には「ガジェット」を追加でき,課題をさまざまな形で表示できます。標準で用意されているガジェットには,作成済みの課題と解決済みの課題の数をグラフ表示する「作成済み vs 解決済みグラフ」や,課題を解決するのにかかった時間をグラフ化する「解決時間⁠⁠,担当者として自分が割り当てられている課題をリスト表示する「自分の担当課題」などがあり,これらのガジェットを組み合わせてオリジナルのダッシュボードが作れます。

プロジェクト単位でのサマリーを表示したり,レポートを作成したりするための機能も用意されています。レポートの種類にはバージョンやユーザごとの作業負荷を表示する「バージョン作業負荷レポート」「ユーザ作業負荷レポート⁠⁠,指定した項目におけるプロジェクト全体の課題の割合を円グラフ表示する「円グラフレポート」などがあり,プロジェクトマネージャはさまざまな角度からプロジェクトの状態を把握できるようになっています図6⁠。

図6 登録されているタスクや課題の数を,担当者別やバージョン別,解決状況別などの形で集計し,グラフ化できる

図6 登録されているタスクや課題の数を,担当者別やバージョン別,解決状況別などの形で集計し,グラフ化できる

高度な検索機能やフィルタ機能が提供されていることも,JIRAの大きな特長です。JIRAには「JQL(JIRA Query Language⁠⁠」と呼ばれる専用のクエリ言語があり,さまざまな条件を設定して課題を検索できるほか,その検索内容をフィルタとして使うこともできます。また,作成したフィルタをダッシュボードのガジェットから利用できるのも便利でしょう。ほかにもJIRAには便利な機能が多数盛り込まれており,プロジェクト管理におけるさまざまな課題を解決できます。Excelによるプロジェクト管理に限界を感じているのであれば,まずはJIRAを試してみましょう。なおリックソフトでは,JIRAのデモ環境や体験版を提供しています。ぜひアクセスしてみてください。゚

セミナーレポート
開発チームから業務チームまで,コラボレーションでハッピーに
~企業にあるチームを「JIRA」でひとつに~
http://gihyo.jp/news/report/2014/10/0602

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