モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション!

第16回 絵空事で終わらせない[実行者]たち

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こんにちは。グラフィックファシリテーターのやまざきゆにこです。

さて,さまざまな会議や研修で筆を動かしていると,絵に興味を示して近寄って来てくださる方たちが,必ず現れます。

今日は,そんなグラフィックを楽しむのが上手な方たちが,じつは,議論の流れを変えていく,つまりはグラフィックを絵に描いた餅に終わらせないキーパーソンなんです,というお話です。

絵の世界を楽しめるオトナコドモな[実行者]たち

これはグラフィックダイアログ<対話>の中で感じていることなのですが,面白いぐらいに,絵を見て"感じたままに"語り出すのが得意なのは,その「場」の長である社長,役員,部長,マネージャー,リーダーといったクラスの方たちが断然多いように感じています。

何のためらいもなく,私が絵の解説(グラフィックフィードバック)をする前から,たとえば私が描いた参加者の似顔絵を見て「○○さん,ちょっとかっこよすぎない?」とか,絵を指して「どうしてこの人は羽をつけて飛んでるの?」とニコニコしながら質問してきます。絵の眺め方が本当に軽やかです。

一方で,最初はグラフィックには近寄らず,一定の距離を置いて,腕を組んで,難しそうな顔をして見ている人もいます。感想を言うよりも,初めて見るグラフィックに,呆気にとられているといった方もいます。

でも,何も感じていないわけでは決してないんです。実際,4,5人の小グループに分かれて<対話>を再開すると,しきりに壁の絵を指差して語り出します。それを聞いていると,実は自身が大事にしている価値感(でも言葉に出して言ってなかったこと)を再認識したことや,新たな問題意識に気付いたことなど,その沈黙の間に自己探求の時間があったことがよくわかります。

絵を見て言葉にする反応スピードは,人によって本当に違います。そしてまた速い遅いということは問題ではありません。

しかし,そういった様々な反応を示す人たちがいる「場」の中で,みんなの目線を1つに集め,絵の世界からみんなと新たな気づきを共有して,全体の方向性を確かなものにする。そんなグラフィックダイアログ<対話>で,口火を切るのは,「場」の長であるリーダー,もしくは今の肩書は1メンバーであっても次にリーダーたるポジションに呼ばれる人たちです。そして,そんな彼らには,共通の思考パターン,行動パターンがあるように感じています。

それは,絵を楽しみながらも,しっかり絵の世界と対峙する姿勢。そこにあぶりだされた現状から目をそらさず受け入れる姿勢。そして絵の中から何が問題なのか,何をすべきかといった議論を始めていくこだわり。その議論の進め方は,いいかえれば,[実行]を前提に,だれよりも[責任]を持ってその議論に立ちあっている人たちならではともいえます。

そんな[実行者]たちとの<対話>から生まれた絵をここで1つ紹介します。

著者プロフィール

やまざきゆにこ

様々な議論の現場で,グラフィックファシリテーション(=グラフィックレコード+グラフィックフィードバック+グラフィックダイアログ)を実施する。300人超のシンポジウムから,企業も国籍も違う参加者の集まる研究会,組織を横断したプロジェクト,経営者・リーダークラスのビジョン研修,組織研修,顧客との協働プロジェクトなど多岐に渡る。企業・組織の事業判断・意思決定,プロジェクトや個人の意識・行動変革の一助になればと"絵筆を持って"活動中。

グラフィックファシリテーター(graphicfacilitator)は,やまざきゆにこの商標登録です。

グラフィックファシリテーション.jp:http://www.graphic-facilitation.jp/

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コメント

  • 言い切ることの難しさ

    議論している中で違和感を感じることは確かに多々ありますね。でも、「それは違う!」と言い切ることはなかなか難しいと感じています。「それはちょっと違うんじゃないかな??」ってな感じにソフトな言い方になっちゃいますね。

    責任感の違いなのかしら?

    でも、違うな?と思っても、「そうじゃなくて、こうでしょ!」っていう代案がないと、言葉に力がなくなっちゃうんだよね。まあ、答えのない道を迷いながら進むしかないのかな、とかは思いますけど。

    ああ、なんか↑この書き方自身がなんだか曖昧で抽象的だな。とか思いつつ。なかなか言い切れません。私。

    Commented : #1  くろめがね (2008/10/26, 22:48)

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