GTDでお仕事カイゼン!

第4回 GTDを続けるコツとポイント

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

これまでは,GTDの進め方と基本的な考え方をご紹介してきました。

今回は,「どのようにすれば続けて効果を上げることができるのか?」といった疑問にお答えしていきます。

続けるための3つのコツ

GTDは一度やっただけで効果を実感することはできません。ダイエットを1日やっただけでは,何の変化も起こらないのと同じことです。

続けていくことで,自分の中で変化が起きていることが分かってきます。

筆者の場合,1ヶ月続けてやっと効果が見え初めてきました。人によって様々と思いますが,諦めずに続けることが大事です。

「そんなこと言っても,私には続けることができません!」という声が聞こえてきそうなので,そんな方のために続けるためのコツを3つご紹介しましょう。

(1) GTDは自分自身をカイゼンしてくれるツールだと信じる

GTDは,誰かのためにやるものではありません。自分自身の仕事を効率よくするためにやるのです。

自分をカイゼンしていこうと思う向上心が継続の力になります。そして,必ずしもGTDの進め方通りにやる必要もありません。むしろ,俺流のやり方を追求していく方が良いと思います。

(2) 友人に勧める(巻き込む)

最近流行りの「ビリーズブートキャンプ」※1のエクササイズを続けている友人に聞くと,「ビリーが一緒にやっているから続けられる」と話しをしてくれました。

続けるためにはビリーが必要?!というのは冗談ですが,一人でやるよりも友人を巻き込むのが続けるための秘訣です。

友人にGTDを紹介して問題点などを相談することが,お互いの刺激になり,続けるための原動力になると思います。

(3) GTDのレビューを予定に入れる

GTDの最重要項目であるレビューは,忘れてはいけません。これを忘れてしまうと,続かなくなってしまいます。

このレビューが習慣になるまでは,レビューをスケジュールに入れてしまった方が良いでしょう。少し強制的ですが,慣れるまでは「レビューをやらなければいけない状況」にすることが大事だと思います。

※1
ビリーズブートキャンプとは,アメリカ陸軍のエリート養成プログラムとしてトレーナを努めていたビリー・ブランクス氏が独自に開発したエクササイズ。ビリーの指示に従って7日間だけの集中トレーニングで,引き締まる身体を手に入れることができる!という話題で人気を集めている。

おさえておくべきポイントは何か?

GTDを進めていく上で大事なポイントは3つだけです。

(1) 忘れること

私たち人間の脳をコンピュータに例えると,脳は「CPU(計算能力)」と「メモリ(記憶能力)」の両方の役割があります。そして,メモリが圧迫されている状態になると,計算時に必要なメモリ領域を割り当てることができず,処理能力が低下してしまいます。いわゆるスワップ状態です。

忘れるということは,メモリからハードディスクなどの記憶装置にデータを移してメモリ領域を空けることです。そうすることで,私たちが持っている能力を最大限に引き出すことができるのです。

(2) 習慣にすること

GTDを始めたばかりの時は,頭の中である程度意識をしながら進めていると思います。これは,自転車を乗り始めたばかりの時にペダルやハンドルに意識をしている常態です。

しかし,ある程度慣れてくると,自転車に乗ることは歩いていることと同じように,ほとんど意識せずに乗ることができると思います。

GTDも同じです。最初は処理するためのフローやステップを意識していたとしても,自然とGTDを乗りこなすことができるようになります。

(3) 完璧を求めないこと

何事も最初から完璧に物事を進めようとすると失敗してしまいます。失敗するとやる気がなくなってしまいます。

車のギアをいきなりハイ(5速)にいれるとエンストしてしまうのと同じです。まずはロー(1速)からスタートしてギアチェンジしていけば,最終的に最高速度が出るようになるはずです。

GTDのプロセスも完璧にこなす必要はありません。自分なりのやり方を見つけながら徐々にギアチェンジして仕事の効率を上げていけば良いのです。

GTDをやっていて良かったこと

「GTDをやって何が変わるの?」「どんなメリットがあるの?」とよく聞かれます。

筆者は,GTDを始めて1年ぐらい経ちますが,1年前と比べて明らかに変わりました。もちろん全体的な仕事のパフォーマンスは良くなったのですが,それよりも目に見えないメリットが多くありました。

(1) 気持ちに「ゆとり」ができた

仕事の状況にもよりますが,切羽詰った感が減ったと思います。

今までは,頭の中だけで考えていて「あれも,これも…」みたいな状態が多く,優先順位もうまく付けられていなかったと思います。それが,GTDを実践することで頭の中が整理できた状態になり,余裕が出てくるようになりました。

(2) 「行動に移す」ことが多くなった

やりたいことを実行することが増えました。このメリットは大きいです。

今までは,やりたいと思っていても後回しにしてしまったり,忘れてしまったりしていたのですが,GTDでは「やるべきこと」が明らかになるので,きっちりとその判断ができるようになったと思います。

(3) 「ひらめき」が増えた

今までよりも明らかに「ひらめき」の回数が増えました。

筆者の仕事では,新しいアイデアを出すシチュエーションは多いのですが,頭の中が「からっぽ」状態だと,脳が「からっぽ」の空間を埋めようと働いてくれるのだと思います。

これは,真っ白なキャンバスが用意されていて,「何を書いてもいいよ!」と言われている状態です。不思議と何かを描いてみたくなるものです。

(4) 「物忘れ」が少なくなった

歳を取るたびに物忘れがひどくなってきたのを実感していました。ちょっとしたことなのですが,忘れてしまっていて後で後悔することが多くありました。

気になっていることを常に書き出す習慣がつくと,物忘れが減ったのです。その都度メモを見ているわけではありませんが,すぐに思い出すことができるようになりました。

おさえておくべきポイントで「忘れること」と言いましたが,完全に忘れているわけではないのです。いつでも引き出せる状態で一時的に忘れているだけなのです。

(5) 「知り合い」が増えた

筆者は,GTDを実践して紹介していくうちに,自然といろんな人と出会うことができました。すごくうれしいことです。多くの人は,仕事を少しでも効率よく進めたいと思っています。GTDはそういった人々を引き寄せる力があるのかもしれません。

GTDはシンプルな考え方ですが,奥は深いと筆者は思います。実践すると,いろんな事に気付き,学ぶことができるでしょう。今回ご紹介した方法を参考に,GTDを続けていただければと思います。

次回は,GTDを実践する上で「あると便利なツール」をご紹介する予定です。

著者プロフィール

太田憲治(おおたけんじ)

クリエイトシステム代表。SEとして数多くのシステム開発を経験する。アジャイル開発の素晴しさに魅了され,開発現場の大切さや人と人とが作り上げているシステム開発の楽しさを学ぶ。現在は,システム作りよりも「工夫作り」をモットーに独立して,新しいことにチャレンジする毎日を送っている。筆者のLifehacks系サイトeXtreme Gadget(エクストリームガジェット)では,GTDとRHODIAを組み合わせた新しい仕事術「GTD+R」を紹介している。

URLhttp://gadget.cre8system.jp/

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