Windows Azure Web サイトのアップデート:Mercurial対応Project“Kudu”による管理ダッシュボード&IIS管理コンソール接続、トラフィックマネージャー対応(2/28、3/4、3/13)
他のWindows Azureの各サービスと同様に、Windows Azure Webサイトも絶え間なく更新され、進歩しています。Windows Azure Webサイトへのデプロイ(アプリケーション配置)はWebデプロイ(Visual Studio、WebMatrix) 、FTP、Gitの他にも、Mercurialをサポートし、Project“ Kudu” の名称で各種サービスが利用できるようになっています。Windows Azure Webサイトを作成するとKudu ダッシュボードが参照できるようになり、各種管理情報、ツールなどを利用できます。
また、Windows Azure WebサイトはWindows Server / IISで稼働しており、既存のIISサイトと同様にWindows標準のIIS管理コンソールから接続し、管理することができるようになりました(Windows OS機能に含まれているIIS管理ツールの有効化と、リモート管理拡張ツールのインストールが必要です) 。
なお、Windows AzureトラフィックマネージャーがWindows Azure Webサイトのエンドポイントにも利用できるようになりました(標準プランのWebサイトに適用できます) 。
Windows Azure クラウドサービスGuest OSアップデート(2014年2月度:4.5 / 3.12 / 2.24 / 1.32)(3/12)
Windows Azureクラウドサービスは、PaaS型サービスとして、仮想マシンのベースとなる Windows Serverや各種ランタイムなどのアプリケーション稼働環境のメンテナンスはMicrosoft側で行われています。
ほぼ月1回のペースで、セキュリティアップデートなどを含むWindows SeverのOSアップデートが行われ、“ February 2014” 版のアップデートが行われています。
現在の最新版は、Guest OS 4.5 / 3.12 / 2.24 / 1.32 となり、それぞれ利用期限は リリース日+60日、となっています。60日後には管理ポータルで表示されなくなり、( 現在では)120日後からそれ以降のバージョンにアップデート必須となります。
Windows Azure のサービス概要
Windows Azure SQLデータベース
Windows Azureのデータ管理サービスの1つとして、RDB機能をご提供しているのがWindows Azure SQLデータベース(旧称:SQL Azure)です。こちらは物理的なリソースはWindows Azure側で管理を行い、Microsoft SQL Server互換のRDBの機能をPaaS型で提供しているもので、自動レプリケーション(プライマリ1台+セカンダリ2台)および 障害発生時のノード切り替えにより高可用性を実現しています。
また、1つの論理DBを複数の物理ノードに分割する“ フェデレーション” と呼ばれるデータベース分割により高スループットに対応します。標準のサービスはマルチテナント型(サーバ共有)で提供されていますが、SQLデータベースPremiumでは占有サーバでサービスを利用でき、より高いパフォーマンスを必要とするケースにも対応します。
ツールはSQL Serverをご利用の方ならお馴染みのSQL Server Management StudioやSQL Server Data Tools など既存のSQL Server 管理ツールから、同様に接続、利用できます。
Windows Azure仮想マシンとして稼働しているVM上でSQL Server をホストする場合は、オンプレミス(社内環境)などで利用する場合と同様にSQL Serverをインストールし、自由に構成して実行でき、既存の環境などの移行、Windows Azure仮想ネットワークによるハイブリッドクラウド環境でのアプリケーション構築などに適しています。バックアップ、フェイルオーバーなどはユーザー側で管理する必要があり、また、サーバ機能のスケールアップはベースとなるVM(サーバなどのスペック)に依存します。
Windows Azure SQLデータベースは、Windows Azureモバイルサービスのデフォルトのデータベースとして利用されているほか、Windows Azure Web サイト、クラウドサービス、または外部のサービスのRDBとしても利用できます。
馮富久の眼
今週の注目はProject“ Kudu” です。これまで開発・制作環境として利便性が向上してきたWindows Azure Webサイトが、運用面での改善が進むことになります。とくにトラフィックマネージャーの、Windows Azure Webサイトのエンドポイントへの実装は、運用担当にとっては大変便利な機能と言えるでしょう。