FreeBSD Daily Topics

2008年1月28日fts(3)構造体改善のため変更、fifofsジャイアントロック削除、WineでPhotoshop CS/CS2動作、JavaScript実装Rhino登場他

heads-up

fts(3)

current - 大規模ファイルツリーを処理できるようにまた適切な整数型を使うようにfts(3)構造体が変更されました。古いfts(3) ABIはlibcにおけるシンボルバージョニングを通じて提供されます。このためfts(3)を使うサードパーティバイナリはシステム更新後も動作し続けますが、新しい機能の恩恵に預かるにはそれらは再ビルドする必要があります。

ただし、fts(3)構造体メンバが変更されたためサードパーティアプリケーションのビルドには失敗する可能性があります。そのため、しばらくはアプリケーションはそのまま使いつづけ、新しいfts(3)構造体への対応が実施された段階でアプリケーションを再ビルドするといった方法がお勧めです。

src

src/sys/fs/fifofs/fifo_vnops.c

current - fifofsのsoreceive()およびsosend()処理におけるジャイアントロックが排除されました。高負荷時の並列ビルド試験において問題が発生しなくなったことから今回ジャイアントロックが削除されました。

ports

emulators/wine

Windows互換レイヤ実装であるWineのportが0.9.54へアップグレードされました。同バージョンではPhotoshop CS/CS2が動作するようになりました。動作させるにはTimes32フォントをインストールしてからPhotoshopをインストールする必要があります。

同操作はrootではなく一般ユーザで実行する必要があります。詳細はRunning Adobe Photoshop on Wineにまとまっていますので使いたい場合は参考にしてください。

lang/rhino

Javaで開発されたJavaScript実装Rhinoのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。追加されたバージョンはJavaScript 1.6の実装に対応している他、Javaからの実行、JavaScriptシェルとしての動作、JavaScriptコンパイラとしての動作(JavaScriptソースコードをJavaクラスファイルへコンパイル⁠⁠、JavaScriptデバッガとしての機能に対応しています。

ports-mgmt/portupgrade-devel

開発版portupgradeのportが2.4.0へアップグレードされました。多くのバグが修正されている他、改善が実施されています。

devel/bouml
devel/bouml-doc

C++/Java/IDLに対応したUMLツールボックスアプリケーションBOUMLのportが4.0へアップグレードされました。

sysutils/mybashburn

CDバーンツールMyBashBurnのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。シェルスクリプトで開発されたツールでCUI環境で動作します。CUIで扱えるCDバーンアプリケーションを探していた場合は試してみると良いでしょう。

ports-mgmt/lsknobs

portで指定するオプションを一覧表示させるシンプルな管理ツールlsknobsのportがPorts Collectionへ追加されました。

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