FreeBSD Daily Topics

2008年8月1日Lanuchy導入&活用方法、KDE国際化対応とQt4.1.1、NetBSD WAPBL追加でジャーナリング対応、LAMP on FreeBSD他

heads-up

launchy

ports - 先日、Ports Collectionにlanuchyが追加されました。lanuchyはかなり便利なアプリケーションで、作業効率を大幅に向上させる可能性があります。ぜひ活用を検討したいアプリケーションです。launchyを使う場合、次のportからインストールをおこなってください。xdg-utilsも必要になるので忘れずにインストールしておきます。

  • launchy - deskutils/launchy
  • xdg-utils - devel/xdg-utils

launchyを起動したら起動したいアプリケーションや開きたいディレクトリやファイル、検索したいキーワードなどを入力します。launchyが自動的に補完予測を実施します。設定してあるキーワードを入力すれば、そのキーワードに対応した動きをさせることもできます。なれてくればマウスからアプリケーションメニューを追うよりもlaunchyで入力した方が簡単に処理できるようになります。

図1 入力ワードにしたがって保管される
図1 入力ワードにしたがって保管される
図2 アプリケーション起動例 - Adobe Reader
図2 アプリケーション起動例 - Adobe Reader
図3 ディレクトリを指定すればファイルマネージャが起動される
図3 ディレクトリを指定すればファイルマネージャが起動される
図4 対象が見つからない場合はデフォルトのサイトサービスへ飛ぶ
図4 対象が見つからない場合はデフォルトのサイトサービスへ飛ぶ
図5 指定してあるワードを入力してTabキーを押せば、特定のサービスや処理へ飛ばすことも可能
図5 指定してあるワードを入力してTabキーを押せば、特定のサービスや処理へ飛ばすことも可能

デフォルトの設定では一度入力が完了するとlaunchyは見えなくなります。次に表示させるにはCtrl-Spaceを押します。何もせずにまた隠す場合はESCキーを押します。Ctrl-Space - ESCで表示非表示の切り替えができます。

  • Ctrl-Space - 表示
  • ESC - 非表示

Gnomeを使っている場合など、セッションに登録してログイン時に起動するようにしておくと常時背後で動くため便利に扱えます。ほかにも設定やプラグインの機能で動作を拡張できます。

ports

KDE4-l10n-* and Qt-4.4.1

kde4-l10n-* portの作業が進められarea51リポジトリに追加されました。今のところkde4-l10n-*でサポートされているのは47言語です。今後しばらくの間はQt 4.4.1に移項することで発生すると見られる問題に対処していく作業を続けることになるようです。

links

NetBSD gets Metadata journaling of FFS

Simon Burge氏はNetBSD-currentにおいてFFSに対するメタデータジャーナリング機能(WAPBL - Write Ahead Physical Block Logging)をコミットしました。マージ作業はSimon Burge氏、Greg Oster氏、Antti Kantee氏、Andrew Doran氏らによって取り組まれています。WAPBLはもともとDarrin B. Jewell氏によってWasabi Systems向けに開発されたものですが、2008年の早い時期にNetBSDコミュニティに寄贈され今回のコミットに至りました。ファイルシステム変換が簡単に実施できるように、既存のファイルシステムであっても自動的にジャーナルログを作るように拡張されているところが注目されます。

報告されている内容によれば、WAPBL FFSはSoftupdateと近い性能を実現しつつ、非同期と比較しても若干遅い程度のパフォーマンスを発揮しているようです。かなり優れたパフォーマンスといえそうです。WAPBLの有効化は簡単で、最新のNetBSD-currentにシステムをアップデートしたら/etc/fstabにlogオプションを追加してシステムを再起動するだけです。WAPBLとSoftupdateは互換性がないので、WAPBLを有効にする場合はsoftdepのオプションは削除しておきます。

WAPBLはNetBSD 5.0で登場することになるとみられます。今度どうなっていくか定かではありませんが、現在の対応状況をみるとNetBSDではSoftupdateよりもWAPBLをデフォルトの機能として採用していくのではないかと見られます。FreeBSDはGEOMの実装とZFSの移植およびSoftupdateの改良、NetBSDはPUFFSの活用やWAPBLの導入、DragonFly BSDはHAMMERファイルシステムの実装、Linuxはext3やその他各種ファイルシステムの実装など、それぞれの次世代ファイルシステムの取り組みに特徴が出てきています。

Builing up FAMP

Setting up LAMP on FreeBSDにおいて、いわゆるLAMPシステムをFreeBSDで構築する方法が紹介されています。設定の勘所がまとまっていますので、PHP+MySQL+phpMyAdminを使ったシステム構築を実施している場合には参考にしてみてください。

SSH Old History

Old historyにおいてDag-Erling Smorgrav Oslo氏がSSHやPAMについて説明しています。同氏はFreeBSDにおけるOpenSSHのメンテナでありPAM実装の担当者でもあります。興味深い内容が記載されていますので、OpenSSHやPAM関連のセキュリティに興味がある場合にはチェックしてみてください。

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