FreeBSD Daily Topics
2008年10月1日 HAMMERファイルシステムのFreeBSDへの移植,ZFSの品質向上に先に取り組むべきか?
heads-up
- HUMMER FS for FreeBSD?
HUMMERファイルシステムをFreeBSDに移植してはどうかという話題がちらほらあがりはじめています。HUMMERファイルシステムはDragonFly BSDプロジェクトの一環としてMatthew Dillon氏によって開発が進められている新しいファイルシステムです。2008年7月21日
(米国時間) に公開されたDragonFly BSD 2. 0でユーザからも簡単に扱えるようになりました。 HUMMERファイルシステムはZFSで実現しているような機能を,
よりシンプルに現実することを目的としており現状ですでに細かいスナップショットの実現, スナップショットの管理, fsck不要, ヒストリカルアクセスのデフォルト有効化, アンドゥおよびロールバックの実現, リブロックの実装, 1エクサバイトの最大ストレージ容量への対応といった特徴を実現しています。 FreeBSDでは,
ZFSの移植作業が取り組まれていますが, 別の選択肢としてより移植しやすいとみられるHUMMERファイルシステムの移植はどうだろう, という話題がメーリングリストにあがっています。これに関してHUMMERファイルシステムの開発者であるMatthew Dillon氏は, 移植は大歓迎だが, 個人的な意見を言わせてもらえれば今はZFSの移植に集中して製品品質を向上させた方がいいのではないか, という意見を示しています。 UFS2は長い実績を持っていますが,
ストレージサイズが大規模化するにつれfsck(8)に長い時間がかかること, スナップショットの実行性能とスケーラビリティなどが問題として指摘されています。Softupdatesの導入やアルゴリズムの改善, データ構造の変更, バックグラウンドfsck(8)などで改善を繰り替えしていますが, 一から設計された新しいよりダイナミックなファイルシステムをデフォルトとして検討していく時期ではないかという向きもあります。
バックナンバー
FreeBSD Daily Topics
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- 2008年10月30日 ULE CPUトポロジー情報の表示機能追加,6.4カミングスーン,zshでmount(8)補間強化
- 2008年10月29日 論理パーティション(/, /var, /tmp)の空き容量を定期的にチェック,NVIDIAドライバ 173.14.xx系port登場,Opera 9.61登場
- 2008年10月28日 NVIDIAドライバ最新版177.80登場,仮想環境下でのアイドル処理を改善(150%→10%),IEEE 802.11インターフェース改善,ADBサポート追加,Linux Base Fedora更新
- 2008年10月27日 Fedora 8のデフォルト対応迫る,Common Flash Memory Interface cfi(4)ドライバ登場,Wine最新版登場他
- 2008年10月24日 iTunesメディアサーバFirefly登場,NVIDIAドライバ8-CURRENTに対応,Linux Flash9のIGNORE指定解除,Xen開発や組み込み対応進展他
- 2008年10月23日 EuroBSDCon 2008特集登場,PC-BSD 7.0.1でFlash9に対応,EuroBSDCon 2009アナウンス他
- 2008年10月21日 FreeBSD 6.4/6.3向けFlash9パッチ登場,USB4BSDマージなるか,phpMyAdmin 3.0.0登場,OpenOffice.org3からWITH_SYSTEM_FREETYPEおよびWITH_TTF_BYTECODE_ENABLED削除他
- 2008年10月20日 AsiaBSDCon 2009開催決定 - 論文募集開始,BSDanywhere 4.3公開,mallocトレース機能活用方法,USB FreeBSDインストール方法,bsdtarもpbzip2並列フォーマットに対応
- 2008年10月17日 ≪ハウツー≫CURRENTを追いつづける方法