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2008年1月5日FreeBSD 7.1-RELEASE - 2年間のセキュリティサポートとCPUコア/スレッド対応付けを実現するcpuset(1)導入

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FreeBSD 7.1-RELEASE

release - The FreeBSD Release Engineering Team, Ken Smith氏は2009年1月5日(協定世界時⁠⁠、FreeBSDの最新安定版となるFreeBSD 7.1-RELEASEを発表しました。7.1-RELEASEは7-STABLEブランチからの2つめのリリースで、CURRENTで開発された多くの新機能が取り込まれています。AMD64, i386, IA-64, PC-98, PowerPC, SPARC64の6つのアーキテクチャ版のISOイメージが提供され、次の種類が用意されています。

  • dvd1: DVD ISOイメージインストーラ。CD版複数ディスクを1つにまとめたもの
  • disc1: CD ISOイメージインストーラ
  • disc2: CD ISOイメージインストーラのパッケージディスクその1
  • disc3: CD ISOイメージインストーラのパッケージディスクその2
  • docs: CD ISOイメージインストーラのドキュメントディスク
  • livefs: レスキューライブCD
  • bootonly: CD ISOイメージインストーラ(ネットワークインストール用)

セキュリティサポートも2年間とExtendedの扱いになっており、サーバ用途での採用が推奨できるバージョンとなっています。7.0のセキュリティサポートは2009年2月末で切れますので、7.0を採用している場合には7.1へのアップグレードを実施してください。

7.1の主な特徴は次のとおりです。

  • AMD64およびi386 GENERICカーネルのデフォルトスケジューラが4BSDからULEへ変更されました。結果、マルチコアシステムにおけるパフォーマンスが明らかに向上することになります。マルチコアシステムでFreeBSDを採用している場合、7.1への移行はそれだけで価値のあるものと言えます。CURRENTではだいぶ前からULEスケジューラがデフォルトになっていましたが、7.1で安定版でもデフォルト採用となりました
  • OpenSolarisからカーネル内部のDTraceが移植されました
  • 新しくまた多くの改善が実施されたNFSロックマネージャクライアントが導入されました
  • ブートローダに手が加えられUSBデバイスから起動できるようになった他、GPLでラベル付けされたデバイスから起動できるようになりました
  • スレッドとCPUコアを対応させたりCPUコアリソースをグルーピングするための機能としてcpuset(2)システムコールとcpuset(1)コマンドが導入されました
  • KDE 3.5.10およびGNOME 2.22.3をパッケージで提供
  • AMD64およびi38はDVDをターゲットにしたISOインストールイメージが提供されるようになりました

これまで何度が取り上げてきたように、7.1ではこれまでem(4)デバイスドライバで認識していたNICのいくつかがigb(4)デバイスドライバで認識されるようになります。pciconf -lでPCI IDを表示させ、0x10A78086, 0x10A98086, 0x10D68086のどれかに該当している場合にはem(4)ではなくigb(4)で認識されるようになります。

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