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2010年4月8日DragonFly BSD 2.6登場 - HAMMERリドゥログ実装、SSDスワップキャッシュ実現、tmpfs移植

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DragonFly Release 2.6

release - 2010年4月6日(米国時間⁠⁠、DragonFly BSDの最新版となるDragonFly 2.6(2.6.1)が公開されました。i368版とx86_64版の2つのアーキテクチャ版があります(amd64という名称からx86_64という名称へ変更されています⁠⁠。

CD ISOイメージ、USBディスクイメージ、GUIブート可能なUSBディスクイメージの3つのインストールイメージが用意されています。DVD ISOイメージは提供されなくなりました。これに変わるものがGUIブート可能なUSBディスクイメージです。DVD ISOイメージによるGUI環境は起動に時間がかかるため、USBディスクイメージへ置き換わりました。

インストール時の注意事項として次の項目が挙げられています。

  • VirtualBoxやVMwareにDragnFly 2.6.xをインストールするのであれば、仮想ディスクサイズが50GB未満である場合にはHAMMERファイルシステムを使ったインストールではなくUFSを使ったインストールが推奨されています。また仮想環境にインストールする場合もDVD ISOからではなくCD ISOからのインストールが推奨されています。
  • pkgsrc-2009Q4のバグのために、x86_64版ではリリース版ではなくpkg_currentが採用されていますので注意してください。i386版はpkgsrc-2009Q4を使っています。
  • ドライブに以前32ビットディスクラベルが存在していた場合、インストール時の64ビットディスクラベルの作成に失敗します。そのケースに遭遇した場合、シェルスクリプトからfdisk -IBを実施するなどして回避する必要があります。

DragonFly BSD 2.6における注目点は次のとおりです。

  • NetBSDからtmpfsを移植
  • HAMMERにおけるリドゥログの実現
  • SSDに対するスワップキャッシュサポートの追加
  • HAMMERバージョン4へのアップグレード
  • NetBSDからPOSIXメッセージキューの移植
  • FreeBSDからminidumpsの移植
  • OpenBSDからwatchdogフレームワークの導入
  • gpioフレームワークの導入
  • 64ビットvkernelの実験的導入
  • ホットプラグ擬似デバイスの導入
  • HAMMERバージョン4へのアップグレード
  • 各種デバイスドライバのアップデートや追加、移植
  • FreeBSDから各種アップデートのマージ

DragonFly BSDはFreeBSD 4系から派生したOSです。学術色や実験色が強いところがありますが、FreeBSDよりもカーネルにおける機能変更や新機能の実装に積極的です。ZFSと類似したファイルシステムであるHAMMERファイルシステムを開発しているという特徴があります。

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