FreeBSD Daily Topics
2011年5月29日 UFS ブロック/セグメントを32KB/4KBへ,SUJデフォルト議論他
2011年5月13日および14日,
- UFS improvements
FreeBSD DevSummitで開催されたファイルシステムワーキンググループではさまざまな議論が実施されましたが,
UFSに関していくつか興味深い議論がありました。そう遠くない先に次の取り組みが実施される可能性があります。 - UFSのデフォルトブロックサイズおよびセグメントサイズを32KBおよび4KBへアップデート
- Soft Updates Journalをデフォルトの機能へ
(FreeBSD 9系)
UFSはファイルシステムの設計上,
ブロックサイズ/セグメントサイズを引き上げると性能が向上することが知られています。反面, ここのサイズを引き上げるとフラグメントのサイズも増えるという, 性能と消費スペースが相反する関係にあります。このため, ディスクサイズや利用するデータ量の増大に応じ, 時代ごとに徐々にサイズの引き上げが実施されてきました。 現段階でデフォルトのブロックサイズ/セグメントサイズは16KB/
2KBです。これをそろそろ32KBおよび4KBへ引き上げようという提案です。現状をみると妥当な提案であり, この作業は近いうちに実施されるのではないかとみられます。 SUJ
(Soft Updates Journal/ Journaled Soft Updates) は, Soft Updatesにジャーナル機能を追加するもので, すでにFreeBSD 9-CURRENTにマージされています。この機能を利用すると従来fsckが必要なシーンにおける処理が数秒, 長くても1分以内に完了するという劇的な時間の短縮を実現できます。これまで実験的な機能として導入され, またバグもあったことからデフォルトでは有効になっていませんでした。そろそろデフォルトにしてもいいんじゃないだろうか, という提案です。こちらはまだどうなるかわかりません。 他にも4KBのセクタを利用するといった話題もあがっていました。HDDのセクタは512バイトが使われていますが,
最近の大容量ディスクは4KBをセクタサイズとして採用しているものがあります。こうしたディスクへ対応しようという内容です。
バックナンバー
FreeBSD Daily Topics
- 2011年5月31日 FreeBSDドキュメンテーションWG,ウィークリーダイジェスト他
- 2011年5月30日 GEOMパフォーマンス分析,最適化とマルチスレッド対応
- 2011年5月29日 UFS ブロック/セグメントを32KB/4KBへ,SUJデフォルト議論他
- 2011年5月28日 FreeBSDネットワークスタックWG,ファイアウォールエンジンなど
- 2011年5月27日 Chromium on FreeBSD
- 2011年5月26日 PCI Expressホットプラグサポート,FreeBSD 9.xでの導入目指す
- 2011年5月25日 ツールチェーン,FreeBSD 10を目処にBSDライセンス化
- 2011年5月24日 次世代パッケージシステムPKGng
- 2011年5月23日 FreeBSD 9の新しいデフォルトシステムインストーラ「BSDIntall」
- 2011年5月21日 Amazon EC2で動作するFreeBSD