2011年5月13日および14日、
- UFS improvements
FreeBSD DevSummitで開催されたファイルシステムワーキンググループではさまざまな議論が実施されましたが、
UFSに関していくつか興味深い議論がありました。そう遠くない先に次の取り組みが実施される可能性があります。 - UFSのデフォルトブロックサイズおよびセグメントサイズを32KBおよび4KBへアップデート
- Soft Updates Journalをデフォルトの機能へ
(FreeBSD 9系)
UFSはファイルシステムの設計上、
ブロックサイズ/セグメントサイズを引き上げると性能が向上することが知られています。反面、 ここのサイズを引き上げるとフラグメントのサイズも増えるという、 性能と消費スペースが相反する関係にあります。このため、 ディスクサイズや利用するデータ量の増大に応じ、 時代ごとに徐々にサイズの引き上げが実施されてきました。 現段階でデフォルトのブロックサイズ/セグメントサイズは16KB/
2KBです。これをそろそろ32KBおよび4KBへ引き上げようという提案です。現状をみると妥当な提案であり、 この作業は近いうちに実施されるのではないかとみられます。 SUJ
(Soft Updates Journal/ Journaled Soft Updates) は、 Soft Updatesにジャーナル機能を追加するもので、 すでにFreeBSD 9-CURRENTにマージされています。この機能を利用すると従来fsckが必要なシーンにおける処理が数秒、 長くても1分以内に完了するという劇的な時間の短縮を実現できます。これまで実験的な機能として導入され、 またバグもあったことからデフォルトでは有効になっていませんでした。そろそろデフォルトにしてもいいんじゃないだろうか、 という提案です。こちらはまだどうなるかわかりません。 他にも4KBのセクタを利用するといった話題もあがっていました。HDDのセクタは512バイトが使われていますが、
最近の大容量ディスクは4KBをセクタサイズとして採用しているものがあります。こうしたディスクへ対応しようという内容です。