FreeBSD Daily Topics
2011年7月19日 FreeBSD 9.0にはPF 4.5導入
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- PF 4.
5 on FreeBSD 9 current - FreeBSD 9-CURRENTのPFがOpenBSD 4.
5由来のPF 4. 5へバージョンアップされました。OpenBSDの最新版は4. 9ですので最新版を移植するならPF 4. 9が必要になるわけですが, 従来のPFと文法に互換性があるのがこのバージョンまでであるため, 既存のファイアウォール規則との互換性を損なわないこのバージョンまでのアップデートとなっています。 FreeBSDにはIPFW,
IPF, PFという3つのファイアウォール実装があります。PFは後発でありOpenBSDで開発されたということもあって, 比較的人気のある実装です。しかしながら4. 5よりも後の実装はシンタックスに互換性がないこと, 現在のPFの実装はコアに対してスケールしにくいという問題があります。コアに対してスケールするのは, FreeBSDのデフォルトのファイアウォール実装であるIPFWです。 このあたりの開発を担当しているデベロッパやpfSenseの開発者らの間で,
今後PFをどのように扱っていくのか, ある程度のコンセンサスは取れているようですが, 具体的な計画はまだ発表されていません。BSDCanのデベロッパーサミットでの議論が現実することになれば, すべてのファイアウォールに対応できるファイアウォールエンジンを開発し, IPFW, IPF, PF用のインタプリタをそれぞれかませるようにする, という開発が取り組まれることになりますが, どうなるかはまだわからない状況といえます。 これまでの開発の流れを見ると,
FreeBSDでもっともサポートが厚いのはIPFWということになります。PF 4. 5が導入されたのを機会に採用するファイアウォールを再度検討するというのは, ひとつのいいタイミングかもしれません。または, そのあたりあまり気にしなくて良いように直接FreeBSDを使うのではなく, FreeBSDベースで開発されているファイアウォール・ ルータプロダクトである 「pfSense」 を利用するという方法もあります。pfSenceはFreeBSDプロジェクトとの関係も積極的で, 今後も発展が期待できます。
バックナンバー
FreeBSD Daily Topics
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- 2011年7月27日 NFSv4クライアントセットアップ方法 - /etc/rc.conf
- 2011年7月26日 NFSv4サーバセットアップ方法 - /etc/sysctl.conf
- 2011年7月25日 NFSv4サーバセットアップ方法 - /etc/exports
- 2011年7月22日 NFSv4サーバセットアップ方法 - サービスの起動と停止
- 2011年7月21日 NFSv4サーバセットアップ方法 /etc/rc.conf
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