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2011年12月12日FreeBSD 9.0-RC3登場

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FreeBSD 9.0-RC3 released

FreeBSD 9.0-RC3が公開されました。RC3が最後のRCになる見通しです。現在の様子ですと、2011年中にFreeBSD 9.0-RELEASEが実現しそうです。FreeBSD 9.0-RC3のISOイメージ等はftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/ISO-IMAGES/9.0/よりダウンロードできます。amd64、i386、ia64、powerpc、powerpc64、sparc64アーキテクチャ版が用意されています。

FreeBSD 9.0で登場する新機能はさまざまです。とくに興味深い新機能を挙げるとすれば、ZFSv28の導入、NFSv4の導入、最小特権オペレーションを実現する新しい機能「Capsicum」の導入、UFS2 Soft Updatesのジャーナル化、UFS2ブロックサイズ/フラグメントサイズの引き上げ、新しいインストーラ「BSD Install」への置き換え、TCP輻輳制御アルゴリズムの動的切り替え対応、IPv6オンリーカーネルの実現などです。ほかにもさまざまな改善や機能拡張、新しいデバイスドライバの導入やアプリケーションの対応などが実施されています。

メジャーバージョンがあがることから従来とは動作が変わる部分があります。まず、ATAサブシステムがCAMサブシステムへ統合される点に注意しておく必要があります。FreeBSD 9.0以降、ATA系の制御はCAM系のコマンドから実施できます。反面、まずATAサブシステム経由で認識されていたデバイスファイルの名前がかわります。これまで/dev/ad4といった名前だったデバイスは/dev/ada0のようにかわります。番号も0からの連番になります。互換性を確保するため、従来の名前のデバイスをシンボリックリンクで作成しますが、基本的な機能しか使えませんので、新しいada系のデバイスを使うようにした方が良いと言えます。

またATAサブシステムに依存して開発されていた機能はデフォルトでは利用できなくなります。ataraid(4)が特にその代表的な機能です。これまでataraid(4)でRAIDを構築していた場合にはGEOM RAIDを使うか、ZFSを使うといった方法へ切り替える必要があるといえます(ATAサブシステムを有効にしたカーネルを構築するという方法もありますが、将来性を考えるとここで移行を検討した方が良いでしょう)。

また、デフォルトのパーティショニングがMBRからGTP+MBRにかわります。このため、論理パーティションが廃止され、すべてGTPのパーティションに展開されるようになります。このあたりの操作はgpart(8)コマンドで実施します。

なお、開発の対象はすでにFreeBSD 10-CURRENTへ移っています。仮想化に関連してすでに興味深い成果が取り込まれるなど注目の開発ブランチになりつつあります。

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