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- FreeBSD Vendor Summit in Ottawa, Canada
2012年5月11日から2日間にわたって開催される*BSD国際会議BSDCan 2012に併設する形で、
9日から3日間FreeBSD開発者会議FreeBSD Developer Summit, May, 2012が、 9日にはさらにFreeBDベンダから要望の吸い上げや調整などを目的とした企業会議FreeBSD Vendor Summitが開催されました。 DevSummitはFreeBSD開発者にとって、
最新情報の取得、 認識の共有、 問題の洗い出しと認識の共有、 開発進展状況の把握、 開発状況の俯瞰、 今後の開発内容の提案や共通認識の獲得、 顔合わせによる以後のオンラインにおけるスムーズなコミュニケーションの実現など、 重要な会議になっています。 これに加え、
とくに昨年のBSDCan 2011から併設されるようになったFreeBSD Vendor SummitがFreeBSDプロジェクトにとっても、 FreeBSDを利用するベンダにとってもきわめて重要な会議になりつつあります。FreeBSD Vendor SummitはFreeBSDを採用している企業から開発要望の聞き取り、 開発担当者への割り振り、 企業からのリソースの提供や成果物の提供など、 企業が必要とする機能の洗い出しと開発リソースの割付、 進捗の報告などが実施される会議です。 今回の会議ではApple、
Intel、 Juniper Networks、 NetApp、 EMC/ Isilon Storage Division、 iXsystems、 Spectralogic、 Adara Networks、 Avere Systems、 Chelsio、 KDDI Web Communications、 Sandvine、 QLogic、 Netronome、 Your File Sys、 ONGSなどの企業から関係者が出席し、 要求する機能の提案や現在進めている開発状況の報告、 開発担当者の確認などの作業が実施されました。 Vendor Summitで提案される機能や、
現在開発中の機能はFreeBSD 10で登場することになる機能や、 FreeBSD 11で登場することになる機能の大枠の基盤となります。方向性として、 この会議で提案された機能が次世代FreeBSDの基盤技術を選定するものになりつつあります。その点においてもとても重要な会議になりつつあります。 大手ベンダや大手メーカが自社のプロダクトやアプライアンスのOSとしてFreeBSDを採用するケースが増えています。特に最近ではライセンスに関する反応がピーキーで、
そのあたりの事情からFreeBSDを採用するケースが増えており、 FreeBSDプロジェクトとベンダ/メーカとの意思の疎通が重要になりつつあります。FreeBSD Vendor Summitはそうした要望に応えるための取り組みであり、 多くの主要企業の参加が期待されています。 実際、
ベンダ/メーカは自社の要望をプロジェクトや開発者に伝えることができ、 場合によっては資金の投入などによって必要とする開発を後押しすることができます。他の企業の動向や考え方を知ることができ、 また、 重複する開発を避けることができるなど、 メリットが大きいところもポイントとなります。 FreeBSD Vendor Summitは年に2回の開催を目処に計画が立てられています。次の開催詳細はまだ未定ですが、
11月に開催されるmeetBSD 2012に併設する形での開催が時期的にも場所的にも現実的な路線ではないかと思います。日本におけるFreeBSDベンダの方々にもぜひ参加していただきたい会議です。Vendor Summitへの参加方法などは、 勉強会など各種イベントでお話する機会があるとおもいますので、 そういったときにご相談いただければと思います。 なお、
Vendor Summitは日本でも開催しています。日本ではAsiaBSDCon 2012に併設する形で*BSDのベンダサミットとしてBSD VendorSummitを開催しました。日本においてもFreeBSDを採用するベンダは増えているのですが、 情報交換をする公式な場がないという問題があります。BSD Vendor Summitをそうしたベンダ間の情報交換やFreeBSDプロジェクト/FreeBSDファウンデーションとのかけはしを取るためのひとつの場として機能させていく狙いがあります。