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- First Rolling Release ISOs Available
PC-BSDプロジェクトは2013年2月に入ってから、
これまで採用してきたFreeBSDのリリースに合わせたディストリビューション体制を、 FreeBSD STABLE/ CURRENTブランチおよびpkg(8)/freebsd-updates(8)をベースとしたローリングリリースモデルへ変更すると発表しました。 ローリングリリースを採用したディストリビューションはほかにもありますが、
PC-BSDがこれまで開発してきた独立性の高いパッケージ管理システムPBIよりも、 FreeBSDのベースに取り込まれたpkg(8) (開発コード名: pkgng)をベースに、 ローリングリリースモデルへ移行するという発表は注目に値するものでした。 そして発表からひと月が経ち、
最初のローリングリリース版PC-BSDが公開されました。FreeBSD 9. 1-RELEASEをベースに、 ベースシステムとサードパーティアプリケーションのインストールにpkg(8)が使われたバージョンです。 一見するとPC-BSD 9.
1と違いはありませんが、 インストール時にすでにpkg(8)が使われている様子が見れます。
ログイン後の外見も同じです。
しかし、すでにpkg(8)が有効になっており、pkg(8)経由でベースシステムとサードパーティ製アプリケーションがインストールされたことが確認できます。
現段階ですでにパッケージのアップグレードが提供されていて、通常のpkg(8)の手順でサードパーティ製アプリケーションやベースシステムのアップグレードを実施できます。
PC-BSDプロジェクトは、
既存のPC-BSDのパッケージ管理システムからpkg(8)ベースのパッケージ管理システムへ移行するツールを提供するとしており、 今後ローリングリリースでのアップデート提供への切り替えに積極的な姿勢を見せています。 以前からローリングリリースモデルを採用したディストリビューションは存在していましたが、
最近Ubuntuがローリングリリースへの舵取りを始めたこと、 PC-BSDが明確にローリングリリースへの移行作業をはじめたことで、 Unix系OSのディストリビューション全体の趨勢が大きく変わる可能性があります。Fedoraは依然として従来の方式でのリリースを採用していますが、 今後の議論次第ではローリングリリース化ということも考えられます。